上井草グラウンドの光景は、いつもと変わらなかった。
「心がけているのは当たり前のことです。手洗いとうがいの徹底。こまめな換気。しっかり栄養をとって睡眠をとる。強いて変化があるとすれば、全体ミーティングは控えて少人数でのミーティングを多めにしていることくらいです。あとは、オフの行動ではクラスターリスクのある場所は避けることですね」
相良南海夫監督の口調は、ごく自然体だった。
昨季、大学選手権で11年ぶりの優勝を飾った早大ラグビー部は、2月10日に開いた予餞会で、新年度の主将にNO8丸尾崇真(早実)、副将にFB南徹哉、LO下川甲嗣(ともに修猷館)の新体制を発表。翌2月11日から新年度のチームをスタートさせた。
新年度の主将、丸尾は、新4年生の話し合いで、全員一致で推挙されたという。「僕らスタッフの間でも、丸尾が適任だという意見が多かったんです」と相良監督は言った。その一方、スタッフは卒業していく前4年生の意見も求めた。前4年生は、下川を推したという。