女子日本代表菅平合宿レポート「激しく、前で、主体的に」 | ラグビージャパン365

女子日本代表菅平合宿レポート「激しく、前で、主体的に」

2013/08/23

文●大友信彦


ガツン。ゴツン。
野太い音が交錯する。
目の前で身体をぶつけ合っているのは、屈強なラガーメン、ならぬラガーウーメンだった。2013年8月21日。長野県菅平高原にて、女子15人制日本代表「サクラフィフティーン」が、女子15人制ワールドカップ・アジア予選に向けた合宿をスタートさせたのだ。

「正解」を常に求めるのではなく「主体性」を求めるラグビー

「スペースを取りに行け!」
「自分で決めろ!」

大声で選手を叱咤(しった)するのは萩本光威(みつたけ)ヘッドコーチだ。

「女子の選手は経験値が少ない選手が多い分、経験値のある選手に判断を委ねてしまう傾向がある。でもそれじゃ、間に合わないんです。自分の意志でプレーを選択しないと」

重量級FWのライテこと真ティトンガ相手にブレイクダウン練習に打ち込む司令塔の鈴木彩香

重量級FWのライテこと真ティトンガ相手にブレイクダウン練習に打ち込む司令塔の鈴木彩香

萩本HCの、代表メンバー発表会見(8月6日)での言葉である。

「だから、セレクションでは、選手が主体性をもっているかどうかを重視しました。仮に間違っていても、自分でこうプレーするという判断ができる選手を選びました」

15人制ワールドカップのアジア予選は9月4日からカザフスタンで行われる。初戦で日本は香港と、カザフスタンはシンガポールと対戦し、勝者同士が7日、来年フランスで行われるワールドカップ出場権をかけて戦う。日本と香港は、昨年の秩父宮での対戦が61-15、一昨年は敵地香港で対戦して15-0。

「ここ数年の力関係を考えると、足元をすくわれることは、相当油断しない限り考えられない」(萩本HC)。そしてアジア最強のカザフスタンも、シンガポール相手に不覚は考えられない。つまり、サクラフィフティーンのターゲットは、100%カザフスタンだ。

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