2月2日、ワールドラグビーは2027年に行われるラグビーワールドカップ・オーストラリア大会の日程を発表。JRFU、日本ラグビーフットボール協会は日本代表候補選手を発表。チーム指揮するエディー・ジョーンズHCがメディアに向けて会見を行った。ラグビージャパン365では、エディーHCの全文コメントを紹介する。
ラグビーワールドカップ2027・オーストラリア大会日程
2027-10-03(日)10:15KO vs サモア(@ニューキャッスル)
2027-10-09(土)17:45KO vs フランス(@ブリスベン)
2027-10-15(金)18:30KO vs アメリカ(@アデレード)
エディー・ジョーンズHC

エディー・ジョーンズHC
3つほどお話ししたいことがあります。まずはW杯の(予選プールの)ドローです。予選プール戦で、どこでどこと戦うかが決まりました。これからそれに向けて準備を始めていきます。
最初の試合はニューカッスルです。ここはシドニーのすぐ北に位置する、ラグビーで有名な街です。
ブリスベンは、おそらく世界でも有数の素晴らしいラグビー競技場の一つでしょう。サンコープ・スタジアムは常にスピード感があり、素晴らしい雰囲気です。
そしてアデレード・オーバル、2003年のアデレード・オーバルには良い思い出があります。ですから、ワールドカップに向けて今からしっかりと準備を進めてまいります。ワールドカップ開催にふさわしい場所だと考えております。
そして、2026年の試合日程につきましては、日本がティア1の国々とのみ対戦するのは日本代表史上初めてのことかと存じます。これはラグビー国としての日本の地位の変化を示していると言えるでしょう。2012年に(ヘッドコーチとして)スタートして以来、日本がティア2の国からティア1の国へと成長を遂げる姿を見守ってきたものとして、これは素晴らしい変化です。
そして最後に、本日もまた、代表候補選手リストの発表という形で準備を開始いたしました。この大きなリストに名を連ねた選手たちは、ネーションズ・カップの選考対象となりますが、(ネーションズ・カップの)メンバー発表前には、リーグ戦やプレーオフの試合を通じて、全選手の活躍を注視していく所存です。
――ワールドカップの予選プールでは中5日でサモア、フランス、アメリカと3試合対戦します。
ワールドカップとは、与えられた状況を受け入れることにあるのです。そして今、私たちの焦点は試合への準備をいかに万全にするかに移っています。ワールドカップに出場する際には、自らが最高の準備を整えたチームとなるために現地へ向かうことが重要だと考えています。
つまり、試合が行われる都市や競技場を熟知することです。例えばニューカッスルでは、過去に悪天候の中での試合が度々ありました。ですから、そうした状況への備えも必要です。
また、ブリスベンはピッチが固くボールが速く展開ができる場所と知られています。アデレードはクリケット用グラウンドなので、同様です。こうした特性にも備えなければなりません。さらに、移動距離の負担も大きな課題です。ブリスベンからアデレードへの移動はかなりの距離になりますので、移動時間も考慮した準備が必要です。
つまり、可能な限り万全の準備を整えること。今後の期間を活用し、スタッフ一同で入念な準備を行い、さらにオーストラリア遠征の機会があれば、その期間を利用して現地の環境に適応できるようにする必要があります。

――ベースキャンプはどこになる?
ワールドカップごとに規定が異なります。フランス大会ではチームの拠点がありましたが、次回のオーストラリア大会では試合開催都市から都市へと移動するため、トレーニング拠点は設けられません。そのため、各都市において、最善の方法で宿泊施設やトレーニング施設を整え、可能な限り万全の準備を整えるよう調整しているところです。
――2026年の日本代表候補を発表しました。リリースで、リーグワンでのパフォーマンスやコンディションの都合により、今回含まれていない選手も代表に選考する可能性はあるのでしょうか?経験値のある選手の招集は?
経験豊富な選手は確かに重要ですが、その選手たちが好調であること、そして意欲を持っていることが必要です。リーグワンにおける残りの試合で、そうした選手たちの状態がどうなのか、私たちは見守っていくつもりです。ですから、私たちはそれを非常に慎重に評価していく所存です。
――コーチングスタッフについて。
現在、スタッフの人選を最終調整中ですので、その件につきましては、まもなくお話しできると見てます。
――サモア、フランス、アメリカという予選プール戦の対戦順については?
素晴らしです。大変気に入りました。というのも、それが私たちに与えられたものですから。どの試合も、100%未満で臨むわけにはいきません。ですから当然のことながら、まずは(初戦の)サモア代表戦に100%集中し、それだけに焦点を当てていきます
――今回の代表候補で、昨年の夏や秋に選ばれたが名前のなかった選手もいるし、今回、新たに候補に選ばれた選手もいます。特に厚みを持たせたいとか—ポジションは?
そうですね、日本にとって最もハッキリしているは10番ポジションだと思います。そのポジションの層を厚くする必要があります。昨シーズンは李承信選手(神戸S)が10番として非常に活躍してくれました。また、トヨタVの小村真也選手が台頭してきており、現在トヨタVで10番としてスタメン出場の機会を得ています。これは素晴らしいことです。
しかしながら、第3、第4の選手を発見する必要があります。ご存知の通り、ワールドカップでは一般的に、各ポジションに3人の選手層が必要とされます。つまり、ワールドカップの試合において、80分間フル出場できる能力を持つ3人の選手が必要だということです。
10番ポジションは層が薄い分野ですので、その層の厚みを増すことを検討する必要があります。そこで特に大学選手権に注目し、明治大学の若きSO伊藤龍之介選手は極めて優れた活躍を見せました。彼はジュニアラグビーからプロラグビーへの移行という大きな飛躍を遂げる必要がありますが、我々は彼にその能力があると確信しており、その挑戦の機会を与えたいと考えております。
代表スコッドを2月に発表する意図⋯
――スコッドを今回、2月というかなり早い段階で発表をするこの意図と狙いをお願いします。
選手の皆さんに、より一層の努力を促しております。また、コーチングスタッフの立場から申し上げますと、クラブと連携し、選手がインターナショナルラグビーに最適なコンディションで臨めるよう支援いたします。その実現に向けて尽力してまいります。
ただ、私は常に………そうですね、年の初めにトレーニングメンバーを発表することは良い考えだと思います。選手たちに自身の立場を認識させ、メンバー外の選手にはもう少し努力が必要だと理解してもらうためです。
そして、メンバー外の選手たちには、まさにその姿勢を見せてほしいと願っています。
――PR稲垣啓太(埼玉WK)が2023年ワールドカップ以来に代表活動に名を連ねました。その理由と彼に期待することは。
昨シーズンはほぼ全期間、ケガで離脱しておりました。しかし復帰を果たし、途中出場ながら非常に力強いプレーを見せております。スクラムでも、見事な働きを見せております。
彼のようなベテラン選手には、今シーズン残りもリーグワンで最高のルースヘッドの一人であり続けることが期待されております。先発出場であれ途中出場であれ、彼のスクラムは安定しており、タックルも確実に決めています。
彼は我々が知っている通り、非常に優れた経験豊富なテストマッチ選手ですが、今必要なのは彼の現在の調子を確認することです。そして現在、好調の兆しが見え始めており、彼にとっても少し明るい材料になるでしょう。
――ワールドカップまで1年半ということで、今年のビジョンは?
2026年を、2025年末時点よりも良い状態で終えたいと考えております。そして、ワールドカップに向けた30名、33名の代表選手を、我々が信頼でき、テストマッチで現在好調な選手たちから選抜できる状態に整えたいと考えております。
同時に、将来的に代表入りが期待できる6~7名の選手候補も特定しておきたいと考えています。私たちが目指すラグビーのスタイルは、日本のラグビーとして、常に進化し続けるスポーツとしての本質を追求するものです。
ラグビーの素晴らしい点は、他のスポーツと比べて常に変化し続けること、そしてゲームのニュアンスが時と共に移り変わっていくことです。現在、競り合いのキックが増加傾向にあり、競り合いのキックから選手がボールをキャッチする確率は30%未満です。
競り合いのキックでボールを奪い返し、素早く攻撃に転じるという戦術が、この時代の試合の流れを変えています。ですから我々は、自らのスタイルを貫くための方法を見出す必要があります。
我々は攻撃的なゲームを展開したいと考えています。ご存知の通り、日本は伝統的にボールを保持するタイプのチームです。ですから、現在のゲーム環境下でそれを実現しつつ、同時に競り合いのキックに対する守備を非常に高める必要があります。
つまり、競り合いのキックの成功率を30%以上チームへと成長することが必要です。そうすることで、現在の世界ランキング12位から、目標とするトップ8入りを目指す可能性が開けるのです。
到達すべき目標に上限はない
――昨シーズンはW杯の組み合わせのためにベスト12に入らなければ行けなかった。今季の目標は?
私たちはどの試合にも勝利を目指して臨んでおります。そして、現実として、上位チームとの対戦が課題となっております。これが大きな挑戦であり、日本ラグビーにとっての大きな課題です。日本ラグビーは新たな段階へと移行しつつあり、そのためには、可能な限り万全の準備を整える必要がございます。
選手たちは、より良い結果を得るためには、これまで以上に努力が必要であることを理解しております。ええ、それが我々の前にある課題です。どこを目指すべきか?可能な限り高い位置を目指します。到達すべき目標に上限はありません。
唯一の限界は、私たちがどれだけ努力を惜しまないか、選手たちの志の高さ、そして日本ラグビー界全体が一体となってチームの可能性を最大限に引き出せるか、という点にあります。
――2015年ワールドカップで日本代表を指揮された際、初戦は南アフリカとの対戦で、そのわずか3日後にスコットランド戦が控えていました。一方、南アフリカのような強豪は、より多くの準備期間を確保できる状況でした。今回の大会形式変更により、プール戦全試合において、基本的に各チームに1週間ほどの準備期間が与えられるようです。10年前と比べて、ワールドラグビーからより公平に扱われているとお考えでしょうか?それとも、日本のようなチームに対して、強豪国チームが依然として優位にあるとお考えでしょうか?
興味深い点です。今回の試合日程発表後、妻に「ブリスベンからアデレードまで移動しなきゃ」と話すと、妻が「どのチームも同じよ。パースからシドニー移動するチームもあるんだから」と言いました。今はかなり公平で、運営陣の対応は適切だと思います。
試合と試合の間には6日間ありますから、十分な準備期間と言えるでしょう。2015年の南アフリカ戦を思い出します。勝利した翌日にはバスで移動していました。
スコットランド戦までたった(中)2日しかありませんでした。あれは本当に大変でした。でも今は、かなり公平だと思いますよ。ですから、運営側はよくやっていると思います。
――10番が手薄だとおっしゃいましたが、一方でメンバー揃っていると言えるポジションは。
どこのポジションも満足はしておりません。しかし、歴史的に見て、特に2027年のワールドカップに向けた取り組みを始めた頃を振り返ると、LOの選手が非常に不足しておりました。本当に深刻な不足状態でした。
ご存知の通り、テストマッチレベルでプレーできる十分な体格を備えていたのはワーナー・ディアンズ(BL東京※今季はハリケーンズでプレー)のみでした。残念ながら、このポジションでは、身長が極めて重要な要素となるのです。しかし現在では、テストマッチレベルでプレー可能な選手が3~4名いると言えるでしょう。
昨年末にはハリー・ホッキングス選手(東京SG)が台頭し、相模原からエピネリ(・ウルイバイティ)が加わりました。さらにマイケル・ストーバーグ(BL東京)が代表資格を得ました。彼はリーグワンで実力を示しており、テストマッチ出場の潜在能力を秘めています。
クボタにもルアン・ボタがいます。テストマッチレベルでプレーできる真の実力を持つ選手がいるのです。この点は改善されました。日本人のロックの選手はまだ探している段階ですが、高校のバスケットボールを見ればわかります。ポテンシャルのある選手は皆バスケットボールをしています。バレーボールを見ても、皆バレーボールをしています。ですから、彼らをバスケットコートから引き離し、バレーコートから引き離さなければなりません。
――今回の代表スコッドは、選ばれていない選手へのメッセージもあるとおっしゃいましたけども、特に注意してご覧になって、以前からおっしゃっているキックに関する部分で強みのある選手はいますか。
特にそうではありません。というのも、我々は現有戦力の中から選手を選ばねばならず、日本のラグビーはキックを主体としたゲームではないため、突然誰かが現れてキックの専門家になるようなことはないからです。
また、我々にとってキックは独立した要素ではなく、攻撃の一部として組み込まれる必要があります。ですから、ボールを持った際の判断力に優れた選手を求めています。ラン、キック、パス――これらを高いレベルで判断できる能力が求められ、優れたキッカーであることよりも、優れた判断力を持つ選手を確保することが我々にとってより重要です。
――初戦のサモア代表はワールドカップに向けて、以前他の国で代表だった選手が、サモア代表になってこう意欲を示している選手がいますが。
その点で明確なのは、今年もサモア代表チームが結成され、ワールドカップにもサモア代表チームが出場しますが、これらは全く別々のチームになるということです。
ですから今後12ヶ月間は彼らの動向を注視しつつも、2027年のワールドカップに向けた代表チームが発表された際には、全く異なるチーム構成となる可能性があり、その点に備える必要があるでしょう。
実は、あるウェブサイトで(イングランド代表の)マヌ・トゥイランギ選手がサモア代表に復帰する意向を示していると見かけました。私はマヌが大好きです。彼はお気に入りの選手の一人です。もし彼が復帰を選択されるなら、素晴らしいことです。
彼自身にとっても、国にとっても喜ばしいことでしょう。そして我々は、彼と対戦する準備を整えなければなりません。
――オールブラックスのヘッドコーチが解任された問題について。指揮官と協会の理想や、気をつけないといけないことは。
ただ、これは(今後)増えつつある傾向を示していると思います。それは人生というものです。今の人生は以前とは異なります。誰もが慌ただしく、物事を迅速に求めます。人々が不満を抱いている場合、今ではソーシャルメディアを通じてその不満を表明することができます。年末にはアンケート調査が行われ、選手たちは不満を表明することができ、協会はコーチを留任させるか、あるいは解任するかを決定します。
スコット・ロバートソンHCは、オールブラックスに就任して2年が経ちました。彼の勝率は74%で、この期間のコーチの中で2番目に高いと思います。しかし、オールブラックスにとっては、それだけでは不十分なのです。
そして、彼らにはその決定を下す権利があります。それは彼ら自身の決定です。しかし、それはコーチを取り巻く状況が変わってきていることを示しているのです。しかし、私はそれについて不満はございません。なぜなら、コーチをする者は誰でも決断を下すからです。
誰も自分を鎖でつなぎ、「このチームをコーチしなさい」とは言っておりません。自分が決断を下し、その条件を理解するのです。ですから、その条件が何であれ、それに応じてコーチをし、そして、できる限り最善の仕事をすることだけを確認すればよいのです。
ですから私が気にかけているのは、ただ最善を尽くすことだけです。協会の考えなど気にしていません。それは組合の判断です。彼らが決断を下すなら、それは彼らの自由であり、私の行動で彼らの考えが変わることはありません。
――今回のスコッド発表前に、選ばれなかったベテラン選手とコミュニケーション取ったのか?
選手との連絡はすべて、所属するリーグワンのクラブを通じて行う必要があります。したがって、各選手と面会する適切なタイミングがあるかもしれませんし、ないかもしれません。状況を見極め、選手と面会する適切な時期を見極め、その後お話しをする必要があるでしょう。
しかし最も重要な点は、選手がリーグワンで卓越したプレーをする必要があるということです。リーグワンにおいて際立った存在となるべきであり、特に30キャップや40キャップと代表経験がある選手であれば、そのリーグでトップのパフォーマンスを見せるべきです。それが自身の役割です。だからこそ、このメッセージは私からではなく、選手自身から発せられるべきなのです。そのメッセージは選手たち自身から発せられるべきであり、それを私が求めていることなのです。
――今シーズン、ティア1との試合が多くなるが若手の経験を積ませるためにはどうするのでしょうか。別の試合をやるのか。
それは難しい質問です。お答えできるかどうか分かりません。先ほど申し上げたことに戻りますが、セレクターおよびヘッドコーチとしての私たちの役割は、今シーズン終了までにティア1(レベル)のラグビーで活躍できる選手を3名見出すことです。
現在、7試合のティア1ゲームを含むプログラムを組んでおります。今後さらに試合が追加される可能性もございます。また、ジュニアの日本代表プログラムも実施しており、間もなく発表されることと思います。
加えて日本代表の試合が15試合あります。これらの試合を組み合わせて、各ポジションにおいて国際トップレベルでプレーできる選手を少なくとも3名ずつ見つけ出すことが、今後の課題です。
その良い例として、土永選手を横浜キャノンイーグルスからヨーロッパ遠征に帯同させたことが挙げられます。現在ではキャノンで定期的に出場し、好調なプレーを見せています。こうして新たなSHが台頭してきました。また、トゥールーズでプレーする(SH齋藤)直人選手も週末の試合で活躍しました。また、クボタではSH藤原忍選手が非常に優れた活躍を見せています。さらに、サントリーでは福田健太選手が控え選手として出場しており、そして今回、土永が加わりました。つまり、質の高いSHが4名揃う可能性があるのです。これが我々の目指す姿であり、全てのポジションにおいて、このような質の高い選手を揃えたいと考えています。
――今回の代表候補でSOの層が薄いとおっしゃいましたが、3人しか選んでいません。バックスでも4人、5人選んでいるポジションがある中で、なぜSOは3人なのか?
今の段階ではバランスの取れたスコッドではありません。これはあくまで代表候補メンバーのリストです。トレーニングも行っておりません。現時点では選手を観察し、特に注目している選手を確認するためのメンバーリストなのです。
ですから、ネーションズ・カップに向けた正式メンバーを発表する段階になって初めて、各ポジションのバランスを整えることになります。
――SOを3人しか選ばなかった理由は?
それは、リーグワンで私たちコーチングスタッフが実際に見てきた状況に尽きます。選手を選出する際には、どのようなチームやメンバー構成であれ、いくつかの要素を重視されるものだと思います。現在の調子、過去の成績、そして将来性といった3つの要素を総合的に判断し、今後の戦力を考慮して選手を選出されるのです。
例えばリーチ選手の場合、現在の調子は芳しくありませんが、過去の成績は非常に優れています。そのため、現時点ではチームに残留させる判断を下しています。つまり、選手一人ひとりについて、現在の調子、過去の成績、そして潜在能力を評価するのです。私たちはそれらを総合的に判断して決定を下しています。
――ワールドカップに向けた4年間のチーム作りの中で、ワールドカップ1年前という時期をどう捉えているのか?
4年間を振り返ってみると、最初の年は新しいチームに来て、テストマッチで戦える選手を誰が務められるかを見極める段階です。つまり選手選考が中心となります。おそらくより大規模なメンバーを招集し、将来性のある選手を見極めようとするでしょう。
2年目は、選手たちに合ったプレースタイルを確立しようと試みます。ワールドカップに向けて戦力となり得る選手を絞り込んでいく段階です。3年目は、ワールドカップに向けた基盤を築く段階です。つまり、今年はワールドカップで我々が目指すプレースタイルを確立したいと思っています。
代表チームの選考に関してはワールドカップに向けて、80%程度まで絞り込みたいところです。そしてプレースタイルの中で、柔軟性と適応力を養っていく必要があります。
対戦する3カ国をご覧いただければおわかりのように、それぞれ非常に異なるチームです。我々は相手に応じて戦術を適応させる必要があります。その能力を今年中に育成していきたいと考えております。
「フランス代表と本気で戦いたい」「ワールドカップで彼らに勝つ方法を見つけたい」
もう一つの大きな点は、今年はフランス代表と対戦します。ですから、我々はフランス代表と本気で戦いたいのです。もちろん勝利を目指しますが、ワールドカップで彼らに勝つ方法を見つけたいと考えています。ですから、今年、特にワールドカップで対戦する相手と戦う際には、英語で言うところの「猫とネズミのような」駆け引きが少し必要になります。
つまり、自チームの全てをさらけ出すわけにはいきません。相手の弱点を探ろうとするのです。ですからフランス代表戦においては、それが今年の試合における重要な要素となるでしょう。
――日本代表候補に選ばれている、若手の成長を促すためには
若い選手を見出す際には、まずトレーニングキャンプに招き入れ、より高いレベルのトレーニングにどれだけ早く適応できるかを見極めるのが第一歩だと思います。
そして、もし彼らが非常に素早く適応できれば、試合出場の機会を得ることになります。例えば、矢崎由高選手(早稲田大3年)の場合、今から2年前でしょうか、イングランド戦でのことでした。早稲田大からトレーニングキャンプに招集したのです。
私はU20代表で彼と一緒にやっており、ユースラグビーでの能力は認識していました。しかし代表チームに招集した途端、彼は驚くほど素早く適応し、テストマッチ出場の準備が整っていたのです。
ですから選手一人ひとり、状況は異なります。トレーニングメンバーに招集し、適応度を見極めます。素早く順応すれば、試合出場の機会を得られます。順応できなければ、トレーニングに専念する期間が長くなるだけです。
また、適応できない選手もいます。クラブや大学選手から代表選手への飛躍が永遠にできない選手もいるのです。ですから、選手を評価し、見極め、試行錯誤しながら、試合出場の準備が整っているかどうかを判断するのです。ですから、直接的な答えは差し控えさせていただきます。
日本代表候補メンバー(2026年2月2日発表)
FW
稲垣 啓太(53)
岡部 崇人(8)
紙森 陽太(2)
小林 賢太 (9)
平野 叶翔 (0)
江良 颯(6)
佐藤 健次 (9)
清水 健伸(0)
原田 衛(12)
藤村 琉士(0)
祝原 涼介 (5)
竹内 柊平(24)
ヴェア・タモエフォラウ(0)
為房 慶次朗(20)
エピネリ・ウルイヴァイティ(11)
ジャック・コーネルセン(29)
マイケル・ストーバーグ (0)
ワーナー・ディアンズ (32)
ルアン・ボタ(0)
ハリー・ホッキングス (2)
ワイサケ・ララトゥブア(5)
ベン・ガンター (17)
下川 甲嗣(23)
中森 真翔(0)
リーチ マイケル(92)
タイラー・ポール(4)
ティエナン・コストリー (11)
ファカタヴァ アマト(18)
マキシ ファウルア (23)
BK
齋藤 直人(28)
土永 旭(0)
福田 健太(8)
藤原 忍 (19)
伊藤 龍之介(0)
小村 真也(3)
李 承信(29)
池田 悠希 (2)
サミソニ・トゥア (3)
ロブ・トンプソン(0)
中野 将伍(11)
廣瀬 雄也 (5)
ディラン・ライリー(38)
チャーリー・ローレンス(9)
石田 吉平(9)
ハラトア・ヴァイレア(2)
植田 和磨(2)
長田 智希(26)
木田 晴斗(2)
イノケ・ブルア(0)
根塚 洸雅(3)
メイン 平(1)
サム・グリーン(6)
竹之下 仁吾(0)
松永 拓朗(5)
矢崎 由高(9)
斉藤健仁スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当する。リーグワン、日本代表を中心に取材。 プロフィールページへ |

斉藤健仁