将太郎です。まず、このたびの豪雨で被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
避難所でもコロナ対策など普段の災害以上に苦労をされていると思いますし、熊本では地震からようやく復興してきたところでまた被害に遭われた方もいらっしゃるかと思います。熊本は昨年のラグビーワールドカップの会場にもなり、たくさんの方が世界のラグビーを見て新しくラグビーファンになってくれたと思いますし、熊本や鹿児島、そして九州出身のラグビー選手は本当にたくさんいる。みんな、心を痛めていると思います。
みなさまのもとに、早く平穏な日常が戻られることをこころよりお祈りいたしますとともに、ラグビー界の一員として、昨年のワールドカップを盛り上げていただけたことに恩返しする機会を模索していきたいと思っております。
スーパーラグビー・オーストラリアも開幕
さて、この週末は、スーパーラグビー・オーストラリアが開幕しました。ニュージーランドですでに開幕していたスーパーラグビー・アオテアロアに続いての開幕です。
とはいえ、完全にコロナを封じ込めたニュージーランドとは違い、オーストラリアはまだ地域によっては感染者が出続けている状況です。レベルズの本拠地メルボルンは感染拡大地域とされていて、国内の移動も制限されている。来週のレベルズのホームゲームはシドニーの北の方にある、ブルックベール・オーヴァルという主にラグビーリーグで使われているスタジアムで行われます。
レベルズの選手たちは、開幕後も本拠地のメルボルンには帰れずにシーズンを戦うことになりそうですし、シーズンの間に感染状況が変われば、レベルズだけでなく他のチームの置かれた立場や観戦ルール、開放度にも変化があるかもしれません。ニュージーランドは国全体でコロナを撃退して、いわば無菌状態にして、コロナ以前と同じ状況での大会開催にこぎ着けましたが、それは世界で見ても特殊なケースでしょう。
むしろオーストラリアの方が、世界の多くの国にとって、ライブスポーツの段階的な緩和のモデルとして学べる、参考になる存在なんじゃないかなと思います。席と席の間隔を空けること、試合の合間に照明やスコアボードの明かりを点けたり消したり、万人にわかりやすい仕掛けで老人から子供までを楽しませようとしたり。プロスポーツの火を消さない、地域のシンボルとしてのスポーツを繋いでいこうという、主催者と地域の人たち、ラグビーファミリーの熱意、地域に根付いてきたラグビー文化、スポーツ文化を感じました。僕としては、ここにサンウルブズがいてほしかったな、という思いがやっぱり消えませんが……。
さて、そのスーパーラグビー・オーストラリアですが、開幕節のカードはレッズ32-26ワラタズ、ブランビーズ31-23レベルズ。2試合とも接戦でした。接戦でしたが……正直な印象を言うと、アオテアロアの開幕節に感じた「すごいな!」という感想に比べると、ちょっと拍子抜けしたといいますか。ハンドリングのミスやコミュニケーションのミスが目立って、「まだまだこれからだな」という印象でした。