ジャパンラグビーリーグワンはバイウィークを挟み、2月18日、19日に第8節が再開。シーズンはここから6連戦。プレーオフ進出に向け大事な試合が続く。ホーム・えどりくこと江戸川陸上競技場に三菱重工相模原ダイナボアーズを迎えたクボタスピアーズ船橋・東京ベイが、60-22で快勝し、好発進。次節の東芝ブレイブルーパス東京戦に向けて弾みをつけた。
スピアーズが圧倒した80分だったが、実際にキックオフからスコアが決まるまでの流れと得点率、さらに自陣から脱出できた成功率を本誌独自で集計した。15人制ラグビーでは得点後、相手のキックオフからゲームが再開され、自陣でボールを持つことになる。そのため、自陣を脱出しないと失点のリスクがある状態で戦わなければならない。
「相手ボールのキックオフから自陣を脱出すること」が失点を防ぐ一つの要因になるし、相手ボールキックオフからのアタックで得点ができることは、相手に対して優位に試合を運んでいるバロメーターにもなる。そういった観点で80分、どういう試合展開だったのかを定量的なデータと俯瞰図を見ながらイメージしていきたい。
この試合での得点率は以下のとおりだ。
スピアーズはマイボールキックオフからのアタックでは80%の確率でスコアまでつなげている。敵陣からはじまるアタックについては高い確率で得点しているということだ。対するダイナボアーズは16.6%とスコアにつなげることができていない。
失点のリスクを回避するために重要な「(相手ボールキックオフ)自陣から脱出成功した回数もスピアーズが4回であることに対して、ダイナボアーズは1回とこちらも大きく差がでてしまった。
俯瞰図で見る試合の流れ(前半)
前半の流れを得点の流れとともに振り返ってみる。
前半スピアーズはマイボールキックオフが1回、ダイナボアーズは4回。スピアーズはコンテストキックを再獲得することで敵陣まで進み、セットプレーでペナルティーを獲得しスコアで終えている。
一方ダイナボアーズは2回スコアにつなげることができているが、もう2回は失点を許している。8点獲得し、10点失点しているので、マイナス2点となる。また前半34分のWTB韓 尊文のトライまでは、激しい攻防が繰り広げられ、1回はTMO判定でトライには至らなかったがスコアにするまでに時間を擁していた。
後半、ダイナボアーズWTBタウモハパイ ホネティがシンビンとなってからの4連続トライを振り返ってみる。