全大会16チーム参加で行われた昨季から今季は12チームによる大会に戻り、第1戦は初の九州開催となる北九州・小倉のミクニワールドスタジアムで開催され、以後熊谷・鈴鹿・花園の計4大会を実施する。
今年はパリ五輪を控えていることも考慮されてか、開幕が繰り上げられ4月6日に開幕。過去最も早く開幕したのは2015年の保土ケ谷大会と2022年の熊谷大会の4月23日だったから、2週間以上も更新することになる。
RJ365では開幕に先立ち、太陽生命シリーズ参加各チームの新戦力情報を複数回に分けてお届けする。第2回はアルカス熊谷、ナナイロプリズム福岡、日本経済大学アマテラス。
アルカス熊谷/立正大
・大塚朱紗 SO 24歳 京都南RS―石見智翠館―流経大グレース サクラ15 163/65
・丸山希香 WTB 深谷/アルカスユース 156/58
・加藤璃子 CTB 正智深谷/アルカスユース 160/65
・寺山佐与 熊谷女子/アルカスユース 160
・九鬼苺花 本庄/アルカスユース 160
・小玉陽菜 正智深谷/アルカスユース(主将) 155
・山口桃佳 PR/HO 高崎RC-麗澤 162/67
・惣坊紗羽 桐生JrRSシルクスー麗澤 152
・小野寺萌桃 CTB 北上RS-花巻東(主将) 160/59
・鈴木柚來 WTB/NO8 瀬戸RS―四日市メリノール 163/60
・小林 海 SH/FB 山形RS/つや姫セブンズー山形中央 159/60
・矢内花歩 PR 伊勢崎RS-桐生JrRSシルクスー前橋育英 159/63
・見供咲茅 群馬・大泉(主将)
・前島梨那 長野・岡谷工
・平山有香 HO 山梨・かえでRS―石見智翠館 159/63
・谷口寛美 PR/HO 高知RS―高知レッドコーラルー土佐塾 160/72
昨年大会総合7位のアルカス熊谷。リオ五輪では選手13人に9人を送り込んだかつての絶対女王も近年は強豪チームの分散化、選手の移籍もあって以前の強さは薄れてきたが、昨年のWXVにはベテランのSH阿部恵、HO公家明日香に加えWTB今釘小町、LO吉村乙華を送り込むなど大学生選手の活躍も目立つ。

大塚朱紗
今季加入のビッグネームは大塚朱紗。サクラ15の司令塔として昨季はテストマッチ8試合を皆勤、うち6試合はフルタイム出場を果たした。キックの巧みさは絶品。大学の4年間、社会人として2年間プレーしたグレースからの移籍だが、当面はWXVに向けたサクラ15活動を優先する方針で、太陽生命シリーズへの出場は微妙か。
※と思われたが、4日に発表された北九州大会の登録メンバー入り。セブンズでの活躍が楽しみだ。

加藤璃子
立正大の新入生で太陽生命シリーズでの活躍が期待されるのは、昨季のチャレンジチームを経験した丸山希香、加藤璃子のアルカスユース育ちペア。丸山は2022年8月のオッペンカップ、加藤は2023年8月のオッペンカップでRJ365ドリームセブンに選出。2人に加え、麗澤から加入の山口桃佳、前橋育英から加入の矢内花歩、四日市メリノールから加入の鈴木柚來は12月のU18花園女子15人制に東軍で出場した。山口は2023年8月のオッペンカップでRJ365ドリームセブン。

丸山希香
昨秋、U18女子セブンズに単独チームとして初出場した花巻東から加入の小野寺萌桃(もも)は女子ではなかなか見当たらないほどの猛タックラーで、RJ365ドリームセブン選出。インターナショナル選手が居並ぶ太陽生命シリーズでどんなタックルを見せてくれるかに注目だ。

小野寺萌桃
ナナイロプリズム福岡
・馬場希美 HO/SO 22歳 大村RS/長崎レディースー佐世保東翔―九産大 156/57
・吉本芽以 FW 22歳 追手門学院高―追手門学院大(主将) 168/65
・吉野舞祐 BK 22歳 かしいYR―福岡レディース/新宮高―日体大 サクラ7s 159/58
・香川メレ優愛ハヴィリ FW 22歳 熊谷女子高-アルカス熊谷/早大 169/64
・迫田夢乃 WTB 24歳 鹿児島女子高―九産大-アザレアセブン 154/52
・伊礼門千輝 佐賀工(久留米大)
・島田真子 熊本湧心館(久留米大)
・渡辺りな 鹿児島女子(久留米大)

迫田夢乃
昨季、新昇格ながら総合4位に躍進したナナイロプリズム福岡には、アルカスから香川メレ優愛ハヴィリ、アザレアセブンから迫田夢乃が移籍。トンガ出身の父を持つ香川メレはフィジカルの強さが武器で東京五輪のバックアップメンバー。鹿児島出身のスピードスター迫田は2021年の大学女子セブンズでトライ王(小林詩波=追手門と同点)。大卒時もナナイロ入りを考えていたというが、アザレアの小野澤コーチ(当時)の熱心な勧誘を受けアザレアへ。2シーズン静岡でプレーし、今春地元九州へ帰還した形だ。九産大時代も含めRJ365にドリームセブンには3度選出。
大卒ではサクラセブンズの吉野舞祐が日体大から、セブンズ/15代表候補の吉本芽以が追手門学院大から、地元・福岡の九産大から馬場希美が加入。今季は外国人選手なしの陣容で臨む。このほか、地元・九州から久留米大に入学した3人の学生選手も参加。

吉野舞祐
日経大アマテラス
・椎村心暖 SO 京都プログレRFC―下鴨中―追手門学院高 168/65
・渡辺りんご SH のみこまRS―石川撫子RFC―四日市メリノール/パールズジュニア 150/48
・山住小雪 HO Kiwis―洛南中-京都成章高 151/62
・小櫻祈代 CTB 布施RSー/浪花闘球娘―鳴門渦潮 172/58
・松田涼那 NO8 八戸学院光星高/弘前サクラオーバルズ 165/60
・黒木日和 富島
・樫本果望 WTB 富島高 166/56
・古川和奏 SH 宮崎RS―住吉中―佐賀工 155/53
・泉 璃奈 SH 愛媛・城西中―新田高 158/54
・近藤 杏 FB 宇摩RS―愛媛・三島高 160/50
・名越千伽子 加計学園芸北
・リリー・ニュートン NZ One Tree Hill
・ウナシ・ララバレヴ フィジー・シンガトカ・メソジスト
昨年、創部から4年目でコアチーム昇格、ギリギリの人数ながら4大会すべて11位で年間総合11位という紙一重のコア残留を果たした日経大だが、妹尾前主将、エースのボッドマン、FWを支えた甲斐ら創部以来の中軸メンバーがごっそり卒業。新加入選手にかかる期待は大きい。
椎村心暖は2022年10月の全国U18女子セブンズで大活躍し、RJ365ドリームセブン選出。2023年太陽生命シリーズでは第2戦東京大会にチャレンジチームで出場した。渡辺りんごと山住小雪は12月のU18花園女子15人制に出場した。

椎村心暖
小櫻祈代は昨秋のU18女子セブンズで2トライ。松田涼那は15歳までレスリングに打ち込み全国大会1位に、クロスカントリースキーでは青森県1位に輝いたポテンシャルの持ち主だ。
![]() (おおとものぶひこ) 1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。 プロフィールページへ |