ひたむき。地道。目立たない仕事をやりぬく。
それだけではない。
それだけで、81キャップのキャリアは積み重ねられないのだ、と改めて思った。
2014年5月23日、日本ラグビーフットボール協会会議室で行われた日本代表vs香港代表の出場メンバー発表会見。この試合にLOで先発出場し、日本代表史上最多キャップ記録、小野澤宏時の保持していた「81」に並ぶ大野均は、メンバー発表会見にエディ/ジョーンズHC、リーチマイケル主将とともに出席し、会見のあとメディアの囲み取材に応じた。
大野均はいつものように誠実に、しっかりと言葉を選びながら、胸を張って答えた。
81キャップを迎える心境は? 国立競技場の思い出は? 81キャップで一番思い出に残る試合は?
次々に繰り出される質問に、大野均は丁寧に答えていった。