2019年の15人制ワールドカップと2020年東京オリンピックの7人制ラグビー。日本で開かれる2つの世界最高の大会で、ともに活躍を目指している選手の一人がサントリーサンゴリアスのウイング(WTB)、松井千士(まつい・ちひと)だ。
183センチの長身と大きなストライドから生み出す50m 5秒7の圧倒的なスピードで、タッチライン沿いを疾風となって駆け抜ける。端正なマスクでもファンをトリコにする魅惑のランナーは、同志社大から今春、サントリーに加入。セブンズと15人制の二兎を追って、世界のステージへと突っ走る!
ダン・カーターに学んだ基本プレーの大切さ 世界との戦いでは自分自身のレベルアップを実感できる!
――松井選手にとって、海外ラグビーはいつ頃から、どのように見てきた存在だったのですか。
子どものころは、海外のラグビーについてはあまり意識していなかったというか、ちょっと遠い感じで見ていました。ラグビーは小学1年で始めたのですが、小学生のときはポジションがセンター(CTB)だったので、アイルランドのブライアン・オドリスコルとか、ニュージーランドのタナ・ウマンガなんかを憧れて見ていました。
ただ、当時は外国よりもっと身近な、トップリーグの選手が目標でしたね。僕の場合はやっぱり大畑大介さんです。神戸製鋼で、めちゃめちゃ速くて、トライ王になっていた頃です。大畑さんのステップやランニングスキルを見て、練習でマネしたりしていました。