1月19日、東京・駒沢陸上競技場ではトップリーグ昇格を懸けた熱戦、トップチャレンジ1の第2節が行われた。今シーズン、下部リーグのトップキュウシュウでは無類の強さを誇った福岡サニックスブルースは113-7で圧勝し2連勝を達成。最終節のHondaヒート戦で勝利すれば、1シーズンでの〝復帰〟が決まる。
そんな福岡サニックスでは、2人の新加入が躍動した。一人は24歳の新人FL新井信善。もう一人はヤマハ発動機ジュビロでTLを2シーズン経験した後、ニュージーランド(NZ)留学を経て入団したWTB屋宜ベンジャミンレイだ。
一年間、浪人の末の入団だった
福岡サニックスのグラウンドを広く使ったアタックラインの中で、近場で前へ、前へとボールを持ってゲインする男がいた。「見たことないから新人だ!」と直感的に思って、メンバー表を見るとルーキーのFL新井信善だった。新人だが、すでに24歳。通常なら2年目の選手だ。
花園中学2年からラグビーを初め、柏原高を経て関東学院大へ。大学時代は主にHOとして、リコーブラックラムズのWTB渡辺昌紀と同期として体を張った。1つ下の学年のパナソニックワイルドナイツのPR稲垣啓太と第1列でスクラムも組んでいた。だが、大学時代はトップリーグチームから一切、誘いはなかった。