初スコッド・ワールドカップに挑む、PR町田美陽・WTB松村美咲 | ラグビージャパン365

初スコッド・ワールドカップに挑む、PR町田美陽・WTB松村美咲

2025/07/30

文●編集部


8月から開催される女子ラグビーワールドカップ・イングランド大会の女子日本代表スコッドが発表された。チームで最年少の2人、WTB松村美咲(東京山九フェニックス)、PR町田美陽(日本経済大学女子ラグビー部)のコメントを紹介。初めての大舞台でどんなパフォーマンスをしてくれるのか。正式にスコッドとして選ばれた喜びとは。

WTB松村美咲

松村美咲

松村美咲


ワールドカップに出場して世界の相手に勝ちたいという思いを持ってきたので、海外の相手にチャレンジできるような機会をいただけたことがすごくうれしかったです。(選ばれるかわからなかったので)ちょっとドキドキはしていました。


――一番年下ですか


はい一番下です。今、年齢あんまり関係ないくらい仲良くなってやらせてもらってはいるんですけど、グラウンドではしっかりもう一番若いので、一番プレーでエネルギーを出していきたいなというふうに思っています。

関東学院六浦高校の一つ上の向來桜子は前回大会でスコッド入り

関東学院六浦高校の一つ上の向來桜子は前回大会でスコッド入り

――前回大会はまだ高校生ですか?


はい、そうでした。その時はまだセブンズをやっていました。でも15人制のワールドカップも見ていて、高校の一個上の先輩の向来選手とかも出ていたんで、すごく刺激をもらって自分もワールドカップだったり、世界の大きい舞台で戦いたいなという気持ちはその時からありました。

東京山九フェニックスに所属している松村美咲

東京山九フェニックスに所属している松村美咲


――早稲田大学でプレーせずにフェニックスでプレーを選んだ理由は?


そもそも自分が大学入った時にはまだ(早稲田大)女子部はできていなくて、フェニックスに所属していたんですけど、もちろん両方に所属するということは難しかったので、やっぱりできたばっかりのチームだといろいろ試合できる経験だったり、練習環境だったりという、そういうところの差もあるなというふうに思ったので、よりレベルの高いところで自分はうまくなりたいというふうに思ったので(フェニックスを選んだ)。

――日体大への進学も迷ったりした?


大学進学の時はラグビーと自分の勉強の部分を切り離して、勉強で頑張りたいなと思っていたので、そこは別で考えていました。


――何学部ですか?


スポーツ科学部です。


――ラグビー部の男子たちも一緒に勉強している?


いますね。同じキャンパスに。同い年の子とかは何人かたまに話しをしたり。矢崎は同じ学部で。ポジションも近いので話したりもします。ラグビーの話はあまりしてないかもしれないです(苦笑)。授業の話とか、(ラグビーの)アドバイスをくれるような感じでもないので。

――勉強で頑張りたいというのは、具体的には?


自分の興味があることがスポーツに関することなので、将来的にもスポーツに関わるような仕事をしたいと思っていたので、高校から大学に進むときにスポーツのことを勉強したいと思っていました。早稲田大学のスポーツ科学部が日本で一番、教えてくれる内容のレベルも高いという風に聞いたのでそこを目指して。


――AOで合格したの?


総合型選抜、アスリート入試みたいなものであるんですけど、一応総合型選抜の中の一種です。


――キャリアプランですか、スポーツ関係の仕事いろいろありますが。


実際にスポーツ科学部に入ってみて、まだ具体的には決めてないんですけど、選択肢として現場でスポーツに、それこそチームに入ってスポーツに関わる仕事だったり、あと自分は文章読むのとか文章を書くのとか結構好きなので、そういう仕事にも興味があります。でもまだ具体的に何か決まっているわけではないです。


――ラグビーがすごく好きですよね?小さい時から動画とかもたくさん見るんでしょうか


見ますね。見るのは結構自分の試合とかは多いんですけど、外国の試合も結構、見ます。



――好きな選手は?


昔から好きなのはダミアン・マッケンジー(NZ代表)選手です。

ボールを持った時に何かしてくれるんじゃないかと、見る人が楽しいようなプレーだったりキック、パス、ラン、タックル、いろんなその部分でチームに流れを持って来られるような選手なのでそういうところに憧れています。


――今、ウィングを任されてますけど、将来的にはもっとボールを触れるところに行きたいとかそういう希望はあるんですか?


そんなにそれは考えたりはしないんですけど、その時のチームで求められる場所で頑張りたいっていう感じがあります。最初はフルバックとして呼ばれて頑張りたいって感じがあったんですけど、今、ウイングをやらせてもらっていてそこでの面白さを感じてはいるので楽しんでいます。

――ウィングの面白さは?


ウィングは、いろんなチームの試合を見るんですけど、イタリアの(男子の)両ウィング、イタリア代表の両ウィングがすごいなっていう風に、最近ですけど試合見て。


――留学とか海外でプレーすることへの興味は?


もっと強くなっていつか海外に行ってみたいという気持ちがあります。

今年行われたARCで西亜利沙は15人制も初キャップを果たした(*左から4番目)

今年行われたARCで西亜利沙は15人制も初キャップを果たした(*左から4番目)


――去年パリに西亜利沙選手(東京山九フェニックス所属・関東学院六浦高の同期)が行きましたけども、あの時オリンピックとか見てどんな感覚だった?


自分もそんなに長い間ではなかったんですけど、一緒に活動してきた(セブンズ)選手のみんなが、世界相手に戦っているのってすごい刺激をもらいました。


――今大会終わったらセブンズの挑戦は考えている?


考えていなくはないです。セブンズも好きなので。やっぱりセブンズでオリンピックという舞台もあって、いろいろ(西)亜利沙からも話も聞いてチャレンジ したいなという気持ちはあります。


――来年だけは一緒にやろうって言われてませんか?


1年だけでいいからっていう風に言われますね。


――家族でラグビーやっているのは?


弟だけです。お父さんはもうやったかやってないかくらいの大学(ICU)の時にちょっとやってたくらいです。弟は今、高校2年生で東海大仰星に通っています。大阪にいるので帰ってくる機会もないし、自分もなかなか家にいないので(あまり話していません)。(弟は)連絡とかたまにくれます。

PR町田美陽

町田美陽

町田美陽


――ワールドカップには間に合う?


はい、大丈夫です。


――テストマッチに出れなかったら(選ばれるかどうかは)ドキドキしなかった?


めっちゃ不安でした。ちゃんとセレクションマッチだって分かってたので、それをレスリーさんに、2戦目の前に、自分、何が成長すれば出してもらえますか?と聞いたら、2戦目に出して怪我されると困るだからイタリア戦を見越してそこまでは治りそうだと、もう復帰してるんですけど、見越してやってるから今回は出さなかったよみたいなこと言われたんです。


――ちょっとじゃあホッとして


そうです。ボロ泣きしちゃって。


――大学として初めてのワールドカップってことですか?淵上監督から何か言われたりしたんですか?メールとかきたんですか?


さっき終わった後に選ばれ、選出させていただきましたって言ったらよかったみたいな。涙が出るほど嬉しいよって言ってもらって。


――大学に横断幕ができるんでしょうね。


ええ、どうなんだろう?(笑)


――この後地元には帰りますか?


この後帰ります!(ゆっくりできる?)はい

町田美陽(佐賀工時代)

町田美陽(佐賀工時代)


――ラグビー始めたきっかけは?


お兄ちゃんがやってて、そこで。お兄ちゃんはもう辞めてしまったんですが。はい、お兄ちゃんは北九州ヤングウェーブで元々やってて、そこに。8歳差です。


―― いつからプロップやってる?


いやもうちっちゃい時ですね。他のポジションはやったことはないです。小学生の時とかは(1番・3番は)あんまり関係なくて、だから両方やっていました。(中学からはずっと3番)そうです。


――ご両親は?


父も母もバレーボールをやっていたと聞いています。三兄弟なんですが、お兄ちゃんもお姉ちゃんも大きいです!


――ワールドカップでどんなプレーをしたいですか?


プレッシャーに負けずに今までの経験を全部活かして自分のプレーをしっかり出して勝利したい。


――得意なプレーは何ですか?


モメンタムを生み出すボールキャリーです。


――スクラムは


まあ、まだちょっと、自分では未熟なところもあるんですけど、時々いいシェイプで組めるときもあるので、それを安定してできたらなと思っています。

日経大アマテラスではランスキルも見せる

日経大アマテラスではランスキルも見せる


――春から夏は全然学校行けなかったの?


はい。


――大丈夫ですか?


多分…。


――進学にあたってまだできたばっかりの日経大を選んだ理由は?


自分は日経大の寮の温泉に浸かれたのもありますけど。露天風呂があったり、それを大々的にパンフレットにあっていいなって思ったり。あと寮が一人部屋なのと、監督の淵上さんが佐賀工業のOBで、それでお話してみたいな感じで。

――ご実家から通ってないと?


ラグビー部は全員寮です。



――フォワード最年少ですが、意識していますか?


あんま意識してない。最近は結構前まで私下だからって遠慮がちなとこもあったんですけど、最近はどんどん慣れてきて先輩のこといじったり呼び捨てで、ちゃんと試合中とかも言ったりもできるようになりました。


――今振り返ると高校1年で呼ばれた時ってどうでしたか?


あの時はですね、マジで、あんまりラグビーの女子とか見てなくて、知らない人ばっかりで、しかもめっちゃ年上の方ばっかりだったので。いや、本当に。めっちゃ緊張しました。その時は超人見知りだったから全く話せなくて、何もできなかったです。とりあえず学んだことだけを振り返って頑張ろうと思ったり、結構大変でしたね。

今シーズンはARCに出場

今シーズンはARCに出場


――なんかリラックス方法とかあるんですか?


合宿期間中は、なんかこのオフの時は結構好きなものを食べに行ったりしました。ジャパンベースの時はミスタードーナッツ行ったり、コナブコーヒーでパンケーキ食べたりとか結構しました。あと他にゲームとかもしちゃったりして。前までは韓国アイドル好きだったんですけど、最近は見る時間が取れなくて。ゲームしちゃいました!


――自分ではこのワールドカップをどのくらい目標としていた


まず、そんなこと言ったらあれなんですけど、あんまり選ばれると思っていなくて、本当にそんなに感じていなくて、考えていなかった。


――去年代表に招集されるけどなかなか出してもらえなかった。


あんまり試合に出ていなかったから、自分にあんまりチャンスはないんじゃないかな。あまりARC(アジアラグビーチャンピオンシップ)とかでしか(自分のプレーを)見せられてなかったので、結構(選ばれるか)不安でした。


――今ちょっとホッとしたの?


ホッとしましたね。


――何をしてアピールしようと思っていた?


結構積極的にコールとかを出して、アピールはしてました。

――ワールドカップに出れたら今後にどうつながると思いますか?


これからのラグビー生活にとっても変わると思いますし、自信がつくと思います。


――ワールドカップに自分が出るのをイメージすると?


全く想像できないです。出た時は多分超緊張して、やばいだろうな…。自分のプレーがあんまり出せないかもしれないとか思っちゃった(笑)。

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