南アフリカが7トライで大勝―イタリアは前半まで拮抗した展開も後半レッドカードで自滅 | ラグビージャパン365

南アフリカが7トライで大勝―イタリアは前半まで拮抗した展開も後半レッドカードで自滅

2019/10/04

文●編集部


4日、静岡・エコパスタジアムではラグビーワールドカップ2019・プールB、南アフリカ対イタリアの一戦が行われた。ここまで2連勝のイタリア。初の決勝トーナメント進出に向けて正念場となる2連戦の初戦。一方、南アフリカは初戦オールブラックスことニュージーランドに負け、ナミビアに勝利して迎えた第3戦。負けたら決勝進出が難しくなるだけに必勝が必須条件という試合だ。

試合開始早々のスクラムで、イタリアはPRフェラーリが負傷。いきなり交替を余儀なくされる。前半4分、南アフリカはスクラムでペナルティーを獲得し敵陣22mまで押し込むと、敵陣ゴール前でフェイズを重ね、WTBコルビが先制のトライ。

直後のキックオフでイタリアはブレイクダウンでプレッシャーをかけ、ペナルティーを獲得。SOアランがPGを決め、3-7とする。

12分、南アフリカは敵陣ゴール前でハイタックルでペナルティーを獲得。SOポラードがPGを決め10-3とする。

「エクスファクターとなる選手はいなかったが、チーム全体で強みを出してきてとてもナーバスだった」(南アフリカ:エラスムスヘッドコーチ)がいうように、15分から22分までイタリアがボールポゼッションを高め、敵陣にアタックをしかける。22分、敵陣ゴール前のマイボールスクラムからも攻めきれずモールパイルアップでトライには至らなかった。すると、南アフリカは24分、イタリアのペナルティーから敵陣22mに攻め込むとラインアウトからドライビングモールでペナルティーを獲得。さらにゴール前のラインアウトからモールでプレッシャーをかけ最後はHOムボナンビがトライ。ポラードのコンバージョンも決まって17-3とリード。

南アフリカFB・コルビ

南アフリカFB・コルビ

リードを許したイタリアは32分、敵陣22m手前でペナルティー。ショットではなくトライを狙うイタリア。フェイズを重ねるも今日は南アフリカのディフェンスが素晴らしかった。ラインスピードが速く、イタリアはプレッシャーを受け後退。さらに2つのハイタックルでイタリアはエリアを挽回され、結局前半はそのまま終了。17-3と南アフリカがリードして後半を迎える。

試合の全てを崩してしまったPRロボッティのレッドカード。

試合の全てを崩してしまったPRロボッティのレッドカード。

前半の濃厚な試合展開が42分、1つの過ちにより全てが崩れてしまう。イタリアが自陣から素晴らしい展開で一気に相手ゴール前までボールをキャリー。さらにペナルティーを獲得。一気に流れを掴むかと思われたが、PRロボッティとPRクアーリョがNO8フェルミューレンを持ち上げ、頭から地面に落とし、ロボッティが一発レッドカードで退場となってしまったのだった。

「大きな過ちだった。我々がこれまで積み上げてきたものが全て無駄になってしまった」(コーナー・オシェイヘッドコーチ|イタリア代表)というようにチャレンジャーであるイタリアが残り40分弱を14人で戦うのは、どんなメンタリティーをもってしても厳しかった。

ベンチに下がって頭を掲げるパリッセ(背番号:8)

ベンチに下がって頭を掲げるパリッセ(背番号:8)

「17-3ではまだ試合は終わっていなかった。あの後、我々がすぐにでもスコアをしていたら、試合の展開は変わっていただろう。大きな過ちを犯してしまった。」(セルジオ・パリッセキャプテン|イタリア)

この一瞬で崩壊してしまったイタリアに対し、南アフリカはその後5トライを決め49-3で大勝した。ボーナスポイントを含む勝ち点5を獲得。総勝ち点を10(得失点差+90)とした。プールBの暫定首位となった。南アフリカに勝利したニュージーランドは6日、ナミビアと対戦する。

勝利した南アフリカは中5日でカナダと対戦。勝利すれば決勝トーナメントに進出することが決まる。一方敗れたイタリアは中7日でニュージーランドと対戦する。タイトヘッドもルースヘッドもこの試合で失うという緊急事態。沈痛な面持ちでスタジアムを後にした。

「あのレッドカードでこれまで準備してきたこと全てが台無しになってしまった」――イタリア代表 コナー・オシェイヘッドコーチ

イタリア:コナー・オシェイヘッドコーチ


最初にローカールームで選手にいったことは、がっかりしたということ。全てのプレーヤーは、17-3という状況ではまだ戦うことができていたと感じていた。それまではラインブレイクもありました。どうしてこういうことがおこったのかわからない。レッドカードが出たことで試合がおわってしまった。前半からFW2人を欠いてしまったことも厳しかった。

南アフリカのような強いチームに対して、我々はパーフェクトなプレーをしなければならなかった。(レッドカードで退場した)ロボッティは、わたしたち以上に残念に思っています。

試合前は勝利する自信がありました。自分たちが決めたことを遂行できると思っていました。我々は勝つために色々な戦術を作り準備をしていました。それがレッドカードによってすべて無駄になってしまいました。テストマッチで14人で40分間プレーすることができない。

来週、ニュージーランドとの試合があります。フレンドリーマッチではないです。テストマッチで、このようなレベルの試合をしていてはだめ。タイトヘッドもいないし、どう戦っていいのか。選手たちは多くのことを学んだと思いますし、自分たちのレベルもわかったと思います。ただ、今は残念でしかたありません。こういう試合展開になるとは思っていませんでしたから。



イタリア:セルジオ・パリセキャプテン


本当に愚かなことをしてしまった。17-3の状況ではまだ試合は終わっていませんでした。ロボッティは自分たち以上に残念に思っているし、馬鹿げたことをしてしまったと思っています。プレーヤーとしても大きな汚点となってしまうかもしれません。ただ、今後このようなことをしないということは学んだと思います。

試合前から南アフリカとはフィジカルの違いを把握していました。南アフリカはこの2年間素晴らしいラグビーをしてきましたし、レッドカードが出されるまでも、試合を優位に運んでいたし、かなり苦しめられました。ディフェンスの部分では低くいくことを心がけていましたが、高くなってしまいトライを防ぎきることができませんでした。

レッドカードについては、あの時ボールを前に進めていくことができていた時だったので、正直メンタル的に厳しかった。

「フィジカルの強度が強い試合をしたかった。今日のパフォーマンスについて満足している」南アフリカ ラシ―・エラスムスヘッドコーチ

試合は完璧ではなかったですが、今日やろうとしたのは、FW6名、BK2名というリザーブメンバーでフィジカルな試合をするということでした。ミスもありましたが、今日のようなフィジカルの強さが必要な試合が必要だった。今年は一貫性がなかった時もあったが、今日は自分たちのフィジカルの強みをだすことができた。



――7つのトライを奪いました。また決勝トーナメントについては?


イタリアはテストマッチにむけて試合でも強かったと思います。アイルランドと日本の試合に始まり、ニュージーランドが7トライを奪ってカナダに勝利し、どのチームが決勝トーナメントに進出するのかが目下の話題となっていました。ナーバスになる試合が続きます。私達は次、カナダと試合をします。そこに勝利してその後は結果をまつだけだと思います。どの試合でも集中してむかいたい。今日の試合は非常に満足している。

アタックは改善する部分があるかもしれません。ただ、ニュージーランドも(カナダ戦で)7トライを奪いましたが、わたしたちのトライのとり方とは異なっていました。今日の自分たちのトライのとり方にはとても満足しています。自分たちのプレースタイルが反映されていたと思います。今夜のパフォーマンスを見て、準々決勝までいけると思いました。さらに準々決勝から準決勝に進みたいです。スクラムも今日は途中からアンコンテストになってしまいましたが、改善したい。ディフェンスはよかったと思いますが、規律は完璧ではなかったです。

――コルビについて


足首は大丈夫だと思う。彼はエクスファクターでニュージーランドでいえば、マッケンジーのような選手です。アタックでも空中戦でも活躍してくれました。彼がこのチームにいてくれて本当に嬉しい。途中交代をしましたが、あまりリスクを犯したくないという理由からです。

南アフリカ:シヤ・コリシキャプテン


――今日は強度が強い試合でした。チームはステップしたと思いますか?


はい。大きくステップアップしたと思います。スクラムでは、ペナルティーを勝ち取ろうと努力しましたし、強度の高いいい試合だったと思います。アタックに関してはもう少し練習しなければならない。フィジカルの強い試合でも、しっかりとゲインラインを超えていかなければならない。

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