昨年王者の桐蔭学園が貫禄の戦い、前評判高い長崎北陽台を寄せ付けず快勝 | ラグビージャパン365

昨年王者の桐蔭学園が貫禄の戦い、前評判高い長崎北陽台を寄せ付けず快勝

2024/03/23

文●編集部


3月23日、第25回全国高校選抜ラグビー大会が開幕。昨年優勝した桐蔭学園(神奈川)は1回戦で長崎北陽台(長崎)と対戦した。関東大会決勝では、國學院栃木に敗れた桐蔭学園が前評判が高い長崎北陽台に対してどんなパフォーマンスをするのか注目された。


前半3分、SH後藤快斗のPGで桐蔭学園が先制。直後のキックオフ、ディフェンスでプレッシャーをかけて長崎北陽台がボールを敵陣22m手前で奪いアタックを仕掛ける。CTB新垣勇人のゲインでゴールラインに迫ると、最後はLO田﨑凛太郎がトライ。SO田﨑果のゴールもきまって3-7と逆転。

13分HO堂薗尚悟のトライ

13分HO堂薗尚悟のトライ



桐蔭学園は8分にもPGで3点を追加すると、13分、HO堂薗尚悟のトライで逆転すると、28分、FL申驥世主将がトライを決め20-7とリードを広げた。長崎北陽台も前半終了間際の32分、モールを押し込んで最後はLO田﨑凛太郎が2つ目のトライを返し、20-14として前半を終えた。

後半の立ち上がり桐蔭学園がPGで3点を刻むと、後半7分、長崎北陽台のタッチキックがダイレクトタッチとなりチャンスを得るとCTB松本桂太がトライを決め28-14とリードを広げた。

後半、松本のトライ

後半、松本のトライ



後半長崎北陽台はミスが続き、自陣を脱出できずなかなかペースを戻すことができない。そこは王者・桐蔭学園、ペースを掴むと前に出るディフェンスで相手にチャンスらしいチャンスを作らせず長崎北陽台の攻撃を完全に封じ込めた。11分に荒川俊一郎、19分には松本が2トライ目、23分はPR谷本幹太がトライを決めて40-19と試合を決めた。試合終了間際にはCTB松本がハットトリックを決め試合終了。50-19で桐蔭学園が長崎北陽台に快勝し、2回戦進出を果たした。2回戦の相手は東海大大阪仰星。花園上位校同士の一戦に目が離せない。

荒川のトライ

荒川のトライ



松本がハットトリック

松本がハットトリック



桐蔭学園 藤原秀行監督

2週間、休ませました。19,20,21,22日は修学旅行でした。メンバー外は行きましたね。


――関東新人から、この1ヶ月何をやっていました?


アタックをやろうかなと。ディフェンスはやる必要があるが時間がかかるので。FWは相手が強いので課題を克服できなかった。サニックスもあるのでその先も見据えて、2週間、ボールを動かした。そこだけプレーメーカーを変えながら練習した。1ヶ月の準備期間も良かった。東福岡と競った強いチームだったので。うちが今季、どういうラグビーをするのかというところでやってきた。


――後半、相手陣での戦いが続きました。


自陣にさえ入れなければ怖くないから。アタックはあまり抜かれそうな雰囲気はなかった。アタック&ディフェンスはやってきました。細かいことやっていたので多少(それが)出ていた。明日が勝負(東海大大阪仰星戦)なので、明日頑張ります。


桐蔭学園 FL申驥世キャプテン

――関東大会を終えてこの1ヶ月何をやってきた?


自分たちは一人ひとりの接点で國學院栃木に完敗したので、身体作りもそうですが、1人が当たる、2人目が押し込むというシンプルな練習をやってきました。あとVランというランメニューをやってきました。シンプルに押し込んで走り勝つことをやってきた。國學院栃木戦(の負け)でやらないとやばいという危機感を持ち始めて、勝ちたいという気持ちを持ったので良かったかなと思います。


――相手が強かったこともあって気合い入った?


対戦が決まったときから北陽台の分析を始めました。同じブロックに(東海大大阪)仰星さんもいましたが北陽台しか考えていなかった。勝つことができてホッとしています。


――相手のフェーズプレーに対してのディフェンスが良かったが


でもまだまだで、自分たちの自陣のミスで、追い込まれたら弱いとわかっていたので、そういう展開に自分たちで持ち込んでしまったのでまだまだだなと思います。

長崎北陽台 品川英貴監督



BKのメンバーが何にもやっていない。ここの場所に立つ資格がない。何をしにきたんだという話ですね。あれだけ周りから注目されて。そこら辺の部分はずっと話をしてきたんですけど、井の中の蛙というか、やれると勘違いしていたのか。持っている力を全く出していないだけの話。なぜ出せないのか。そこが全くわかっていない。

FWに関しては全部受けに回っているというのもありましたけど、それでもよく体を張って、モールも通用したところもある。ただやっぱりまだまだラグビーを知らない。やり方はあると思うんですけど、この時期に痛い目にあって、すごくいい経験をさせてもらったかなというところです。

これを本人たちがどう捉えるのか、まだ3月の段階なので、これでいいと思って帰るのか、これが全国のレベル、目指しているのはここなんだということにどれだけ気づけるかだと思います。

BKについては、いい時はいい、駄目になるとこうなる。これはずっと予想できていたので。駄目になり始めるとこういうふうになるんで。それを誰が責任持って立ち向かおうとするか。誰1人向かおうとしている選手がいない。こうなったら俺にボールを渡せ、何とかしてやろうという選手もいない。誰かのせいにする、メンタルの弱さですね。一番心配していた部分がでましたね。

前半、PR相川くんがボールをもぎ取ったところから何とか6点差で折り返したんですけど、九州大会の東福岡戦で残り何分まで(競っていたが負けた)という、ああいう思いをしたくなかったら後半スタートから行こうと送り出したんですけど。

これを何とか鍛え上げるのが指導者の仕事かなと思うので、僕もかなり反省はしていますし、これからやれる部分もあるので、いい選手が揃っているのかここからどれくらい鍛えられるかというところかなと思います。


長崎北陽台 NO8下田秩主将



前半はFWでフィジカル負けせずに前出たりとか、集中してやっていたことで食らいついていくことができたと思うんですけおd、後半、最初から繋がらなかったりとか、集中力をもっていたところもあったんですけど、みんなが落ち着いて、雰囲気を変える、それができずに流れていってしまったかなと思います。

後半は余裕があったわけじゃないけど、どこか自分たちの中でこのままでいいかなというような甘い気持ちが出たゲームだったんで、後半の最後15分意識してやっていこうと話していたんですけど、今日もそこはできなかったので悔しいです。

FWでどんどん前に出していけばよかったけど、BKに任せてしまったりしていいところでまとまらなかったり、繋がらなかったりしたのでそこは修正していかないといけない。FWで前に出てボールを動かしながらというゲームプランを考えていたんですけど、自分たちがミスしてゲームを壊してしまいました。

BKは(昨年花園を経験したメンバーが)ほぼ残っていますし、FWは自分が引っ張りながらやれているんでいいかなと思うんですけど、伸びしろという部分では、しっかりスキル1つ1つもそうだし、メンタル的な部分も鍛えていかないといけないと思います。


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