東洋大が30年ぶり1部での勝利は東海大を破る大金星! | ラグビージャパン365

東洋大が30年ぶり1部での勝利は東海大を破る大金星!

2022/09/11

文●編集部


9月11日、関東大学リーグ戦1部、リーグ戦5連覇を狙う東海大と2部から昇格した東洋大の一戦が行われた。

前半7分、東洋大WTモリース・マークスの先制トライ

前半7分、東洋大WTモリース・マークスの先制トライ


東洋大がラインアウトからのサインプレーでWTBモリース・マークスが先制トライを奪い流れをつかむと、セットプレーを強みとしている東海大のラインアウトでプレッシャーをかけ、相手のリズムを崩すと、前半終了間際にFB田中康平のトライで10-7とリードして前半を終えた。

前半38分、東洋大・FB田中康平のトライ

前半38分、東洋大・FB田中康平のトライ

「相手より自分たちがやろうとしていることに立ち返る」ようチームに声をかけた東海大・CTB伊藤峻祐キャプテン。その伊藤が起点となって自陣から連続アタックで東洋大を圧倒。FLレキマ・ナサミラのトライで14-10と逆転。さらに8分にも、ナサミラのトライで19-10とリードを広げ、リズムをつかんだかに見えた。

東海大・CTB伊藤峻祐キャプテン

東海大・CTB伊藤峻祐キャプテン

後半3分、レキマ・ナサミラのトライ

後半3分、レキマ・ナサミラのトライ




後半8分、東海大はドライビングモールからナサミラが連続トライ

後半8分、東海大はドライビングモールからナサミラが連続トライ

「後半、リードをしていたこともあって少し心に隙があった」(齋藤良明慈縁キャプテン・東洋大)キャプテンがハドルでチームを落ち着かせた。すると、後半15分、東海大のラインオフサイドからチャンスをつかむと、ゴール前でフェイズを重ねる。これに対し、東海大は規律が乱れ再びオフサイドのペナルティ。PR小川雄大がクイックリスタートでインゴールにボールを運びトライ。15-19と4点差に迫った。

後半24分、東洋大はHO石山愁太のトライで再逆転

後半24分、東洋大はHO石山愁太のトライで再逆転


更に20分、東海大のペナルティーからチャンスを得た東洋大は、24分、HO石山愁太がドライビングモールを押し込んでトライ。さらにWTB杉本海斗が難しい角度のコンバージョンを決め22-19と逆転に成功する。

対する東海大も30分、自陣10m付近のスクラムからSO武藤ゆらぎが抜け、WTB照屋林治郎がトライを決め再び逆転し24-22とする。残り5分の戦いとなる。東海大はこの時間帯に入ってもディフェンスラインの立ち位置が修正されず、前かがりになりペナルティ。

後半30分東海大WTB照屋林治郎のトライ

後半30分東海大WTB照屋林治郎のトライ

東洋大はこのチャンスに対し、フェイズを重ねボールをキープ。36分、SO土橋郁矢からWTBボンド洋平へのロングパスがつながると、そのまま右隅にトライ。27-24と東洋大が逆転に成功する。

ボンド洋平の決勝トライ

ボンド洋平の決勝トライ

ランニングタイムで後半42分、東海大は敵陣22m手前からタップでリスタート。東海大がアタックを繰り返すも、東洋大も最後まで集中し、最後も東海FB谷口宜顕が抜けそうな場面でSO土橋が必死のタックルでノックオンを誘いリードを守りきりノーサイド。東洋大が27-24で東海大に勝利を果たした。

東洋大SO土橋郁矢が足元にタックルを決めノックオンを誘った

東洋大SO土橋郁矢が足元にタックルを決めノックオンを誘った

SCOREBOARD

関東大学リーグ戦



  • TRY(4)
  • G(2)
  • PG(0)
  •  
  • PENALTY
  • PK(14)
  • FK(2)
  • TRY(5)
  • G(1)
  • PG(0)
  •  
  • PENALTY
  • PK(13)
  • FK(1)
  • TIMELINE

  • 前半7分 東洋大 14.モリース・マークス T 0 - 5
  • 前半8分 東洋大 10.土橋郁矢 Gx 0 - 5
  • 前半28分 東海大 7.レキマ・ナサミラ T 5 - 5
  • 前半29分 東海大 10.武藤ゆらぎ G 7 - 5
  • 前半38分 東洋大 15.田中康平 T 7 - 10
  • 前半39分 東洋大 10.土橋郁矢 Gx 7 - 10
  • 後半3分 東海大 7.レキマ・ナサミラ T 12 - 10
  • 後半4分 東海大 10.武藤ゆらぎ G 14 - 10
  • 後半8分 東海大 7.レキマ・ナサミラ T 19 - 10
  • 後半9分 東海大 10.武藤ゆらぎ Gx 19 - 10
  • 後半20分 東洋大 16.小川雄大 T 19 - 15
  • 後半21分 東洋大 10.土橋郁矢 Gx 19 - 15
  • 後半24分 東洋大 17.石山愁太 T 19 - 20
  • 後半25分 東洋大 11.杉本海斗 G 19 - 22
  • 後半31分 東海大 14.照屋林治郎 T 24 - 22
  • 後半32分 東海大 10.武藤ゆらぎ Gx 24 - 22
  • 後半36分 東洋大 22.ボンド洋平 T 24 - 27
  • 後半38分 東洋大 11.杉本海斗 Gx 24 - 27
  • MEMBER_東海大学


  • 1 井上優士 後半35分 OUT → IN 16 平晴樹
  • 2 下江康輔 後半35分 OUT → IN 17 奥田玲大
  • 3 石橋慎悟 後半35分 OUT → IN 18 細川大介
  • 4 アフ・オフィナ 後半37分 OUT → IN 19 朴淳宇
  • 5 ワイサケ・ララトゥブア
  • 6 佐々木浩祐
  • 7 レキマ・ナサミラ
  • 8 井島彰英
  • 9 清水麻貴
  • 10 武藤ゆらぎ
  • 11 岡村優太
  • 12 伊藤峻祐
  • 13 近藤翔耶
  • 14 照屋林治郎
  • 15 谷口宜顕
  • 16 平晴樹
  • 17 奥田玲大
  • 18 細川大介
  • 19 朴淳宇
  • 20 薄田周希
  • 21 竹田怜央
  • 22 北村光基
  • 23 今村泰士
  • MEMBER_東洋大学


  • 1 山口泰雅
  • 2 谷名樹 後半9分 OUT → IN 17 石山愁太
  • 3 石川槙人 後半18分 OUT → IN 16 小川雄大
  • 4 齋藤良明慈縁
  • 5 ジュアン・ウーストハイゼン
  • 6 タニエラ・ヴェア 後半32分 OUT → IN 20 森山海宇オスティン
  • 7 田中翔
  • 8 梅村柊羽
  • 9 神田悠作
  • 10 土橋郁矢
  • 11 杉本海斗
  • 12 繁松秀太
  • 13 大島暁
  • 14 モリース・マークス 後半21分 OUT → IN 23 ステファン・ヴァハフォラウ
  • 15 田中康平
  • 16 小川雄大
  • 17 石山愁太
  • 18 伊波晃士
  • 19 マタリキ・チャニングス
  • 20 森山海宇オスティン
  • 21 清水良太郎
  • 22 ボンド洋平
  • 23 ステファン・ヴァハフォラウ
  • 東洋大 福永昇三監督

    何より、この日を迎えられてチームとして嬉しく思います。


    ――テーマと勝てた要因は


    ジャージとマウスピースとスパイクとパッションだけを持って臨んで、そのようになったと思います。ディフェンスを中心に、最後もそうですが、最後まであきらめないタックルを80分通してくれてすごく良かった。

    (相手のラインアウト対策は)その辺りもキャプテンを中心に下級生から試合に出ている選手が多くて、私たちからアドバイスすることなく、過ごしている。その中でもウーストハイゼンのような仲間も加わって、より強みが出たと思います。

    ――パラダイスというスローガンを体現できた?


    そうですね。昨日からすごくみんな緊張していたが、これ自体もバラダイスだとすごく楽しんでいたと思います


    ――バラダイスのスローガンの意味、誰が決めた?


    私の方で決めた。今11カ国のルーツを持つ選手がいて、今日のような場所を作ることもそうだし、日々の変わりない日もコロナの中で、活動できることも幸せで、それもパラダイス。痛みや苦しみのない、選ばれた人だけが行ける世界という意味が込められています。


    ――ワイルドナイツと提携した


    コロナの影響で具体的なものが見えていないが、先月、人工芝を張り替えて、我々とワイルドナイツで、川越のスクールの子を招待してラグビークリニックをしようとしたが、コロナで流れてしまった。昨季終盤、数名が練習を一度見学させていただいたが、具体的にはまだ(進んでいない)。

    東洋大 LO齋藤良明慈縁キャプテン

    一番に感謝の気持ちでいっぱいです。素晴らしい舞台、環境で、素晴らしい相手に自分たちの力を発揮できた。シーズンを通してもっと強くなるので注目していただけたらと思います。

    ――試合を終わるまでタックルがすごく良かった


    試合を通してタックルが良かったが、スタンダードです。抜かれたシーンもあったので、もっとレベル高いものを目指していきたい。普段の練習から、すごい気持ちを込めて練習して、その練習の成果だった。


    ――試合前にどういうことを話したか


    始まる前、秩父宮という大きい舞台で、一緒に頑張っているメンバーとラグビーができる喜びでいっぱいだった。生きている中で、こんな素晴らしい舞台でラグビーできる機会はない。 

    ――後半トライされても崩れなかった


    前半はよくできたが、自分たちはリーグ戦最下位なので、チャレンジを忘れないでやろうとした。後半、リードして そこで隙があったかな。後半、2本目を取られたとき、自分たちは何も成し遂げていない。チャレンジを忘れるなと(ハドルで)言って、勢いに乗ることができた。


    ――東海大側は自分たちのラグビーができなかったといっていました。狙いどおり?


    狙い通りです。力のあるプレーやステップがすごい選手がいると思いますが、自分たちのセットプレーから流れを作ることを常にテーマにして、ラインアウトだったらディフェンスで、今日、結構、獲得率が良かったので(相手を)勢い付かせないこと。スクラムもクリーンに出させないことができて、相手がやりたいことができなかったと思います。

    ハドルの中心に齋藤が入り全員が気持ちを一つにした

    ハドルの中心に齋藤が入り全員が気持ちを一つにした


    ――試合前、どんなことを言われていた?


    自分たちは去年、入れ替え戦勝利して、29年間、先輩方は1部の舞台を目指しても昇格できず、日本一すら目指せない位置にいて、先輩たちの気持ちを代表して戦うと言っていました。たくさんのエネルギーを送っていただける人に感謝して、自分一人だけでラグビーしている選手は誰もいない。そういった気持ちを大事に戦っていこうと話していた。試合前の週にも言っていた。


    ――グラウンドに東海大戦まであと何日と書いていた?


    最初に書いたのは100日くらい、日程決まったらすぐに書いて、それを目指して頑張っていた。チームバラバラになる時もあったが、試合が近づくにつれて、夏合宿でぐっと固まった。(メンバー外が)大きな声援で応援してくれた。チーム一丸となって戦えた。 

    東海大 LOジュアン・ウーストハイゼン


    今日は、タフな試合でしたが、選手全員がパッションを見せて戦えた。このまま継続して、他のチームにも勝てるように頑張りたい。


    ――ハドルでキャプテンのコメントを聞いて


    キャプテンはすごく謙虚で、ハドル中に話しているとき、盛り上げることがうまい。声を聞いたらすごく落ち着く。悪い展開になっても素晴らしいキャプテンがいるから、そのまま崩れない、集中して頑張れたと思う。 


    ――大学ラグビーの雰囲気はどう感じた?


    南アフリカの雰囲気と全然違うと思います。南アフリカは大声を出してワイルドな雰囲気がある。日本は静かで、テンションを感じるところがあり、それが好きです。

    東海大 木村季由監督

    ご覧の通りの試合で、全て東洋大さんが、本当に勢いだけじゃなく、ひとつひとつのプレー、我々がやらなくてはいけないことを逆に東洋大さんが上回っていたという試合だと思います。

    自分たちのラグビーをやることができなかったっていうのはもちろん我々も原因ありますけど、相手がそれを超えるエナジーを発揮したということに尽きると思います。


    木村監督

    木村監督


    ――初戦の緊張感というのもあった?


    キャプテン選手に訊いた方がいいかもしれませんが、初戦であるとか、東洋大さんは昇格してきて勢いがあるとか様々な要因があって、自分たちが受けることなくチャレンジするんだということをこのゲームにむけて、彼ら自身も自覚していましたし、我々もいろんなことを想定しながら、声をかけて準備してきたんですけど、実際ゲームの中でやってはいけないことを修正しきれないままに前半が終わって。ラインアウトがうまくいかないとか、いろんな要因があるんですけど、そういう中で立ち返れなかった。アジャストしきれなかった。それが、緊張なのか、うけていたのか、その辺はわからないですけど。自分たちのやることができなかったという事実は事実。この敗戦から学ぶことはたくさんあると思いますんで
    敗戦から学ぶことができると思います。頭打たれましたので、ここから先は、もう一度自分たちの(ラグビーを)取り戻す時間になってきますんで、しっかりリーグ戦、原点に立ち返ってまたやり直したい。


    ――ラインアウトの部分で相手のウーストハイゼン選手などが前に立たれてうまくいかなかったなどの要因にもなりますか?


    ルール上、肩と肩の間に投げるという意味では、すごく厳しくなっているところがあるので、そこに対してもうちょっとクウォリティを上げないと、彼がいようがいまいが、いなくなったあとも取れていないので。そういう意味では、質の悪さが今日は出ちゃったかなと思います。


    ――ラインアウトが取れないとアタックとしては苦しい?


    ラインアウトだけじゃないんで、そこまで考える余裕がなかったのか、クイックで攻めればいいところもたくさんあったんで。落ち着いてやり直したいということを彼らの中で立ち戻る場所ということで選択したんでしょうけど。今日は我々がどうのこうのという前に、それを上回る東洋大さんがすばらしかったなという一言ですね。


    ――ハーフタイムでの指示は?


    ペナルティがまずひとつ。そこを改善だけですね。カウンターアタックのt機の攻め方とか、選手たちもわかっていたんで、もう一回やり直すつもりでシンプルな話しかしていないです。

    東海大 伊藤峻祐キャプテン


    監督がおっしゃった通りで、東海大より東洋大さんの方が勢いがあって、自分たちのプレーをさせてもらえなかったというのもあるし、自分たちのミスから崩れてこのような試合になったと思います。


    ――うまくいかない時間帯も続きましたがゲーム中の雰囲気は?


    試合中は、セットプレーのところや、フェイズ中のブレイクダウン、ラインオフサイドが続いて、相手よりも自分たちがやるべきこと明確にしてやっていこうとチームの中では話をしました。


    ――準備の段階でイメージしていたことと予想外


    東洋大さんの方が勢いで上回っていた。セットプレー、ラインアウト、自分たちの規律の部分で、そもそもラグビーができていなかった。

    ――ペナルティー



    キャリアがグラウンドファイトしすぎているところを取られていました。オフサイドだったりの部分を注意されていました。



    ――試合の中で勝負を意識しはじめたのはどのくらいから?


    勝敗を気にするというよりは、自分たちのラグビーができていなかったので、そこにフォーカスしていました。気づかぬうちにどこか、焦っていた部分があったと思います。一度冷静になって、もう1回自分たちのラグビーをしようとチームで意識統一していました。



    ――要因


    夏合宿で一つ課題になったのが、試合の入りの部分でした。試合の入りに対してのマインドセットの部分。前半5分、6分で自分たちのペナルティーから 深く蹴り込まれて、ラインアウトから一発でトライを取られてしまいました、そこから自分たちはもう一回立ち戻ろうとしていたんですけど、オフサイドだったり、ミスが続いて、崩れてしまったというかラグビーをすることができなかった。


    ――シーズン長いのでこれからどうしていきたいか


    まずペナルティの数は、正直春のシーズンからの課題の一つ。なんですけど、そこに対して、まだまだ自分たちが甘かった。15個以上もペナルティーしてたら、どんな試合でもコントロールできない、自分たちのラグビーをするために、まず自分たちの規律からもう一回やっていこうと思っています。

    東海大 FLレキマ・ナサミラ


    相手チームはすごくいいパフォーマンスをしていました。相手のパフォーマンスが良かったので自分たちのラグビーができなかったです。でも本当に今日はゲームができて良かった。


    ――うまくいかなかった要因


    相手のプレッシャーがきつくて自分たちがやろうとしていたラグビーができなかったのが一番の敗因だと思います。

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