10 月5日、都内で、2019年のスーパーラグビー・ヒトコムサンウルブズの新ヘッドコーチに就任するトニー・ブラウン氏(以下、ブラウニー)の記者会見が行われた。
世界のラグビーシーンでも注目されるブラウニーは、2019年はサンウルブズのヘッドコーチと日本代表のアタックコーチを兼任することになった。2019年のワールドカップにむけた日本代表の強化はもちろん、スーパーラグビーという世界最高峰リーグに対して、サンウルブズが風穴を開けることができるか。今まで誰も成しえなかった挑戦が始まる。
サンウルブズにとって最も重要なことは「継続すること」
――去年のジェイミー(・ジョセフHC)と一緒ですが、日本代表とサンウルブズの両方に籍を置くことは大変だと思います。
おっしゃる通り、特別なシチュエーションだと思います。スーパーラグビーというフランチャイズにおいて、唯一2つのチームを抱えるということになります。ただし、この2つのチームがそれぞれ、いい影響を与えてあって同じスタイルのラグビーをすることでワールドカップで素晴らしい成績をあげることでできると思っています。
最も重要なことは、継続です。2018年で培ったものを2019年も継続するということです。その中で選手もコーチもやっていくということが大前提になっていました。そういう状況の中で新しいヘッドコーチを連れてくることは得策ではないと思っていました。ジェイミーがもたらしてくれたことを今年も続けていくことができたら結果につながると思っています。
――2つのチームが同時で進行することで、良いこともあると思いますが、その逆もあると思います。例えば、シーズン序盤に日本代表のコアメンバーを使うことができないとか、シーズン中に、CTBマイケル・リトルやSOヘイデン・パーカーがいいプレーをしたとしてもシーズン後半には日本代表の選手が戻ってくるために外さざるを得ないとか。そういったシチュエーションをどう捉えますか。
基本的にスーパーラグビーでニュージーランドのチームがやっているような状況と似ています。オールブラックスの選手ははじめの3,4試合出場をさせないということをしていたりします。そういう時に、チームの選手層を厚くすることが大切になってきます。代表選手たちが戻ってきた時に、残っていた選手たちは自分たちがチームにいなければならないということを証明しなければならない。ジェイミーからは、日本代表の選手を必ず使わなければならないというような指示を受けてはいません。