女子のラグビーも、面白いな。
快晴に恵まれた5月19日の秩父宮ラグビー場へ、ちょっと早めに出かけた人はそんな、ちょっとトクした気分に浸れたんじゃないか。
正直な感想を言うと、今まで見た女子の試合で、一番スリリングな試合だった。そりゃあ、日本が11本もトライを取ったんだから、楽しかったのは当然だろ、という声も聞こえてきそうだ。だけど、単純に「トライをたくさん見られて楽しかった」というレベルではない。質の高い、ダイナミックなトライが多かったのだ。
それを生んだ大きなファクターが、司令塔・鈴木彩香の「13番」アウトサイドセンターでの起用だった。
「彼女(鈴木彩香)は、ラグビーをよく知ってるんです。そして、SOの横山里菜子もラグビーを知ってる。この2人が10番と12番に並ぶと、考えすぎてしまう。逆に、ラグビーをシンプルに組み立てられなくなってしまうんです。だから、あえて離しました。それと、外側でゲームをコントロールするという狙いもありました」