正直言うと、チーターズ戦はメンタル面を心配していました。前の週は「must win(必ず勝利する)」の試合だったシンガポールでのキングズ戦に敗れ、そこから長時間の移動。疲労もありケガ人もあり、南アフリカは初めてという選手も多い。しかし、サンウルブズはそういう流れをすべて、いい方向に持っていって、いい試合をしたと思います。31−38。敗れたとはいえ、今季初の勝ち点「1」を獲得しました。
大幅に改善したディフェンス
この日のサンウルブズの良さは、試合開始の最初のプレーに凝縮されていたでしょう。キックオフをWTB福岡堅樹がキャッチして、FL松橋周平がゲインして、FB江見翔太の電光石火の先制トライにつなげた。この入り方がすべてだったと言っても過言ではないでしょう。相手が目を覚ます前に先手を打って『オレたちはイケるぞ!』と、メンタル的に乗っていけた。
このプレーも、たまたま上手くいったわけではないと思います。キックオフを福岡がキャッチしたところから、松橋のゲイン、CTBカーペンターから横に走り込んだ江見にパスするところまで、どうスコアするかということを想定して、しっかり練習していたプレーだったろうなと思います。キックオフの並び方や、松橋がゲインしたあとのアタックラインの並び方に、しっかり準備したプレーだったことが窺えました。