関東大学対抗戦・リーグ戦最終節直前!順位争い・個人記録の見どころ | ラグビージャパン365

関東大学対抗戦・リーグ戦最終節直前!順位争い・個人記録の見どころ

2020/12/04

文●大友信彦


関東大学ラグビーはいよいよ大詰め。対抗戦・リーグ戦とも最終節を残すのみとなった。

今季はコロナ禍の影響が心配された中でシーズンを迎えた。対抗戦・リーグ戦とも、感染者が出たことによる出場辞退を申し出たチームが2チーム出た場合は総当たり戦を中止、その時点の勝ち点で順位を決定するなどの特別ルールを設定して開幕。


リーグ戦首位の東海大は最終節を辞退、果たして順位は・・・

東海大は残念ながら最終節を辞退

東海大は残念ながら最終節を辞退

対抗戦では日体大が第5節の明大戦を辞退、リーグ戦では東海大が最終第7節の日大戦を辞退することが決まった。東海大の不戦敗、日大の不戦勝となると両校は6勝1敗で並ぶ。すでに東海大に敗れている流経大が最終節で大東大を破ればこちらも6勝1敗。

辞退校が出たことで、暫定加算されていた4Tおよび7点差以内負けのBP(ボーナスポイント)は適用されないことになり、その場合は勝ち点24で3校が並ぶ。その場合の順位決定方法が3日、関東協会から発表され、当該対戦を除いた全チームとの総得失点差で決定することになった。


ここまでは・・・

東海大が得点287、失点60(+227)
日大は得点235、失点70(+165)
流経大は1試合を残して得点239、失点65(+174)

流経大が東海大を上回るためには、大東大戦に54点以上の差をつけて勝つことが必要になる。とはいえ、大東大は前節、日大に5-88の大敗を喫しているものの、流経大戦には日大戦を欠場したFB鈴木匠、CTBロロタヴォが先発に戻り得点力UPが望めそう。
大東大が流経大を破ると6勝1敗が2校になり、当該対戦で日大が勝利(不戦勝)しているため、日大が優勝となる。日大ファンは全力で大東大を応援するだろう。


対抗戦は全勝の早稲田と1敗の明治の対決で決まる

丸尾主将率いる早稲田。

丸尾主将率いる早稲田。

対抗戦の優勝争いは全勝の早大と1敗の明大の対決で決まる。

ここまで6戦全勝の早大は、勝つか引き分ければ2年ぶり24回目の対抗戦制覇となるが、2年前は6勝1敗で帝京大と並び、直接対決の結果により大学選手権のシード順は2位。「勝敗同数は同順位とする」という規定が決まった2011年以前なら優勝には数えなかった成績だ。(今季は、コロナ感染拡大下での大会実施に伴い勝ち点制を導入し、同点の場合の順位規定を細かく定め、大会が成立した場合はすべての順位を確定させ「同順位」はなくなった)。

むしろ、引き分けなら2009年(6勝0敗1分)以来11年ぶりの単独優勝、勝てば2007年(7勝0敗)以来の全勝優勝、というのが見所になりそうだ。五郎丸歩や畠山健介、現FWコーチの権丈太郎が4年生だった時のことだ。

2年連続の優勝なるか、明治

2年連続の優勝なるか、明治

1敗の明大は勝てば、全勝優勝した昨年に続き2年連続18回目の優勝となる。対抗戦の複数年連続優勝となれば明大にとって1998年度(6勝0敗で3連覇達成)以来22年ぶりとなる。山岡俊主将、3年生に齊藤祐也、現帝京大コーチの元申騎らがいたシーズンだ。

3位争いは、2敗同士で対決する帝京大と慶大の勝者。敗者は3敗となり、現在3敗の筑波大が最終戦の日体大戦でどうなるかにかかってくる。筑波大が日体大を破り4勝3敗となった場合、3敗で並ぶのが慶大であれば筑波大が勝利しているので、3位帝京大、4位筑波大、5位慶大。

帝京大であれば帝京大が勝利しているので3位慶大、4位帝京大、5位筑波大となる。また、最終戦で日体大が筑波大を破れば両校が3勝4敗で並び、直接対戦で勝った日体大が逆転5位で大学選手権切符を掴むことになる。

どの試合も優勝あるいは大学選手権のシード順位に関係してくる重要な試合になる。激しい試合になりそうだ。

大学選手権出場権、順位争いとともに、個人のパフォーマンスも気になる。協会が表彰する正式なタイトルではないが、対抗戦・リーグ戦両グループの第7節終了時点の個人ランキングを以下に紹介する(関東協会の公式記録をもとに集計)

対抗戦 トライランキング

1 原田 衛 9T 慶大3年 HO
2 尾崎泰雅 8T 帝京大4年 WTB
3 江良 颯 6T 帝京大1年 HO
3 李 承爀 6T 帝京大4年 HO
3 奥井章仁 6T 帝京大1年 No8
6 古賀由教 5T 早大4年 WTB
6 平坂海人 5T 帝京大4年 WTB
6 一口隼人 5T 筑波大4年 CTB/WTB
6 山本 凱 5T 慶大3年 FL
10 飯沼 蓮 4T 明大3年 SH
10 石川貴大 4T 明大4年 WTB
10 奥村 翔 4T 帝京大4年 FB
10 リッチモンド・トンガタマ 4T 帝京大3年 FL
10 押川敦治 4T 帝京大3年 CTB
10 小林恵太 4T 帝京大3年 HO
10 田中慶伸 4T 慶大3年 HO
10 丸尾崇将 4T 早大4年 No8

得点能力の高い尾﨑

得点能力の高い尾﨑

トライ王を争うのはここまで9Tの慶大HO原田と、1差で追う帝京大WTB尾崎。さらに3差の6Tで追うのも帝京大のHO江良、李、No8奥井という帝京大トリオだ。トライ王争いは12月6日(日)、熊谷ラグビー場の第2試合にかかっている。



対抗戦 得点ランキング

1 奥村 翔 114 帝京大4年 FB
2 吉村 紘 70 早大2年 SO
3 山田 響 46 慶大1年 FB
4 原田 衛 45 慶大3年 HO
5 尾崎泰雅 40 帝京大4年 WTB
6 ハラトア・ヴァイレア 33 日体大3年 No8/FB
7 江良 颯 30 帝京大1年 HO
7 李 承爀 30 帝京大4年 HO
7 奥井章仁 30 帝京大1年 No8
7 池戸将太郎 30 明大1年 SO

早稲田・SO吉村

早稲田・SO吉村

対抗戦の得点王は帝京大FB奥村が独走中だ。開幕の日体大戦で1T14Cの33点、青学大戦は1T12Cの29点、立大戦では2T13Cの36点を荒稼ぎ。明大戦は欠場したが、追う早大SO吉村も筑波大戦の欠場が響き、44点の大差がついている。対抗戦グループのシーズン個人最多得点は、1997年のABブロック採用後は2018年竹山晃暉があげた159点が最多。奥村が追いつくには45点が必要。実力伯仲の最終戦では考えにくい数字だが…果たして。


リーグ戦 トライランキング

1 河野竣太 9T 流経大3年 FB
2 ワイサケ・ララトゥブア 8T 東海大2年 LO
2 水間夢翔 8T 日大2年 WTB
4 谷口宣顕 6T 東海大1年 WTB
4 杉浦巧実 6T 東海大4年 CTB
4 ナサニエル・トゥポウ 6T 日大2年 WTB
4 ヴィリアメ・タカヤワ 6T 流経大4年 CTB
8 岡 輝剛 5T 関東学院大4年 HO
9 山田生真 4T 東海大4年 HO
9 酒井亮治 4T 東海大3年 FB
9 サミソニ・アサエリ 4T 日大4年 No8
9 タマ・カペネ 4T 流経大3年 LO
9 山下憲太 4T 法大4年 FL
9 酒木凜平 4T 大東大3年 HO
9 福士萌起 4T 関東学院大4年 WTB

流経大・CTBタカヤワ

流経大・CTBタカヤワ

リーグ戦のトライ王争いは、開幕戦でハットトリックの3Tをあげた東海大LOワイサケ・ララトゥブアと日大WTB水間夢翔、3戦目でハットトリックの流経大FB河野竣太の3人がコンスタントにトライをとり続けてきた。ララトゥブアと水間は5戦目、河野は1戦目でトライなしに終わったものの残る5試合でトライ。

1試合を残して河野が9Tで首位、ララトゥブアと水間が1差の8Tで追い、最終戦を迎えるところだったが……残念ながら最終節、東海大と日大の試合は中止となり、2人は今季8Tで終了となった。こうなると、9Tの河野を追うのは、6Tの流経大CTBタカヤワということになる。同チーム同士での追撃はあるか。


リーグ戦 得点ランキング

1 河野竣太 122 流経大3年 FB
2 芳崎風太 48 関東学院大3年 CTB
2 ワイサケ・ララトゥブア 40 東海大2年 LO
2 水間夢翔 40 日大2年 WTB
5 丸山凜太朗 38 東海大3年 SO
5 有田闘志樹 38 法大3年 CTB
7 廣瀬和哉 31 日大3年 CTB
8 谷口宣顕 30 東海大1年 WTB
8 杉浦巧実 30 東海大4年 CTB
8 ナサニエル・トゥポウ 30 日大2年 WTB
8 ヴィリアメ・タカヤワ 30 流経大4年 CTB

こちらは流経大FB河野が一人旅だ。開幕の法大戦で4コンバージョンすべてを決めたのを皮切りに、2戦目からは連続試合トライ。3戦目の関東学院大戦では3T11C1Pの40得点。6戦終了時点で122得点と、過去10年のリーグ戦シーズン最多記録、2013年合谷和弘の123得点まであと1点と迫っている。

記者の手元に記録の残っている1996年以降のリーグ戦シーズン最多得点記録は、1996年関東学院大FL神辺光春の145点。河野はあと23点でその大記録に並ぶわけだ。流経大は優勝には大量点が必要なだけに、河野が多くの得点をあげる可能性もありそうだが、点を取り急ぐと落とし穴が生じるのもラグビーの常だ。ゲームコントローラーでもある河野のプレーも含め、最終節の流経大の戦いぶりが注目される。※過去の記録を1997年140点→1996年145点に訂正しました。

大東文化大をギリギリまで追い詰めたが勝利できなかった関東学院大は2勝目を上げられるか

大東文化大をギリギリまで追い詰めたが勝利できなかった関東学院大は2勝目を上げられるか

また、入れ替え戦はなくなったものの、ここまで1勝の専大と関東学大、1勝1分の大東大と中大にもシーズンを良い形で終えたい思いが強いだろう。得点王争いには届かないとしても、勝負のかかった場面で各キッカーがどんなキックを見せるかに注目したい。

 

大友信彦
(おおとものぶひこ)

1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

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