イングランドがオールブラックスに完勝!ファイナル進出 | ラグビージャパン365

イングランドがオールブラックスに完勝!ファイナル進出

2019/10/27

文●編集部


エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いるイングランド代表がニュージーランド代表に19-7で完勝。11月2日に行われる決勝進出を決めた。自国開催である前回大会でまさかのプール戦敗退という屈辱を味わったイングランド代表。エディー体制で積み上げてきた4年間で、この大会、そしてこの試合に合わせて選手たちのコンディションのピークをもってきた。一方ニュージーランド代表は、大会三連覇という大きな目標は残念ながら果たすことができなかった。

序盤からイングランドの勢いにオールブラックスが飲み込まれる

試合開始前、横浜国際競技場からは富士山が見えた。その風景は幻想的だった。

試合開始前、横浜国際競技場からは富士山が見えた。その風景は幻想的だった。

「2年半前からこの試合に向けて準備をしてきた」(エディー・ジョーンズヘッドコーチ)イングランド代表が、試合開始から凄まじい勢いをもって、ニュージーランドにプレッシャーをかけた。

試合前のハカ。イングランド選手はVの字になって

試合前のハカ。イングランド選手はVの字になって

試合前に行われるオールブラックスのハカにはV字の陣形で対峙。「ただ立って受けるだけにはしたくなかった。選手で話し合いをしリスペクトを表しながらあの形にすることにした」(オーウェンキャプテン)

イングランド代表のキックオフボールに対してオールブラックスはまずはタッチに蹴り出す。イングランドボールのラインアウト。フェイズを2つ重ねボールを中央までもっていくるとSHベンが順目に展開。FBジョージがラインブレイク。オフロードパスでWTBアンソニーにつなぐ。アンソニーが右サイドのタッチライン際を抜け一気に敵陣22m手前まで前進。

ラインアウトのボールをキャッチするLOコートニー・ローズ。セットピースもイングランドが優位だった。

ラインアウトのボールをキャッチするLOコートニー・ローズ。セットピースもイングランドが優位だった。

今度は逆の左サイドに展開。大外までボールを運びゲイン。HOジェイミーが22m内側までキャリー。順目に展開。5番(LOコートニー)、3番(PRカイル)、9番、1番(PRマコ)とつないで一気にゴール前へ。コートニーがゴールライン手前までキャリー。間髪おかずにCTBマヌがピックアンドゴーでインゴールへ先制のトライ。次から次へと湧き出てくるような前進す るような勢いのあるアタックでイングランド代表がトライを奪った。CTBオーウェンのコンバージョンも決まり、7-0。

オールブラックスのキックからゲームが再開。ベンが自陣10m付近でハイパント。このボールはオールブラックスへ入る。しかし、PRネポがSOジョージにボールを剥ぎ取られイングランドボールに。LOマロ・イトジェがハーフウェイまでボールをキャリー。SOジョージが敵陣深くまでキック。WTBジョージ・ブリッジがゴールライン際でキャッチ。オーウェンがプレッシャーをかけタッチキックは浅くなってしまう。さきほどに続きイングランドのチャンス。22m手前のラインアウトからフェイズを重ねるイングランド代表。FBエリオットがグラバーキックでアンソニーを走らせるもここはCTBジャック・グッドヒューがカバー。FBボーデンがタッチに蹴り出す。

5分、イングランドは再び敵陣10m付近のラインアウトからフェイズを重ね22m内側まで攻め込む。8フェイズ目でオールブラックスがターンオーバーし、攻撃へ転ずる。CTBグッドヒューのゲインからハーフウェイ付近まで前進。WTBセブ・リースが敵陣10mまでキャリー。いいテンポでボールが展開される。

しかし5フェイズ目、ボーデンのパスをCTBマヌがインターセプト。オーウェン、ジョニーとわたりトライか、と思われたが、敵陣22mに入りジョニーから再びオーウェンに返したパスがつながらずノックオン。チャンスを活かすことができない。

8分、オールブラックスはペナルティーキックを獲得しハーフウェイ付近のマイボールラインアウトから敵陣でボールを展開。ボーデンが22m内側のスペースでボールをころがすが、ここはFBエリオットがしっかりカバーし蹴り返す。ボールをキャッチしたボーデンが、今度はハイパントで仕掛けるもやや精度をかき、SOジョージがフェアキャッチ。その場を落ち着かせる。

フリーキックでしっかりとタッチに蹴り出したイングランド。オールブラックスが再びアタックをしかける、敵陣10m付近左サイドのラインアウトから順目に展開。SOリッチーが狭いスペースにボールをころがす。WTBセブが反応するも、FBエリオットがボールをキャッチ。そのままタッチラインをこえオールブラックスボールのラインアウト。

今度はSHアーロンがハイパント。ボールは22mラインとゴールラインの中間地点に。両チームの選手が入り乱れる状況をつくる。WTBジョニーがフェアキャッチ。タップから再開し、ハーフウェイ付近まで蹴り返し、トライを許さない。

16分、オールブラックスにチャンスが訪れるが…

12分、ハーフウェイ付近でイングランドはLOマロが密集からこぼれたボールをターンオーバー。一気に敵陣22mまで前進。ここはオールブラックスもすぐに戻り、8フェイズ目、イングランド側のサポートが遅れたところ、ボールをターンオーバー。キックで自陣10m付近までボールを戻した。

14分、イングランドがマイボールラインアウトからのアタック。CTBマヌ、PRマコと近場で体をぶつけ、3フェイズ目は広く展開。SOジョージが右にながれてながら、クロスに入ってきたCTBオーウェンへパス。オーウェンが相手に絡まれながらオフロードのパスを出すもつながらず、オールブラックスボールへ。

SOリッチーが敵陣深くへキック。イングランドもしっかり戻って、敵陣10mまでボールを戻す。キャッチしたリッチーがハーフウェイまでキャリーさらにWTBジョージが勢いをつけてボールをもらう。ここでイングランドはオフフィートのペナルティーを犯してしまう。

16分、オールブラックスにとってこの試合で初めて敵陣22mでのラインアウトのチャンス。LOコートニーが手前でボールをカット。イングランドが自陣10m付近まで挽回。再びオールブラックスのラインアウト。今度は手前でボールをキープモール。LOマロに絡まれモール停滞。イングランドボールのスクラム。SHベンはボールを後ろへ下げWTBアンソニーがアタックしポイントを作る。ベンがハイパント。WTBジョージがジャンピングキャッチしオールブラックスボール。

SHアーロンがアタックを展開。ボーデンが中央へ切り込み一つポイントをつくり、SOリッチーへ。リッチーが右サイドのCTBアントン・レイナートブラウンへキックパス。アントンがキャッチするも、WTBジョニーが外へはじき出しイングランドボールのラインアウト。イングランドはボールをキープするとすぐさま敵陣深くへキック。FBボーデンが戻ってタッチに蹴り出すも、イングランドの状況判断が上回っている局面だった。


セットプレーの安定しないオールブラックス。イングランドのプレッシャーが状況判断を狂わせた。

裏のスペースをつくキックでイングランドはエリアを征服。

裏のスペースをつくキックでイングランドはエリアを征服。

これにより、20m前進できたイングランド。敵陣10m付近のラインアウトで、今度はCTBオーウェンが絶妙なグラバーキックでゴール前までエリアを挽回。21分から24分の3分間で、FWの消費なく、40mほど前進した。

対するオールブラックスは、ラインアウトボールをキープし、SHアーロンのキックでハーフウェイ手前までエリアを挽回。23分、イングランドはマイボールラインアウトから一つのアタックで確実にゲイン。WTBアンソニーのゲインで22m手前まで前進。NO8ビリー・ヴニポラ、LOコートニー、PRマコとFW陣でフェイズを重ねさらに前進。8フェイズ目、FLサム・アンダーヒルが抜けトライかと思われたが、TMO判定の結果、FLトム・カリーのオブストラクションということでノートライの判定。場内からは大きなブーイングが響き渡った。

26分、オールブラックスは自陣10手前からLOブロディー・レタリックがビッグゲイン。敵陣22手前まで一気にボールを運び、CTBグッドヒューへ。グッドヒューからFBボーデンへつながり、ボーデンがタッチライン際のオフロードパスを再びグッドヒューへつなぐもイングランドが必死の戻りで外へ押しだし何とかオールブラックスの攻撃を食い止めた。

28分、オールブラックスボールのラインアウト。キアランにあわせようとするも手前で、マロに阻まれイングランドボールに、キックで押し込まれリターンを試みるも効果的なゲインがはできず、結果的にはイングランドがハーフウェイ付近でマイボールラインアウトを獲得。約20mの前進に成功する。

直後のラインアウト、ボールが落ち着かず、オールブラックスがノックオン。イングランドボールのスクラム。オールブラックスがペナルティー。セットプレーでイングランドが優位にたち流れを引き戻した。

前半終了間際にオールブラックスがペナルティー。イングランドがリードを広げて前半を終了した。

フレッシャーのかかる状況でなかなか打開できなかったSOリッチー・モウンガ

フレッシャーのかかる状況でなかなか打開できなかったSOリッチー・モウンガ

37分、イングランドボールのラインアウト。今度はオールブラックスがターンオーバー。勢いをつけてフェイズを重ねるも、7フェイズ目、SOリッチーが少し迷ったところでイングランドディフェンスがプレッシャーをかけ、たまらずオールブラックスがペナルティー。45mほどあるロングPGをSOジョージがしっかり決めて10-0として前半を終えた。

前半のボールポゼッションはイングランド62%、オールブラックス38%ということで圧倒的にイングランドの攻撃を受けたオールブラックス。後半にむけてどんな修正をかけてくるのか。

後半もイングランドの攻勢は変わらず。オールブラックスは自陣を脱出できない

後半、オールブラックスが先に動く。FLスコット・バレットにかわりサム・ケインを投入。後半最初にチャンスを迎えたのはイングランド。42分、ハーフウェイからやや自陣に入った位置でPKを獲得。ショットを選択し、蹴るのはFBエリオット。距離は十分だったがやや左に逸れて失敗。

ボーデンのフリーキックで再開。SOジョージが敵陣22mライン際にコンテストキック。FB同士の奪い合い。ボーデンがキャッチできずノックオンのアドバンテージがイングランドに。ボールを抑えたのはFBエリオット。ベンがブラインドサイドへ展開。オーウェンがグラバーキック。アーロンがキャッチするも、プレッシャーを受けノックオン。再びイングランドにアドバンテージ。イングランドが攻勢をかける。オールブラックスもスペースを許さず、FLトムのパスをWTBセブがインターセプト。しかしセブのオフロードパスを今度はSHベンがインターセプト。目まぐるしい展開が続く。ベンがボールを前にこぼし、ボーデンがキャッチ。ボーデンが出すところがなくプレー選択が遅れてディフェンスに囲まれ潰されてしまう。ブレイクダウンでの攻防でイングランドが勝利してオールブラックスがオフフィートのペナルティー。

ここでイングランドはショットではなく、トライを取りにいく。ラインアウトからドライビングモール。モールからSHベンが自ら抜け出しインゴールへ。トライが決まったかと思われたが、モールの中で後ろにいた選手が落としたボールを前の選手がキャッチしたといしてTMO判定でノートライ、ノックオンとなった。オールブラックスは最大のピンチを何とかしのいだ。

SHアーロンはイングランドディフェンスのプレッシャーの前にアイルランド戦のようなパフォーマンスを封じ込められた

SHアーロンはイングランドディフェンスのプレッシャーの前にアイルランド戦のようなパフォーマンスを封じ込められた

47分、FLサム・ケインがボールを持っていない選手へのタックルでペナルティー。ショットを選択し、イングランドはジョージが確実に決め13-0とリードを広げる。

その後もイングランドがエリアを支配。ジョージ、ベンのハーフ団が裏のスペースへ次々とキックを蹴りこむ。いつものオールブラックスであればそこからのアタック切り返しで状況を打開するが、タッチに蹴り出すのがやっという状況が続く。51分、イングランドは再び敵陣22m手前のマイボールラインアウトからモール。22m付近まで押し込み展開。オープンサイドへ展開し、スレイドが絶妙なグラバーキック。走り込むのはエリオット。ここはセブが間一髪ボールをキャッチして難を逃れる。

53分、イングランドが敵陣22手前でペナルティー。オールブラックスはようやく敵陣に入る。後半開始からここまで自陣でのディフェンスに時間を要したオールブラックスだった。このチャンスを活かしたいオールブラックスはフェイズを重ねFWで前進。敵陣22mでボールをもったセブがゴール前まで前進するも、マヌがタッチに押し出す。

イングランドがピンチを凌いだと思われたが、直後のラインアウト、イングランドはタイミングが合わず、ジェイミーが投げたボールが直接サヴェアに渡りそのままトライ。リッチーのコンバージョンも決まり7-13とオールブラックスがようやくスコアした。

オールブラックスの流れを断ち切ったのは一つのプレーだった。59分、イングランドが敵陣10m付近のラインアウトからフェイズを重ね、裏のスペースにキック。カウンターアタックをしかけたFBスコット・バレットに対し、FLサム・アンダーヒルが見事なタックル。スコットが思わずノックオン。こぼれ球を拾ったイングランドが攻撃に転じ、最後はオールブラックスが我慢できずオフサイド。ジョージが確実にPGを決め16-7。再び流れをイングランドへ引き戻した。

さらに67分、イングランドは敵陣10m付近のラインアウトからのモールでペナルティーを獲得。ジョージが再びPGを決め大きな3点が追加され、19-7とリードを広げて残り10分を迎える。

70分、オールブラックスはWTBセブが自陣10mから個人技で突破、SHペレナラ、HOダン・コールとつながり一気に22m内側へビッグゲイン。しかしサポートが遅れ、イングランドはFLマーク・ウィルソンがボールに絡み、ペナルティーを獲得。苦しい時間帯にリザーブで入ってきた選手の頑張りにイングランドはピンチをしのいだ。

75分、オールブラックスはオフサイドのペナルティー。ジョージのキックは左に逸れ失敗。そのボールをキャッチしたボーデンがそのままリスタート。一気に自陣10m付近までボールをキャリー。残り時間は2分足らず、絶対絶命のオールブラックスが怒涛の攻撃を見せる。細かなパスとオフロードでボールをつなぐが、最後は50:50の状況でのオフロードパスをターンオーバーされ万事休す。

イングランド代表が19-7でニュージーランド代表に勝利し、決勝進出を決めた。27日行われる南アフリカ代表対ウェールズ代表の勝者と対戦する。


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