世界中が待っていたスーパーラグビー・アオテアロア開幕!ラグビーの魅力を体現した選手とファン、ニュージーランドという国を心から祝福します。 | ラグビージャパン365

世界中が待っていたスーパーラグビー・アオテアロア開幕!ラグビーの魅力を体現した選手とファン、ニュージーランドという国を心から祝福します。

2020/06/16

文●大西将太郎 構成●大友信彦


将太郎です。
ようやく、ラグビーのある生活が帰ってきました。
それが、こんなに満員の観客のもとで行われる試合だったとは。夢のようです。
僕自身、この3カ月、コヴィッド19のパンデミックを経たニュー・ノーマルのもとでラグビーはどんな形になるのだろう、世界のスポーツはどうなっていくのだろうとずっと考えていました。パンデミック後に再開するスポーツは、観客がいないのが日常になる……そんなことも言われている中で、世界で最初に再開したラグビーであるスーパーラグビー・アオテアロアは、満員の観客がスタンドを埋めた中で開幕しました。しかも、誰一人マスクをしていない。まるで異次元の世界です……だけど同時に「スポーツってやっぱりこうじゃないと!」という気持ちもわき上がってきました。そう思ったファンのみなさんも多かったんじゃないでしょうか。

ラグビーができる幸せ、プレーできる幸せが伝わってきた

自国開催の2011年ワールドカップを優勝で飾ったオールブラックス。この英雄たちに匹敵する、あるいは上回る強いメッセージを、今回の選手たちは発してくれた

自国開催の2011年ワールドカップを優勝で飾ったオールブラックス。この英雄たちに匹敵する、あるいは上回る強いメッセージを、今回の選手たちは発してくれた

そう思わせたのは、スタンドを埋めたファンの多さ、嬉しそうな様子ももちろんですが、選手たちが見せたパフォーマンスの素晴らしさだったと思います。土曜日のハイランダーズとチーフス、日曜日のブルーズとハリケーンズ、すべての選手から、ラグビーをできる幸せ、プレーできる幸せが伝わってきました。自分たちがラグビーをプレーすることで、見ている人たちに元気を与えることができる、そこに自分たちの価値があると信じてプレーしていたと思います。オールブラックスに選ばれたいとか、テストマッチがどうなるんだろうとか、選手はいろいろな気持ちをもってこの3カ月を過ごしたと思うけれど、この日はそういうこと、勝ち負けよりも何よりも、ラグビーをできる喜びを表現していたと思う。それが、あの幸せな空間になったのだと思います。

試合そのものに触れる前に、この試合を実現したNZという国のことに触れておきたいと思います。世界に先駆けて、観客をフルに入れて、マスクもなしに、以前と同じような姿でスポーツを再開させた。国じゅうが力をあわせてここまでこぎつけた、そのシンボルとして最初のラグビー試合が行われたことに、NZでラグビーがどれだけ根づいているかが現れていたと思います。

試合前の、エッセンシャルワーカーへのリスペクトを表すセレモニー、空軍機のデモンストレーション飛行、そういう数々のメッセージやアクションの中心にラグビーがあった。NZという国全体と、ラグビーとの関係の深さ、相互に高め合う関係、責任感、使命感のようなものも感じました。

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