11月30日、関西大学リーグ戦・最終節、京都産業大学(5勝1敗・勝ち点25)と天理大学(5勝1敗・勝ち点25)の勝利した方が今季のリーグ戦優勝を決める頂上決戦が行われた。
京産大のキックオフでゲームがスタート。SO吉本大吾(3年)が22m付近に蹴り込むと天理も蹴り返し、天理陣内10m手前で京産大のアタックから再開。ラインアウトからモールを押し込むが天理がターンオーバー。
外に展開すると、天理がアドバンテージをもらいNO8パトリック・ヴァカタ(4年)がゲイン、WTB14平松麟太郎(3年)につながり敵陣22m手前までボールを運ぶもノックオン。京産大がキックでエリアを戻すも天理も対応。SH土永旭(4年)のボックスキックで敵陣22m内側に蹴り込むも天理がしっかり対応し、再び天理陣内10m付近での京産大ボールラインアウト。
天理が自陣10mライン付近でペナルティ。京産大はタッチに蹴り出しトライを狙いにいく。敵陣ゴール前ラインアウトのチャンス。京産大はモールを組むも天理が押し返し、京産大はBKへ展開。土永がテンポよくフェイズを重ねるも天理も低いタックルでアタックをとめてPKを獲得。自陣10m付近のラインアウトとするも、天理がノックオン。この試合のファーストスクラムを迎える。
7分、天理陣内15m付近の京産大ボールスクラム。天理がペナルティ。ポルテレがクイックでリスタート。天理がハイタックルのペナルティ。京産大がゴール前のラインアウトのチャンス。HO李淳弘(4年)がボールを合わせるが天理FL太安善明(2年)が絡む。
再び京産大がラインアウトから右サイドへ展開。ポイントを作ると、逆サイドへ展開。CTB辻野隼大(4年)が一人交わして、当日のメンバー変更で先発したWTB堤田京弘(4年)がトライ。京産大が0-7と先制。
14分、京産大はFL伊藤森心(3年)が天理のカウンターアタックに対して低いタックルが刺さり倒すとすぐさま辻野がジャッカル。京産大がラインアウトから展開するもフォワードパス。天理が自陣10m付近でマイボールスクラム。京産大がアーリープッシュで天理にフリーキック。クイックリスタートからキックで敵陣に転がすも京産大も対応。天理大が敵陣10m付近のラインアウト。天理がノックオンで京産大ボールスクラム。
18分、京産大WTB小林修市(3年)がハイボールをキャッチし、攻勢をかけるも天理WTB平松麟太郎(3年)がジャッカル。天理がタッチキックを蹴るもノータッチで京産大が攻撃。天理がハイタックルでペナルティ。土永がPKを蹴るもこちらもノータッチで天理ボールのスクラム。
21分、敵陣22m付近のラインアウトから京産大がアタック。U20日本代表の太安が一発で相手を倒すタックルから、天理HO寺西翔生(4年)がジャッカルを決め天理ボールに。天理のハイパントに対して京産大がノックオン。天理ボールのスクラム。
24分、天理がスクラムでペナルティを獲得。この試合で初めて天理が敵陣深くに入ってくる。ラインアウトからモール、京産大のモールディフェンスが機能し、天理が押し込めずBKに展開。WTBトマシ(4年)が相手に絡まれながらもレッグドライブで前進。さらに太安がボールを持ち込み、最後はHO寺西がトライ。5-7とする。
直後のキックオフ、天理が自陣22m付近でオブストラクション。相手のミスから京産大がチャンスを迎える。モールアンプレヤブルで天理ボールのスクラムになる。
天理はNO8パトリック・ヴァカタ(4年)がボールを持ち出す、京産大がハイタックルのペナルティ。天理がエリアを戻しラインアウト。天理のハイパント、11にボールが入る。天理が逆サイドに展開するもつなぎのところでノックオン。
31分、京産大ボールのスクラム。天理がペナルティ獲得。タッチキックがノータッチとなって、京産大がキックを蹴り返すもワンタッチがあり天理がアタック。京産大がハイタックルのペナルティ。天理がゴール前ラインアウトのチャンス。モールを組む天理。ここも京産大がしっかりディフェンス。天理がBKに展開しフェイズを重ね、35分、PR松野楓舞(4年)がトライ。FB筒口允之(4年)のゴールも決まり12-7と天理が逆転に成功。
直後のキックオフ、京産大WTB小林が再びダイレクトキャッチし京産大が攻勢をかける。出足速いディフェンスでNO8パトリック・ヴァカタがタックルをきめ京産大がノックオン。天理ボールのスクラムに。ヴァカタはこのプレーで肩を負傷し交代。
前半ロスタイム、ラインアウトからモールを組む京産大。ソロモネがボールを持ち出しポイント作りBKへ展開。天理・FL川越功喜(2年)のラッシュディフェンスで京産大がボールをキープできずノックオン。天理ボールのスクラムに対して、京産大がペナルティ。ショットを選択し、SH土永旭がPGを決め前半を終了。12-10として前半を折り返した。
後半は天理大学のキックオフでスタート。ボールをキャッチしたシオネ・ポルテレに対して、川越が低いタックルでポルテレを止める。
42分、伊藤からオフロードパスを受けたLO石橋チューカがキャッチしゲインするもノックオン。スコアにつながらない。
天理は自陣22m付近のマイボールスクラム。京産大がステップアウトでペナルティ。敵陣10m付近までエリアを挽回。WTB11トマシのビッグゲインからボールをつなぎ最後はWTB14平松麟太郎(3年)がトライ。筒口のゴールも決まり19-10。
48分、京産大は相手ボールのスクラムでターンオーバー。京産大が敵陣22mに入る。モールから外に展開。天理の低いタックルが刺さって京産大・ポルテレがたまらずノックオン。
56分、京産大はSH土永の判断よい0チャンネルからのアタックでリズムを掴むも、辻野からエロニへのパスが繋がらずノックオン。天理が一旦エリアを戻す。
62分、天理が相手ボールスクラムをペナルティ。筒口がタッチに蹴り出し、敵陣深くに入る。天理が22m内側でのラインアウト。ポイントをずらしてモールを天理が押し込み、HO寺西が前進、SH藤原健之朗(4年)がフラットパスからFL太安善明がトライ。26-10と天理がリードを広げた。
追いかける京産大はすぐさま反撃、キックオフボールを保持した京産大は、SO尾崎恵大(3年)が敵陣22m手前でグラバーキック。京産大WTB堤田(4年)がボールをグラウディング。26-15と11点差に縮める。
73分、京産大はハーフウェイ付近でLOソロモネ・フナキ(4年)がジャッカル。京産大が敵陣22m内側でラインアウトのチャンス。サインプレーを見せるもポルテレがノックオン。
天理が一度エリアを戻して再び京産大ラインアウト。外に展開し、辻野から大外へのロングパスはフォワードパス。天理ボールのスクラムに。京産大がペナルティー。天理が再び敵陣に入る。
78分、京産大ディフェンスのギャップに対して、SO上ノ坊がブレイク、WTB平松に繋いで、さらにゴール前の攻防からLOアリスター・サウララ(1年)が勝負を決めるトライ。
そのまま試合終了。天理大が31-15で勝利、4年ぶりのリーグ戦制覇を決めた。
最終節を終えて、今シーズンの関西リーグの最終結果は以下のとおり
1位 天理大学 6勝1敗 勝ち点30
2位 京都産業大学 5勝2敗 勝ち点25
3位 近畿大学 5勝2敗 勝ち点24
4位 関西学院大学 5勝2敗 勝ち点24(*当該同士の結果)
5位 立命館大学 3勝4敗 勝ち点15
6位 同志社大学 2勝5敗 勝ち点8
7位 摂南大学 1勝6敗 勝ち点6
8位 関西大学 1勝6敗 勝ち点5
天理大学 小松節夫監督
選手たちはよく頑張ってくれて本当に嬉しい気持ちです。京都産業大学さんはスクラムが強くて、バランスの取れた非常に強いチームなので、とにかくうちはどこまでセットプレーを耐えてディフェンスで頑張れるかというところが今日のデータでした。それを学生たちが、一生懸命やってくれた、それに尽きると思います。
(全国)優勝してから全然勝ててなかったので本当にもう一度日本一を目指してやる中で、この関西というのは必ず獲らないといけないと思っていました。そういう意味では、一つ目標に向けて前進したのかなというふうに思います。
――選手権にむけて
関西で優勝させていただいたのでその姓人を持って大学選手権でもいい試合をしたいと思います。
天理大学 筒口允之キャプテン
昨年1点差という悔しい結果で終わってしまってそこから1年間、春もなかなか自分達は良い結果で終われなかったんですけど、そこから苦しい練習を乗り越えてこうやって全員で最後勝ち抜いて勝ち切ることができたというのは本当に嬉しく思いますし、この優勝というのは自分たちの力だけではなくて、いろんな昨年の先輩方だったり、いろんな方々のおかげでこうして自分達が熱く戦うことができたと思っています。感謝の気持ちをもって、次の選手権に向けてチャレンジャーとしてもう一度頑張っていきたいと思います。
選手権では昨年ベスト8で負けてしまっているので、その壁を超えるためにまたもう一度天理に帰って練習を積んで、天理らしく、泥臭くひたむきに戦えるように頑張っていきたい。
天理大学 HO寺西翔生
もう、嬉しいです。最高です。応援してくれるメンバー外の子や、黒ジャージきれない子たちの分まで体張って頑張ろうと思って、それで挑んで勝つことができて本当に嬉しいです。
(最初のトライは)絶対に取ったろうという気持ちで前に出ました。(ヴァカタ)が抜けてきついところFWが一丸となって今までやってきたことを全文出し切ってスクラムを組めたかなと思います。
(選手権に向けて)日本一を目指して頑張ります!