1月10日、NTTジャパンラグビーリーグワンはバイウィーク明けの第4節が行われた。秩父宮ラグビー場では、今季好調の浦安D-Rocksが横浜キヤノンイーグルスを迎えた。昨年3勝と昇格後苦しんだ浦安だったが、序盤のブロックを2勝1敗と勝ち越し5位。一方イーグルスは3連敗といまだ勝利できない。
2026/01/11
文●野辺優子
チームの勢いが序盤から現れた。3分、浦安がSO田村熙のPGで先制すると14分CTBサム・ケレビがパスインターセプトからトライを決めるとWTBタナ・トゥハカライナ、ケレブ・カヴバティのトライで23-0とリードを広げる。序盤からチャンスを何度も得点に繋げられなかったイーグルスは31分にWTB石田吉平のトライを返す。前半は23-5と浦安がリードして折り返した。

山中亮平と石田吉平の空中戦

前半3分田村熙のPGで先制

飯沼蓮

セコナイア・ポレ

前半13分田村熙のPGで6-0

14分パスインターセプトしたサム・ケレビがトライ

サム・ケレビのダイビングトライ

18分、タナ・トゥハカライナ

キックパスをキャッチするタナ・トゥハカライナ

29分ケレブ・カヴバティのトライ
後半、イーグルスがようやくチャンスを活かしスコアにつなげる。45分リアキマタギ・モリがトライを決めると53分、戦列復帰したCTBジェシー・クリエルキャプテンのトライで28-19とする。さらに63分、ゴール中央でペナルティーを獲得するとショットを選択。田村優が難なくPGをきめ28-22と1トライ1ゴールで逆転ができる点差に追い上げた。

ビリー・ハーモンのゲイン

梶村祐介

45分リアキマタギ・モリのトラ

森勇登がコンバージョンを決める

53分ジェシー・クリエルのトライで19-28

レキマ・ナサミラのブレイク

リーバイ・アウムア

森勇登

63分田村優のPGで射程圏内にするも…
そこから15分、敵陣での時間帯をつくるイーグルスだが、ことごとく浦安のディフェンスに阻まれ結局得点することができず試合終了。浦安はトライラインを背に粘り強いディフェンスで今季3勝目を挙げた。POMにはサム・ケレビが選ばれた。

南友紀

POMのサム・ケレビ
勝利した浦安は東芝ブレイブルーパス東京と、敗れたイーグルスはホストで埼玉パナソニックワイルドナイツと対戦する。
浦安D-Rocks グラハム・ラウンツリーHC

グラハム・ラウンツリーHC
まず結果を得られたことを、とても嬉しく思っています。キャノンは試合に戻ってきてから、非常に良いプレーをしたと思います。前半は風上でしたが、ハーフタイムの時点では、あれだけポゼッションと風のアドバンテージがあった中で、もっと点を取っておくべきだったと感じていました。
後半はキャノンが試合の流れを引き戻してきましたし、彼らのプレーは称賛されるべきだと思います。どうやって彼らが流れを引き戻したのかは、しっかり振り返る必要があります。ただ、その中でキャノンを抑え込むためには、信じられないほどのゴールラインディフェンスが必要でした。そして試合終盤には、我々がしっかり落ち着いて対応でき、最後の数分で試合を決め切ることができたと思います。
実際、今日の試合では、我々がこれまで練習してきたディフェンスがしっかり表現されたと感じています。ゴールラインディフェンスは、これまでのトレーニングセッションで重点的に取り組んできた部分ですし、今日それが結果として表れたのは、とてもポジティブなことです。
――トレーニングでやってきたことが、今日の試合で出ているという実感はありますか?
はい、トレーニングでやっていることは確かに試合に出ています。ただし、まだ一貫性が足りません。藤村が言った通り、ゴールラインディフェンスは大きなフォーカスポイントでしたが、同時になぜ相手に22mライン内まで入られているのかを見直す必要があります。
特に中盤での規律、ラインアウト後のディフェンス、このあたりは、もっと良くしなければなりません。これは継続的な課題です。ディフェンスの粘り強さについては満足していますが、相手を自陣22mに入れさせないディフェンスが必要です。
――前半と後半で試合の流れはどのように変わりましたか?また、風を踏まえたキックゲームについても教えてください。
キックゲームについては、以前から「自分たちの意思で蹴る」「ボールを取り返すために蹴る」ということに取り組んできました。前半は風をうまく活かすことができましたし、後半はキャノンが同じように風を活用していました。だからこそ、先ほども言いましたが、
前半のうちに、もっとリードを広げておきたかったという思いがあります。キックによるプレッシャーとテリトリー支配を考えると、なおさらです。
HO藤村琉士ゲームキャプテン

藤村琉士ゲームキャプテン
後半はイーグルスさんがうまく立て直してきて、強いプレーを見せてきました。その中で、こちらもゴール前で粘り強く守り続けることができ、後半の試合運びをしっかりコントロールできたことが、結果的に勝利につながったと思います。
前半は、もう少し得点を重ねられる場面もあったと思いますが、特に後半、風下に立たされた状況でも、ゴール前のディフェンスで何度もトライラインを守り切ることができました。そこはこれまで練習してきた成果がしっかりと出た部分だと思いますし、非常に良かった点だと感じています。

――粘り強く戦った結果が勝利につながっているという実感はありますか。
はい、その実感はあります。試合がきつくなってきても、全員がしっかり動き続けて、ディフェンスに行き、立ち上がり、ブレイクダウンでもプレッシャーをかけ続けるというサイクルを回せていました。そういった積み重ねができていることは、試合の中でも感じています。
もちろん緊急性を持ってプレーしている時間帯もありますが、その中でもディシプリンを守りながらディフェンスすることが大事だと思っていますし、そこはある程度できているのではないかと感じています。
横浜キヤノンイーグルス レオン・マクドナルドHC

レオン・マクドナルドHC
まず、チームの結果については非常に失望しています。試合の立ち上がりでインターセプトを許してしまい、自分たちで試合を難しくしてしまいました。
その後は相手にプレッシャーをかけることはできていましたが、流れを自分たちのものにできませんでした。巻き返しはしましたが、ハーフタイム直前にも、試合をもっと接戦にできるチャンスを逃してしまいました。これは今季ずっと続いている課題です。チャンスを逃しているという点です。

イーグルスは何度もホールドアップでトライできず
4回もトライライン手前でホールドアップされました。1回でも多すぎますが、4回はこのレベルの大会では到底許されるものではありません。本当に失望していますし、同時に強いフラストレーションも感じています。まだ先はありますし、改善するチャンスもあります。ただ、これを解決できなければ、状況はさらに悪くなる可能性があります。残念ながら、今はそれが大きな課題になっています。
――4試合を終えて、改善も見えているように思えます。
ご自身の視点では、成長は感じていますか?それともまだ課題の方が大きいですか?正直に言って、私たちは勝つためにここにいます。改善している部分はありますが、勝敗を分ける重要な局面で結果を出せていません。
トップチームというのは、そういう場面で何とかして結果を出します。泥臭くても、必ず取り切る。今日の試合でも、部分的にはそれができていました。ただ、ゴール前5メートルのモール、10〜15メートルのラインアウトからのアタック、そこを取り切れていません。

4回ホールドアップされた。答えはもう目の前にあります。ジェシーも言っていましたが、これは個人の責任の問題です。本来、ホールドアップされるべきではありません。相手が自分たちの下に入り込むこと自体が間違いです。同じメッセージを、もう4週連続で伝えています。だからこそ、正直、私の声にも苛立ちがにじんでいると思います。
――これからホームゲームが続きます。ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
ファンの皆さんが期待してくださっている結果を出せていないことは、私たち自身が一番悔しく思っています。チームの中でも、ファンの皆さんの期待をどう背負って戦うかという話はしています。こういう状況になると、逆に力みすぎてしまうこともあります。ただ、最初の1勝を掴めれば、必ず流れは変わると感じています。
今は、その1勝をファンの皆さんのために必死に追いかけています。どうか引き続き応援してほしいです。本当に、あと一歩のところまで来ています。
横浜キヤノンイーグルス CTBジェシー・クリエルキャプテン

ジェシー・クリエル
自分たちは何を練習してきて、どんなプランで試合に臨んだかは理解していました。ただ、その一方で個人のミスが多すぎました。自分自身も含めてです。
ノックオンが一つ、また一つと出てしまう。それが10人、15人同時に起きれば、それだけで10個、15個のミスになります。それではプレッシャーを継続してかけることはできません。
だからこそ、もっと選手一人ひとりが責任を持たなければいけないと思います。ゲームプラン自体は本当に良いものです。試合に向けて、しっかりしたプランは用意できています。あとは、それをどれだけ正確に実行できるか、自分の役割や細部に対して、どれだけ当事者意識を持てるかだと思います。
――重要な場面でのノックオンが続いていますが、改善するために必要なことは何でしょうか?
やはり大事な局面での集中力だと思います。80分間、常に集中し続けられるかどうかそれが今、勝敗を分けています。
練習ではある程度できています。ただ、それを試合でやり切るために、もっと一人ひとりが責任感を持つ必要があります。自分たちが何をすべきかは、全員分かっています。答えはもう出ています。あとは、試合の中で、特に大事な場面でそれを実行できるかどうかです。
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浦安D-Rocks

横浜キヤノンイーグルス


