ブラウニー流ラグビーは常に革新的!トニー・ブラウン氏がサンウルブズ新HC就任「世界で私のスタイルのラグビーが見れるのはサンウルブズだけ」 | Rugby Japan 365

ブラウニー流ラグビーは常に革新的!トニー・ブラウン氏がサンウルブズ新HC就任「世界で私のスタイルのラグビーが見れるのはサンウルブズだけ」

2018/10/06

文●編集部


10 月5日、都内で、2019年のスーパーラグビー・ヒトコムサンウルブズの新ヘッドコーチに就任するトニー・ブラウン氏(以下、ブラウニー)の記者会見が行われた。

世界のラグビーシーンでも注目されるブラウニーは、2019年はサンウルブズのヘッドコーチと日本代表のアタックコーチを兼任することになった。2019年のワールドカップにむけた日本代表の強化はもちろん、スーパーラグビーという世界最高峰リーグに対して、サンウルブズが風穴を開けることができるか。今まで誰も成しえなかった挑戦が始まる。

サンウルブズにとって最も重要なことは「継続すること」

笑顔を見せるブラウニー

笑顔を見せるブラウニー

――去年のジェイミー(・ジョセフHC)と一緒ですが、日本代表とサンウルブズの両方に籍を置くことは大変だと思います。


おっしゃる通り、特別なシチュエーションだと思います。スーパーラグビーというフランチャイズにおいて、唯一2つのチームを抱えるということになります。ただし、この2つのチームがそれぞれ、いい影響を与えてあって同じスタイルのラグビーをすることでワールドカップで素晴らしい成績をあげることでできると思っています。

最も重要なことは、継続です。2018年で培ったものを2019年も継続するということです。その中で選手もコーチもやっていくということが大前提になっていました。そういう状況の中で新しいヘッドコーチを連れてくることは得策ではないと思っていました。ジェイミーがもたらしてくれたことを今年も続けていくことができたら結果につながると思っています。


これまでどおり、ジェイミーとの関係は変わらない

これまでどおり、ジェイミーとの関係は変わらない

――2つのチームが同時で進行することで、良いこともあると思いますが、その逆もあると思います。例えば、シーズン序盤に日本代表のコアメンバーを使うことができないとか、シーズン中に、CTBマイケル・リトルやSOヘイデン・パーカーがいいプレーをしたとしてもシーズン後半には日本代表の選手が戻ってくるために外さざるを得ないとか。そういったシチュエーションをどう捉えますか。


基本的にスーパーラグビーでニュージーランドのチームがやっているような状況と似ています。オールブラックスの選手ははじめの3,4試合出場をさせないということをしていたりします。そういう時に、チームの選手層を厚くすることが大切になってきます。代表選手たちが戻ってきた時に、残っていた選手たちは自分たちがチームにいなければならないということを証明しなければならない。ジェイミーからは、日本代表の選手を必ず使わなければならないというような指示を受けてはいません。


――それはワールドカップ直前であってもそうなのか?

ワールドカップとスーパーラグビー終了の間には、いくつかのウォームアップマッチがあるので3,4ヶ月の間は別だと考えています。スーパーラグビーは、100%クオリティーの高い選手が出場します。


――日本代表のアタックコーチを兼任されています。ジェイミーも薫田(真広・日本代表チーム15人制強化委員長)さんもフライハーフ(SO)が足らないと言われていました。そういう点でサンウルブズでは日本代表の資格がある選手、または日本人選手のSOを積極的に使っていくということはありますか。


確かに、若いフライハーフにチャンスがあるとは思います。ただ、そのチャンスは、ただ試合に出るという意味ではなく、ヘイデン・パーカーや他のトップ選手と練習を一緒にすることができるといったことも含まれます。そこから彼らは経験やスキルを学び成長していってくれると思います。


――選手の出入りが激しくなるということが予想されます。その中で結果を残すために重要な部分とは

確かに我々は今シーズン多くのスコッドを抱えることになるでしょう。ただし、シーズンはじめは30人ほどの小さなスコッドで臨み、他の残りのメンバーは日本代表のトレーニングスコッドとして、別のところで練習をしています。シーズンの後半には、さらに大きなスコッドになります。そもそもスーパーラグビーはケガが多いリーグでもあります。ですからシーズンの後半に多くの選手がチームに入ってくることはチームにとっても良いことですし、問題ではないと思っています。マネジメントすることも難しくないと思っています。


2,3年かけてこのリーグに風穴を開けられるような活躍を目指す

――ジャパンが別のチームで練習をしている場合、ブラウンさんは日本代表のアタックコーチもされていますが、どちらを見るのですか?

今ちょうどそういった場合のプランニングをしています。私がいない時に何をするか、いる時になにをするかというのを決めているところです。私がいない時にスコット・ハンセンがチームをリードしてくれますし、100%、彼がチームの目的を体現してくれるでしょう。

チーム間でのプレースタイルは近いので問題ないと思いますし、サンウルブズでしか出場できない外国人選手は日本が求めるラグビーを体現できる選手しか選んでいません。すばやくてスキルのある選手です。



――ジョセフHCが先日の日本代表記者会見で、「選手層が薄い」ということを言われていました。選手層を厚くすることが難しい状況で、サンウルブズで若手選手を育てるということも当然難しいと思いますがそのことについてどう思われていますか?


確かにチームの選手層を厚くすることは簡単ではないでしょう。3名とか4名の若い選手が試合に出て、すぐ活躍しろ、というのがそもそも不可能なことです。彼らをしっかりと経験させて、チームのやりたいことを段階的に理解させていくことが大切です。

それは時間がかかりますし、2〜3年の時間をかけて、このリーグに風穴を開けられるような活躍を目指します。だからチームとしては継続が大切なこととなります。それが、JJから私がヘッドコーチを引き継いだことも一つですし、昨年と同じアシスタントコーチが再任するとか、昨年よりも圧倒的に良い環境が準備できていると思います。


――今回獲得したCTBフィル・バーリー選手とCTBレネ・レンジャー選手について。

素晴らしいプレーヤーです。2,3年ハイランダーズで一緒にプレーをしていたフィルについては、サンウルブズが求めているスタイルにフィットしていて、スピードがあってボールを動かすことができる選手です。

レネはダイナミックな選手で、スピードもありますし、素晴らしいボールキャリアでもあり、スキルという点でも、サンウルブズが求めることを満たす選手だと思っています。

それに加えて彼の場合、攻撃面だけでなく、ディフェンスも素晴らしい選手です。


オールブラックスのメンバーに「あっすごいことやっているな」と思われるようなラグビーをしたい

――JJからヘッドコーチを引き継いで、自分らしい部分をどこで出したいか。

難しい質問ですね。私がサンウルブズで体現したいこととしては、常に最大限にイノベイト(革新的な)ものにしていきたい。JJと比べると自分はリラックスしている性格です。ただ、JJが去年、積み上げきたチームカルチャーを土台として、継続していくことは変わりません。サンウルブズとしては2018年も2019年もそれぞれ特別なもので、ファンの方々が試合に来たい、そして見て楽しみたいと思ってもらえるような試合ができると思います。

世界中で、私のスタイルのチームはこのチームだけです。それを皆さんに見ていただきたい。


――昨シーズンのチーム目標として「5位」というものでした。新HCから新たな目標があれば教えてください。

今申し上げることはできませんが、我々のスタイルというのが最も大事になると思います。どうやってそれを浸透させていくことが求められています。

(スタイルとは)スペースを使うこと、スピードを使うこと、ボールキープを徹底すること、ターンオーバーボールに対して、すばやく判断をして次の攻撃に転じること。スクラムやラインアウトといったセップトレーを少なくする。すばやく試合を展開すること。

そういったところを相手チームより勝っていたら、初めて結果がついてくると思っています。

優勝ということを言うこともありませんし、日本のメディアをカバーしているわけではないですが、母国ニュージーランドの選手たちが見て「あっ、すごいね」と思ってもらえるようなラグビーをしたいと思っています。

それは、革新的なラグビーをやっていきたいし、それが、ジャパンラグビーだと思っています。



渡瀬CEOとオオカミポーズを取るブラウニー(左)

渡瀬CEOとオオカミポーズを取るブラウニー(左)

――オタゴ、ハイランダーズ、そしてサンウルブズ。HCとして3つ目のチームで楽しみたいこと。日本のチームを率いることについてどう思っていますか。

3つ目のチーム。私にとって、昨年やってきたことを継続させることがとてもエキサイティングです。特に昨年はシーズンの後半にかけて、我々がやりたいラグビーをやることができるようになってきましたし、その流れを引き継いで今年も同じプレーヤーがいるということで継続することで勝てると信じています。

数週間はあったことは覚えていますが、何年も前のことは覚えていません(笑)。先のことしか見ていません。私は常に先のことを、楽しみにしている人間です。

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