12月3日、熊谷ラグビー場で行われたリーグワンのプレシーズンマッチ、ワイルドナイツ対サンゴリアス。
リーグワン元年となった昨季、その前のトップリーグラストシーズンとなった一昨季とも、プレーオフ決勝を戦った国内の頂点に君臨する双璧の戦い。だが登録メンバーが発表された1日になって、この試合にはもうひとつのトピックが加わった。それは
「松田力也の復活」
伏見工時代からジュニアジャパンに選ばれ、帝京大4年の2016年に日本代表デビュー。2019年W杯では田村優とともに日本代表SOに選ばれ、2023年フランス大会ではメインのSOとして期待されていた司令塔は、今年5月7日に行われたリーグワン最終節のスピアーズ戦で左前十字靱帯を断裂。以後のプレーオフそして日本代表活動を棒に振った。
それから7ヵ月。松田力也はピッチに帰ってきた。
サンゴリアスとのプレシーズンマッチ。松田はワイルドナイツの背番号10をつけ、SOで先発。序盤から相手BKラインの背後に左右、高さも絶妙にコントロールしたキックを落とし、味方を前に出した。
松田のゲームコントロールに、ゲームキャプテンを務めた福井翔大は舌を巻いた。
「気がついたらこっちのチャンスになっている。僕らは自分の仕事をしていれば、チームがトライを取りきっている。ありがたいです」