今シーズン、関西Aリーグでは「台風の目」として、2位という成績で9季ぶりの全国大会出場を果たした近畿大学。前半こそ緊張からか、固くなっていたものの、これまで積み上げてきたディフェンスで、慶應をノートライに抑え込み後半を迎える。緊張がほぐれ、少しずつ攻撃の時間が増えるも、最後まで慶應の接点でのプレッシャーに苦しめられ、本来の攻撃のリズムを取り戻すことができなかった。それでも2トライあげ、後半残り2分、3点差でハーフウェイ付近で得たペナルティーキック。チームとして選択したのは、キャプテン・福山の右足だった。
距離こそ十分だったがボールは右に逸れて試合終了。4年間積み上げてきたチームは終了した。それでも多くの下級生がこの大舞台を経験したことで、来年悔しさをバネに再びリーグ戦を勝ちきってリベンジを果たすことができるだろうか。
チームを牽引してきた、福山龍斗キャプテン、紙森陽太バイスキャプテンが試合後に話したこととは。。。
「次から近大を応援してくれるようなラグビーを選手権で少しは見せることができた」近畿大学・福山龍斗キャプテン
9シーズンぶりの選手権ということでしたが、僕たちは選手権出場だけが目標ではなく、ここでしっかり勝って全員で年越しを迎えるということが1年のスタートの目標にしていました。ここで負けて、選手権を終えてしまったことはすごく悔しいですが、試合の中ではしっかり全員が全力で戦っていた。ミスはありましたが、その場その場でベストを尽くしていた。最後のペナルティーでチームが僕の右足にすべてかけてくれたんですが、そこで決めることができなかったのは、僕の練習不足ということもありますし、本当は決めたかったんですが、決めれないのは僕の弱さが出たかなと思います。
諦めずにやりきったチームには感謝していますし、特にFWは体を張ってくれたのでBKはもっと点をとって助けたかったんですけど、慶大さんの最後まで取らせないぞというプライドがあって、何度もゴールラインまで行きましたが、ジャッカルで相手にボールを渡してしまうという展開でした。慶大さんのプライドで負けてしまったかなと印象があります。
僕たち4回生はこれで終わってしまいますが、後輩たちはもっと強くなってこの舞台に戻ってきてくれると思うので、来季も近大を注目していただけたらと思います。