激戦だった。
2月15日、秩父宮ラグビー場を訪れたファンはラグビーの魅力を堪能したはずだ。
ブレイブルーパスvsスティーラーズ。試合前には両チームのレジェンドOBがトークショー。過去に幾度も重ねてきた激闘に思いを馳せながら迎えた2026年2月の対戦は期待にたがわぬ激戦だった。

試合前に行われたレジェンドトークショー

タリ・イオアサ

上ノ坊駿介
序盤は神戸が絶好のスタートダッシュ。元トップリーガーを父に持つ21歳のCTBタリ・イオアサ、アーリーエントリーで前節デビューしたばかりの天理大4年生、22歳のFB上ノ坊駿介が強気のゲインを重ねるなど若手に引っ張られる形で前半27分までに20-0と大きくリード。対するブレイブルーパスはハーフタイム直前、豊島翔平とリーチマイケルのBK、FWそれぞれの最年長37歳ペアが躍動してトライを返して反撃開始。後半3連続トライで試合をひっくり返す。

今季初先発の豊島翔平

前半終了間際のリーチマイケルのトライ
そしてラスト10分は1点差をめぐる激戦。6点を追っていたルーパスがCTBロブ・トンプソンのトライとSOモウンガのコンバージョンで28-27と1点差で逆転すれば、神戸がWTB松永貫汰のトライとSOブリン・ガットランドのコンバージョンで再逆転し、再び6点差。そしてルーパスは36分、途中出場のWTB石岡玲英が左隅にトライを決めるが、モウンガのコンバージョンは外れ、33-34。最終的に、この1点差が勝負を分けた。

石岡玲英が右隅にトライ

モウンガのゴールは決まらず
最後の勝負を分けたのはルーパスの最後のトライだった。このとき、神戸はLOジェラード・カウリートゥイオティとCTBアントン・レイナートブラウンが相次いでイエローカードを出され、ピッチ上には13人になっていた。

神戸はイエロカードが2枚。13人での戦いとなった
ルーパスから見れば2人の数的優位を得ていた。そして75分、ゴールポスト正面5mでPKを得たルーパスはスペシャルムーブ、いわゆるサインプレーでのアタックを選択。タップキックからPR小鍛冶悠太が突っ込み、左に出したボールを捕ったリーチは囮になって反転してパス、SOモウンガはそこから3人飛ばしのロングパスを左隅に送り、途中出場のWTB石岡玲英が左隅にトライを決めた。
あざやかなトライ。このコンバージョンを決めれば逆転。だがこのキックはゴールを逸れた。
もちろんルーパスは諦めず、そこからも果敢に攻めた。だがジェラードのシンビンが解けた神戸は14人に戻り、ルーパスのアドバンテージは半減していた。ルーパスの攻撃はわずかに届かず、1点差のまま試合は終わった。
試合自体は素晴らしい激闘だった。それだけに、最後の結果を分けた選択の背景に興味を持った。酷な質問と思ったが、試合後の会見で、リーチ主将にあえて聞いた。

