4日、熊谷スポーツ公園ラグビー場で、第20回全国高校選抜ラグビーフットボール大会・決勝トーナメント4試合が行われた。第1試合は、昨年の覇者・桐蔭学園(神奈川)が東福岡(福岡)から10トライを奪い快勝。残る3試合は、京都成章(京都)、御所実(奈良)、天理(奈良)の関西勢が準決勝進出を決めた。
桐蔭学園 67‐21 東福岡
前半互いにトライを奪い合い、40-27と桐蔭学園がリードして後半を迎える。後半18分までゲームが膠着状態だったが、1対1の局面で桐蔭学園が東福岡ディフェンスを破りゲイン。後半のこり10分で4トライを決め勝負あり。「(これだけの点差になったのは)初めてです」(桐蔭学園・藤原秀之監督)「完敗です」(東福岡・藤田雄一郎監督)というように、67‐21の大差がついた。
「準決勝は京都成章。一番いいところに入った」
桐蔭学園 藤原秀之監督
最初はお互いに3本、3本ずつとるかなと思っていました。昨日のミーティングでは蹴りたくないよね、でも、蹴りたいよねという議論をしました。(予選での)大分東明戦で今ひとつ上手くいかなかったので、アタックのリズムを出したいということになった。
コイントスで前半、風下取って(アタックして)、後半、蹴ろうとしていたら南風に変わっちゃったぞと言ったら、選手たちは「じゃあ展開します」となった。選手が「100%でやろう」というキーワードで、1対1で勝とういう話をしていた。(予選リーグ)3試合、消化不良だったですね。
なんかこう、先輩たちが築いたものを勘違いしてチャレンジしていなかった。やられても接戦しても、この試合が一番の試金石になると思っていました。
(ブレイクダウンは)そんなやりこんだわけではないが、大分東明に低いタックルとブレイクダウンでやられていたので、そこを修正ポイントにしようと思ったが、むしろ1対1のところ。そこで抜かれたら(東福岡に)やられちゃうので、あえてそこはやらなかった。
(一番評価できるのは?)セットから取ったところですね。後半20分まで得点が動かなかったですよね。スクラムからもラインアウトからも取ったし、セットから取ることは大事です。うちには足らなかった(部分)ですから。
(準決勝は近畿大会王者の京都成章ですが)一番、いいところに入りました。(他の地域の)1位としかやらないので最高だなと。選手にとってもいい。夏までしかできない。関東のどこかがベスト4には入らないといけないなと話していた。今年は全体的に大きなFWが多く、成章はサイズが揃っているのでおもしろいのではないじゃないですかね。(今年は)成章さん中心にまわるんじゃないですか。重いFWが揃っている。大学生とやるようなものです。頑張ります。
「1対1をやらず、パスラグビーでここに乗り込んできた甘さがでた」東福岡・藤田雄一郎監督
完敗です。それ以上でもそれ以下でもないです。(67点取られたことは)記憶にない。後半、点を取らせてもらえなかった。(今の)力量です。桐蔭学園はマラソンでいうと2kmくらい先に行っています。(桐蔭学園が)3つ、4つ抜けているでしょう。また(花園では)1月3日に桐蔭学園とあたるかもしれない。そこ(抽選は)はコントロールできないですからね。
一番修正したいのは1対1、ブレイクダウン、ディフェンスの精度、やっぱり1対1じゃないですかね。それがどこまで追いつけるかじゃないですかね。そこは選手たちが一番わかっているはずです。(1対1を)やらず、パスラグビーでここに乗り込んできた甘さです。やってはいましたが、チーム作りを先にしました。そーっと頑張ります。
京都成章 19‐12 関西学院
御所実 26‐14 東海大大阪仰星
春日丘 17‐38 天理