ラグビー日本代表は9月に開催される「ワールドカップ2023・フランス大会」に向けた強化試合として、オールブラックスXVと2試合を行った。第1戦は、昨年11月以来の国際試合ということで、力の差を見せつけられた80分となった。第2戦は、1週間の中で修正、さらに自分たちが信頼すべきラグビーの形を点差が離れても遂行し続けた。
オールブラックスXVから奪ったトライは、いずれもジャパンラグビーの目指すべき方向性が垣間見れるトライとなった。今週末から行われる、リポビタンDチャレンジカップ2023パシフィックネーションズシリーズ・サモア代表戦を前にもう一度、3つのトライを、斉藤健仁さんに解説していただいた。
25分、松島幸太朗のトライ
ジャパン前半25分のトライ。フェーズは12フェーズ。起点はハーフウェイラインからのラインアウトでした。そこから中村亮土が抜け出し、ちょっと停滞しましたが今度は左サイド松島が自分でゲインして、前に出ました。少しずつですが前進していきました。
そしてゴール前左サイドまで持ち込んでそこから右に順目順目に展開。途中、SH齋藤直人が福井(翔大)を入れて少しゲイン。トライの前は、ジャック・コーネルセンがFW間のシプの中で前に出てゴールに迫りました。そこからクイックラックからすぐにボールがでて、松島のトライになったんですが、トライのもう前のシーンだと松島の前は相手の6番かな、フォワードしかいない状況でした。
松島は対面がFWということで、スピードで外にずらしてトライを上げました。12フェイズの中で相手のディフェンスラインがミスマッチとなっていたところを松島がつきました。