12日、小田原市城山陸上競技場では、関東大学リーグ戦1部、東海大学と東洋大学の試合が行われた。
ここまで全勝の東海大は、LO中山竜太朗のトライで先制するもその後は、なかなか追加点が奪えなかったが、34分、敵陣10m付近のラインアウトからFWとBKが連動して左右にボールを動かし東洋大ディフェンスを崩すと最後はCTB何松健太郎が中央を突破しトライを決め流れを掴むと、前半終了間際にSH辻時羽がトライを決め19-7とリードして前半を終えた。

後半の入り、東海大はWTB谷口宜顕主将がトライを決め一気に引き込み、4連続トライで50-7として勝負を決めた。東洋大学はLOウーストハイゼンがトライを決め息を吐くも後半大きく崩れ今シーズン初の大敗を喫した。東海大は9トライを決めて57-14で6連勝。大学選手権出場を決めた。次戦はリーグ戦6連覇をかけ流通経済大学との直接対決に挑む。
東海大学 木村季由監督

今日はリーグ戦後半のゲームでしたので、とにかく今まで一つひとつ丁寧に正しいプレーを積み重ねていこうというテーマをもって望みました。前半ちょっと取り切れずに少し膠着したような時間帯がありましたけど、アグレッシブにどんどんボールを動かしていけば、チャンスをつかめるというところは感じていました。積極的にボールを動かしてこういう結果になったかなと思います。ただ、反則がやっぱりが多く、サポートが立ち遅れたりというところも散見しましたので、最終戦、その次の選手権にむけてしっかり準備していきたいと思います。

先制点を取ってから、ゴール前で取り切れない場面が見られた。
――最近FWがきつい練習をしているということを聞きましたが・・・
うちにとっては普通ですよ。今日もボールを動かすというのは相手も嫌がっていたので、そこに関しては、選手たちも判断して徹底できていたというのはいいところなんですけど、やっぱり序盤の打ち合いで少し取り切れなかったというところと、ダメージを与えきれなかった。ジャブがどこまで効いたのかというところもあったので、そういう意味ではレベルを一段階も二段階も上げないと、選手権に出てくるチームはFWに自信のあるチームばかりなので、できるレベルまで引き上げていきたいなと思います。
東海大学 谷口宜顕キャプテン

谷口宜顕キャプテン
この試合にむけて「Be Agressive」というテーマをもってみんなで臨んだんねすけど、アタックでいえば、今まで試合をやってきた中で曖昧になっていた部分を正してこの試合に挑みました。DFではとにかくタックルしよう、タックルしてブレイクダウンのファイトまでもっていこうというテーマを持っていました。
やるべきことができている時間帯もすごく多かったんですけど、ペナルティーが非常に多くて、なかなか自分たちの流れに持っていけない時間帯が数多くあったので、そこは次の週に修正しなければならないと思っています。
――自陣からボールをまわすという意図
この試合に対しては、アグレッシブにどんどんボールを動かして、アタックマインドを強くもって80分感やりきろうというテーマでやっていたので、ゲームの入りからもどんどん動かすというのはチームみんなで共有してました。
――リーグ戦も終盤であと1戦になりましたが、開幕から常に課題を改善して戦ってきたと思いますが、今やれてきているところとまだできていない部分を教えてください。
この試合を経て、良くなってきているなと感じたのは、前をみながらアタックできているところかなと思っています。今、武藤からもあったんですけど、相手の外側にスペースが空いていて、そこにボールを動かしたり、逆にミドルが空けば、後ろのBK、12番、13番が武藤に声をかけて、ラインブレイクしていくようなシーンが今日は見られました。
いつもサインプレーをどうしても遂行するような形になっていたんですけど、今日は一人一人の判断とコミュニケーションで空いているスペースにボールを運べたのでその部分はリーグ戦を通して成長してきているのかなと感じています。
やっぱり今日の試合でもペナルティーが15個ほどありました。リーグ戦最初の頃もペナルティーが多いという課題が出ていて、そこから何試合か少ない試合もあったんですけど、最終節にむけてまたペナルティーが増えてしまっている。スペースにボールを運べているのはいいところなんですけど、スペースに立っている人間がどうしても孤立してしまうのが課題なので、そこのサポートの速さとか、プレイヤーの質をあげてペナルティーの少ないゲー、無にしたいと思います。
東海大学 SO武藤ゆらぎ

武藤ゆらぎ
(谷口)宜顕がいったように、今週やってきたテーマの部分は試合で出せた部分もあったんですけど、試合の中で自陣でのミスや敵陣入ったときの取り切れないところとか、反則の部分でまだまだ課題が残った試合でもあったので、そこを修正して、次戦、選手権にむけてしっかり練習していきたいと思います。
――自陣からボールを回していて反則をすると相手のチャンスになってしまうリスクもありましたがその辺はあまり考えなかった?
そうですね。もうずっとアタックの練習をし続けてましたし、試合前の分析でもアタックしていったほうがいいというのがあったので、そこは自信を持って自分たちのアグレッシブなアタッキングラグビーができたかなと思います。
――アタックについて自陣での継続かキックかの判断について、BKではどんな準備をしてきたか。
アタックしてボールを継続してくると、後ろのスペースも空いてくるのでそこは僕以外のBKからの声もあって、僕が見えていないスペースも見えてきたこともありました。やっぱりボールを動かしたからこそ、裏のスペースが空いた場面が多くあったので、そこは理にかなったラグビーができているかなと思っています。
――前半はすごくいい形のトライがとれていたように思えましたが、今振り返ると度のトライがよかったか。
そうですね。敵陣のミドルエリアからボールを繋いでいって、最後FWからバックドアでボールを貰ってBKの12番が決めたトライです。そこは、FWとBKが連携して、ボールを継続しながら取り切れるところまでいけたので良いトライだった。
アタックしていく中で、相手のDFがコネクションしていないのはわかっていて、ちょうどFWとBKの間のスペースが見えて、後ろのBKからの声がけとFWとの連携の上でボールを運ぶことができました。
――ここまで戦ってきて進歩できた部分ともっとこういうところを直して行きたい部分は
敵陣入ってからの取り切るところはまだまだ仕留めきれない部分もあるので、そこは改善していきたいなと思います。自陣からボールを運んでいくところでもやっぱり1つか2つ、BKのミスがあったので、そこは大事にしていかないといけないと思います。BKでのミスとサポートプレーの遅さを改善していきたい。
――日本一になるには、帝京大学を始めトップチームに勝たなくてはならない。そのために今必要なことは。
帝京大学だから何かをするというのではなくて、根本的にフィジカルバトルで勝負していかないと、やりあえないチームだと思うので、フィジカルバトルで勝負しつつ、僕たちもFW、BKで連携するプレーが強みだと思うので、そういったところで勝っていけたらいい試合ができるんじゃないかなと思います。
東洋大学 福永昇三監督

今日は本当に残念な結果ではありますけど、必要な経験なのかもしれません。2週間後に大事な試合が控えていますんで、そこにむけてしっかり準備していきたいと思います。
――久しぶりの大量失点でした。
つかれているところは、おそらく東海さんもすごく我々のラグビーを見た上で、どういう部分をつくとスペースが作れてしまうのかというのが顕になっていたと思います。その部分は今後修正をしていかないといけないと思っています。(外のスペースが作れてしまう)この2、3試合課題になっている部分ですね。
東洋大学 FLタニエラ・ヴェアキャプテン

負けたんですけど、リーグ戦として、まだ試合が残っているので、しっかり準備して臨みたいと思います。
――ハーフタイムの入りうまくいかなかった
ハーフタイムではファーストのところがすごく大事という話をしていましたが、先にトライを取られてしまって、徐々に引き離されてしまいました。本当に集中力のところというか、もう1回見直して次の試合にむかっていきたい。
東洋大学 LOジュアン・ウーストハイゼン

今日はキックでもタックルでもプレッシャーを受けましたし、ミスも多かった。ただセカンドハーフでもプライドをもってプレーをし続けていた。また2週間後試合が残っているので、しっかりと準備して結果を出していきたい。