接戦の連続だった開幕節。ベテラン健在のパナ、新鋭とベテランが噛み合ったサントリー、2強を追うのはトヨタ、神戸、ヤマハか? | ラグビージャパン365

接戦の連続だった開幕節。ベテラン健在のパナ、新鋭とベテランが噛み合ったサントリー、2強を追うのはトヨタ、神戸、ヤマハか?

2018/09/05

文●大西将太郎 構成●大友信彦


将太郎です。
まず、台風21号で被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。僕の自宅も8時間くらい停電しましたが、何よりも想像以上の風と雨で、改めて自然の猛威を思い知りました。本当に、ピークの時間帯は短かったけれど、いままで経験したことのない風でした。それでも、早い段階で電車を止めるなど、今回は早め早めの対応がなされたおかげで、被害は最小限で済んだのではないかと思います。
関空はじめ近畿各地のインフラの被害が報道されていますが、神戸製鋼の灘浜グラウンド、NTTドコモの大阪南港グラウンドなど、海に近いところでは冠水等の被害もあったかもしれません。今週の試合に向けた準備にも影響があるんじゃないかと心配ですが、選手の皆さんには、できる限りの良い準備をお願いしたいです。

トップリーグ開幕!パナソニックの底力を感じた。


さて、トップリーグが開幕しました。
今年は、来年のワールドカップに備えるために短縮日程で行われます。また、日本代表選手のプロテクトに備えることも意図しているのでしょうが、外国出身選手の出場枠が拡大されています。もちろん選手たちは来年のワールドカップに向けてアピールしておきたい。開幕節は、そういう要素が反映された試合が多かったと思います。

開幕戦は、僕も何度も経験しましたが、汗でボールは滑るし、お互いにミスも多くなる。そんな中で、最後まで勝負の行方が分からない接戦を演じた両チームをまずは称えたいと思います。クボタはLOボタ、No8フェルミューレン、CTBオーデンダールという新戦力が機能して、主将のSO立川がいいリードをしていた。

クボタの新加入・CTBオーデンダールの力強いラン



対するパナソニックは、プレシーズンのウエスタン・フォース戦で中枢のベリック・バーンズが負傷してしまい、司令塔抜きでの開幕でしたが、立ち上がりに山田章仁、内田啓介というジャパン組が抜け目なくトライを取り、後半は堀江翔太、田中史朗、稲垣啓太という経験豊富なベテラン勢がベンチからピッチに入って来て、苦しい試合を何とか勝ちに持っていった。苦しい試合でも勝ちきる層の厚さ、底力を感じました。

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)のSH内田啓介

MOM(マン・オブ・ザ・マッチ)のSH内田啓介



この試合では、両チームともレフリングにストレスをためているように見えました。今季は始まる前から懸念されていたことですが、これだけ外国人選手が増えると、今まで以上にレフリーのゲームコントロール、コミュニケーション力が必要になる。特に今年は外国人枠の拡大もあって、どのチームも新外国人が大量に入っています。今季のトップリーグはそういうリーグになっているということを,レフリーも含めて理解していく必要があると思う。

史上稀にみる好ゲームで主審となった戸田京介氏

史上稀にみる好ゲームで主審となった戸田京介氏



その点、感心したのはサントリーとトヨタの試合を吹いた戸田京介さんのレフリングです。経験豊富なだけあって、両チームの選手ともいいコミュニケーションをとっていました。カードを出すときの説明も丁寧だったし、自信を持って吹いていた、一貫性があったと思います。


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