「今は、ケガをして良かったと考えています」
梶村祐介は、屈託ない笑顔で言った。
昨年9月、エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)率いる日本代表のオールブラックス戦に向けた強化合宿に、高校3年生ながら練習選手として招集され、高校生とは思えないビルドアップされた肉体と、物おじしない強気なプレーで注目を集めた日本ラグビー期待の星。
しかし梶村は、4月のJWRT(U-20世界選手権昇格決定大会)に向けた3月のパシフィックラグビーカップ(PRC)第2戦、7日のレッズA戦で左肩を脱臼し、遠征途中で帰国。出場が確実視されていたJWRT出場も絶たれた。
それから3カ月あまり。6月26日に早大・上井草グラウンドで行われた新人早明戦のピッチサイドに、梶村の姿があった。