宮崎合宿レポート―リーチ・マイケル、原田衛、イングランド戦でエディージャパンはどう挑む | ラグビージャパン365

宮崎合宿レポート―リーチ・マイケル、原田衛、イングランド戦でエディージャパンはどう挑む

2024/06/10

文●編集部


10日、宮崎合宿を行っているラグビー日本代表が練習をメディアに公開した。練習後、リーチマイケルと原田衛(二人とも東芝ブレイブルーパス東京)が取材に応じた。リーチは「今の感覚はすごくいいし、今までで一番調子がいいかもしれない」心身ともに充実をアピールした。また初キャップを目指す原田は「W杯よりも次のイングランド戦に出て勝つことが目標なので、そこまで頑張りたい。」と22日のイングランド戦にむけて意欲を見せた。

FL・LOリーチ マイケル

――エディー体制で初の合宿です


2015年の時と違って楽しい。2015年は地獄でした(笑)。選手一人ひとりの質が高いので、あまり多くのきつい練習をたくさんやる必要ないし、スキルも理解度も高くてよりプロフェッショナルな選手が多くてすごくやりやすいと思っているんじゃないですか。根性を鍛える練習は必要ないかもしれない。


――個人練習もしていました


いつもやっています。東芝でもやっているし、一人ひとりが自分のスキルを磨く時間が必要です。




――原田、ワーナーといった東芝の選手もいます


原田、ワーナーはすごく活き活きしています。すごく楽しくラグビーやれています。それが一番嬉しい。ジェイミー・ジャパンとちょっと違った雰囲気があって楽しくやれています。


――LOでスクラム組んでいました


あらためてフロントロー、ロックってすごいなと思います。別のポジションなので感覚掴むまであと100回くらい組まないとわからないと思う。初日に比べたら成長しています。やっと今日、裏から耳が湧いてきました。次に会うときはもっと膨らんでいます。




――矢崎も含めて15対15で練習しました


すごいっすね。キック力、スピードもあってすごく楽しみです。


――宮崎の環境は


十数年、宮崎に来て、ここにくれば強くなるのがわかっている。さらにグラウンドの施設ができて、集中して強くなれると思います。




――イングランド代表戦まで時間がタイトですが


理解度、自分たちがどう戦うか理解する。超速ラグビーはすごく面白くて判断、判断していかないといけない。練習と試合を近くすればいい準備ができると思います。言い訳はできない。ベストな準備をして、試合で試してみないとわからない。最大の準備はします。


――超速ラグビーをプレッシャーの中で始めてやりました


やっていてすごく楽しいし、コーチングスキルも高くて、1つ1つを修正してやっていた。すごく、世界一面白いラグビーができると思います。ボールをとにかく止めない。どんどん動かして、前に行ったら前のオプションを使う。後ろに行ったら後ろのオプションを使う。もちろん、ラインアウトも速さも(必要)。


ヴィクター・マットフィールド

ヴィクター・マットフィールド



――トップ4に行ける自信がある


今のコーチンググループの中では間違いなくトップ4に行けると思う。平均年齢25歳なので、ものすごくいい選手になるし、これから10試合あるから必ず成長していくから4年後が楽しみです。


――選手がプロフェッショナルになったとは


クラブの強化もそうですし、いいコーチがいたり、いいSCがいたり、社員ではなくプロが増えてきた影響もあると思います。




――エディーさんがいいとみんなを褒めていた


前も怒るときは怒るし、いいときはどんどん褒めていた。いつ雷が落ちるか待っています。雷が落ちるとわかっています。(1対1のミーティングで)自分がどうやって試合で自分のスキルを出せるか、スクラムのことだったり、家族のことを心配してくれたり、いろんな話をしています。

この間、フィードバックしてほしいと言われたのでフィードバックした。ミーティングの仕方も違うし、みんなこの場に来てワクワクしています。みんなすごく怖いイメージを持っているから、僕はまだ怖いイメージを持っていますが、でも、みんな活き活きしてラグビーしています。




――ロケットスタートは


以外とやれています。ハードな練習をするより、スキル重視。まだ10日しか試合がないから。


――ミーティングのやり方は


半円に座るし、エディーからではなく、(ニール・)ハットリーから始まって、コーチ陣が入ってきてハットリーが締める。すごく面白いやり方。すごく短いし、情報が(頭に)入って来る。


――元ブレイブルーパスのダン・ボーデンコーチの良さ


とにかくコーチングがいいし、いろんなラグビーを見てインプットが多い。声がでかい。超速ラグビーの理解もあって、エディーとの関係性も外から見るとすごくいい。スキルを教えるのが上手です。説明も上手だし、日本語を覚えればもっとよくなる。


――4,6,8番でプレーする可能性があります


LO組めれば、LOでも面白いと思う。東海大学に戻らないといけない(苦笑)


――5度目のW杯を目指す思いは


まだ元気だし、まだ練習はついていけているし、元気なうちは勝負したい。出たいという欲はなくて、1年、1年、トップにチャレンジしたい。それが続けばやりたいなと思います。今の感覚はすごくいいし、今までで一番調子がいいかもしれない。JPにまだまだ動きはシャープになれると言っていた。期待しています。もうひと伸びいけるかもしれない。体も膝もいいので、気持ちさえあればできると思います。




――マットフィールドに教えてもらっていることは?


こういう戦い方でやるとチームに落としている。ボースウィックみたいです。足の立ち位置だけ、今のところは。面白いラインアウトを作れると思います。


――合宿に参加して感じたことは


帝京の森山はでかいし、上手いし、発言を気にしない。上手いですねやっぱり。矢崎は50-22キックも蹴って、すごく楽しみ。


――リーグワンの決勝が終わって


合宿があるのがわかっていたので、挨拶、スポンサー周りもあるので、気づいたら宮崎に来ていた。練習してこっちに来ました。


――超速ラグビーで大事なことは


ボールをもらうために、5歳の頃を思い出してボールを欲しがる子どものようになれば、自然と超速ラグビーができると思います。


ヴィクター・マットフィールドアシスタントコーチ

ヴィクター・マットフィールドアシスタントコーチ




――イングランド戦に向けて若い選手に期待していることは


メンバーはまだ決まっていないが、出るチャンスがあれば自分らしく活躍してほしい。初キャップになると思うし、初キャップがイングランド戦、はなかなかないので、サポートしながら活躍してほしい。


――テストマッチまで残りの時間の使い方は


超速ラグビーをやるには体をシャープに、考えも速くしないといけないので、理解して準備すること、そしてイングランドに向けて勝つ準備をします。(新生エディー・ジャパンとなり)初のテストマッチということで言い訳がたくさんできると思うけど、言い訳しないでたくさん準備して勝ちに行きます。


リーチマイケル

リーチマイケル



原田衛「W杯よりも次のイングランド戦に出て勝つことが目標」



――合宿が始まりました


本当にしんどいっす。死に物狂いで毎日練習しています。朝が早いです。4,5時に起きて準備して、5時半くらいからこっちに着いてという感じです。20:50にはベッドです。すぐに寝られないが、へとへとになりながらやっています。


――ジョーンズHCの印象は


何回か練習したことはあるが、ちゃんと、やらないといけないとことを言ってくれるコーチです。ずっと緊張していますが、いい練習ができています。


――HO争いについて


セットプレーのところが一番大事になってくるのでアピールするのと、強みのボールキャリーのところでアピールできればいいなと思います。




――スクラムでリーチさん押されていました


今日、初めてリーチさんとスクラムを組みましたが、1本だけいいのがありましたが、あとは全然でした。毎回言っています。マイケルさん、練習意欲が強くてフロントローミーティングに参加しています。最後には形になると思います。

(LOリーチさんの課題は)押し方がNO8と全然違うので、そこが課題。位置がまだフロントローと合っていない。まだ難しいところはあると思いますが、低く組もうとしすぎて、ちょっと下に……。


――イングランドのイメージは


やったことがないのでわからないですが、マイケルさんが、全員(オペティ・)ヘル選手と言っていたので、そういうマインドセットでやります。


――初の日本代表合宿です


きつさにビックリしています。いいきつさというか成長できている。1日、気を張っていて休めるときがあまりない。行くときから、朝5時起きで府中からやって行きました。全部ロケットスタートです。


オーウェン・フランクス

オーウェン・フランクス



――超速ラグビー


きついっす。これしないと勝てないなという感じがあります。東芝はどっちかというとフィジカルで1回ゲインしてやっていくが、東芝ほど考える時間はない。すぐにセットしないといけない。ラインアウトを速く始めるのが僕らのラインアウトです。テンポで相手がセットする前にあがろうとやっています。サイン出しから全部速くやろうとやっています。


――気をはらないといけないとは?


やることが詰まっています。夜もミーティングもあるので。ウォークスルーとかサインの確認とかミーティングもある。


――4部練習という感じ?


僕の感覚ではそうなっています。


――エディーさんと1on1ミーティングをした?


課題はワークレイトのところを東芝より上げていかないといけない。


――W杯への思いは


W杯よりも次のイングランド戦に出て勝つことが目標なので、そこまで頑張りたい。出られるように頑張ります。(節目でいいことが起きるのは)日頃の行いだと思います。


――オーウェン・フランクスコーチは


スクラムオタクみたいな感じで、常にセットアップを要求して、1,3番はやれと言われていて、それくらい徹底的なことが必要だなとも思います。鏡見ながら、セットアップ、こうなっているなと鏡を見て部屋でやれと言われました。膝立ちですが(フランクスと)1回組みました。思ったよりでかくなかったのですが、強かったです。


――超速ラグビーで勝つというのは?


体があまりでかくないので、相手より速くセットして、速く考えて、速く集団的に動けばチャンスが出てくると思う。


矢崎由高

矢崎由高



――後輩の佐藤、矢崎と練習しました


すごい後輩だと思うので、一緒にやれていて嬉しい。僕が教えられることを全部教えて、いっしょに高め合っていきたい。


――エディーさんの印象


めっちゃ話上手いので、ワクワクさせるような、イングランド戦に向けて、みんなでやっていこうという意識を高めるのが上手い。井上尚弥の表紙見せて、世界のトップのボクサーやから、2027年の表紙を飾るのがこの中のメンバーや、みたいな話をしてくれた。

そのために、イングランド戦がターニングポイントというか、W杯で4勝から2勝になって下がってしまったので、ここから上がるか下がるかは自分たち次第だと言われた。


――イングランド戦に向けてのスクラム


とりあえず低く組まないといけない。相手が居心地悪いところまでできればと思う。


佐藤健次・岡部崇人

佐藤健次・岡部崇人



――楽しいことは


練習は楽しい部類にある。考えてプレーしないといけない。あとはチームディナーとかですね。飯、めっちゃ美味しいです。


――昨年のW杯のイングランド代表戦は見た?


応援していて、勝てるんじゃないかと思っていたが、後半20分で差がついた。今回、勝つチャンスはあると思います。1年後のこの試合を目指すことしかなかったので、そのために練習していました。


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