ワールドラグビー パシフィック・ネーションズカップ2015第2戦で、ジャパンはワールドカップ同プールのアメリカと対戦した。「手の内を明かさずに勝利を目指す」と臨んだ試合であったがフィジカルの強いアメリカに対し、チャンスを確実にものにすることができず、終盤逆転を許し18−23と敗れた。試合の記者会見で話したその内容をお届けする。
「チームとしてどこに向かうのかを考えなければならない。その中で収穫は多くあった」−−エディ・ジョーンズ
−−今日の試合では経験の少ない人が出場しました。
ジョーンズHC 何人か出た選手にとってはもっとも重要な試合になりました。この経験を必ず学んでいると思います。
−−ブレイクダウンで苦しんだ原因は何でしょうか
ジョーンズHC ブレイクダウンは問題ではありません。ボールキャリア、サポートプレイヤーがどう動くかです。今日はゲインラインを超えることができなかった。そういう訳で相手に優勢になってしまった。ゲインラインを超えないといけない。ラグビーのもっとも不思議なところで、レフリーは、ボールを持って前進している方ではなく止めている方をみてしまいます。
−−ゲインラインを超えられなかった原因についてお聞かせください
ジョーンズHC セットプレーのゲームの質、選手たちのフィジカル、走るコース、相手のディフェンス、それらのコンビネーションですね。今日はBKで体が小さい選手が多かったので、ゲインラインを超えられるような体格の選手はいなかった。そうなると走るコースとパスに頼るのですが、そのチャンスに対してシャープさが足りなかった。アメリカの今日のディフェンスは、日本のアタックラインに入ってくるくらい良かった。
−−終盤アメリカに逆転を許してしまった原因は
ジョーンズHC モールトライと、相手はPGが成功していたが、我々はチャンスをものにできなかった。接戦ではチャンスをものにしないといけないが、相手ができていて、我々はできていなかった。
−−今日の試合で最大の収穫は何でしょうか
ジョーンズHC 内田(啓介/SH)とか山中(亮平/CTB)、村田(毅/FL)が本当のテストマッチを味わえました。稲垣(啓太/PR)、畠山(健介/PR)も久しぶりに50分、60分の試合ができました。松島(幸太朗/CTB)も13番として成長していますし、藤田(慶和/FB)もFBとして良いプレーもありました。そのあたりはすべてポジティブに捉えています。もちろん試合に負けるのは残念ですが、何をしたいのか、どこに向かうのか考えないといけない。
あくまでも一つのテストマッチと考えるなら一番強いチームを選んでいました。我々はそうしなかったし、今日はアメリカが勝っていました。負け戦もあります。
−−次のフィジー戦に向けてはいかがでしょうか
ジョーンズHC フィジーはPNC(パシフィック・ネーションズカップ)の中で一番強い。大きくて速くて身体能力も高くてセットプレーも上手くいっている。次のフィジー戦は一番強いチームを出して、どうマッチアップできるのか見てみたい。8人新しい選手が出ます。一番強いスコッドを選びたい。