トンガ戦レビュー・動きにキレのあった日本代表、コンディショニングの勝利か。 トンガのアタックを封じたディフェンスはフランス戦で真価が問われる。 そして女子セブンズ入替戦、石見智翠館の勝利に感動! | ラグビージャパン365

トンガ戦レビュー・動きにキレのあった日本代表、コンディショニングの勝利か。 トンガのアタックを封じたディフェンスはフランス戦で真価が問われる。 そして女子セブンズ入替戦、石見智翠館の勝利に感動!

2017/11/21

文●大西将太郎 構成●大友信彦


こんにちは、将太郎です。
土曜日は、Jスポーツで日本代表vsトンガを見てからフランスvs南アフリカを解説しました。僕は試合を解説しながら、どうしても次週日本とフランスが対戦する、という観点で試合を見ていましたね。

ケガ人が多いフランス。日本にもチャンスがあるか。

フランスの南ア戦を見て感じたことは、まだチームができあがっていないなということ。もともと、フランスは形をカチッと決めてチームを作っていくスタイルではない。監督やリーダーの目指すラグビーのイメージを共有していくことで戦い方がだんだんできあがっていくのが伝統だと思いますが、今の段階ではケガ人も多くてメンバーも固まらないし、まだ戸惑いが多いのかなと感じました。僕としては、日本にチャンスがあるんじゃないかなと思いました。



とはいっても、フランスも日本戦には万全の準備をしてくると思います。フランス協会としては、ワールドカップ2023のホスト国に決まったし、2019年のホスト国である日本に勝って、国内のラグビー人気を盛り上げて行きたいでしょう。ギー・ノベスHCにしても、勝利という結果を出さないと自分の立場も危ういと言うことは理解しているはずです。

2023年ワールドカップのホスト国がフランスに決まったことは、フランスワールドカップに思い入れのある僕としては感慨深いものがあります。フランスはTOP14を見ても、スタンドはいつも満員。去年の日本vsフィジー、今年の日本vsトンガのように、第3国同士の試合を組んでもお客さんがそこそこ入っているという実績もあります。

決勝を戦うようなビッグスタジアムだけでなく、プールマッチを行うのにちょうどいいサイズのスタジアムが全国にたくさんあるのが強み。ラグビーが文化として根付いているし、新たなスタジアム整備などをしなくても、開催できる環境が整っているのが最大の強みでしょうね。

有利とみられた南アフリカが落選したのは、やはり集客力、収益性を重視されたためかな、と思います。その意味では、2019年日本大会が収益を上げられなかったり、スタンドがガラガラの試合ばかりだったりしたら、「やっぱりアジアじゃ無理」「新興国では無理」といった声が出かねない。逆に言うと、日本大会が成功して利益も出れば、非・伝統国にもっとラグビーワールドカップが拡散していく可能性もあると思う。日本のワールドカップを成功させる価値は、本当にいろいろなところにあると感じます。

ディフェンスが機能していたトンガ戦



さて、日本代表のトンガ戦です。
一言で言うと、今までにない完勝劇でしたね。
勝因はいろいろありますが、僕が感じたのは選手のコンディションがよかったことです。他国のテストマッチも見られる試合は一通り見ましたが、日本代表の動きはキレが抜群だった。ほとんどのチームが1週間前にもテストマッチを戦っていたのに対し、日本は前週が休み、フランス入りして1週間以上、まるまるコンディショニングに使えたのは大きかったと思います。

特に堀江翔太、田中史朗、立川理道という、2015年ワールドカップ組にそういう選手が多かった。試合間隔の大切さを改めて感じます。

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