史上初めてウェールズからの金星を挙げ、23日のアメリカ戦まで3連勝と好成績で春シーズンを終えたエディ・ジャパン。特に花園でも秩父宮でも2万人を超える大観衆を集め、その前で、若手中心とはいえウェールズと互角に渡り合って結果を残したことは、これからの強化に向けて大きな弾みをつけた。いったい何がジャパンの変化を生んだのか。
スクラム釜石主催の「釜石ナイト」での公開イベントとして行った座談会で、お馴染みの3人が熱く語り合った。
今週はその前半40分のトークを掲載します!
「トンガ戦はきちんと準備していなかったように見えたのが不満だった」(村上)
永田洋光氏(以下、永田) この春のジャパンは10試合を戦って7勝3敗でした。まず、その結果をどう思うか、からお話しください。
村上晃一氏(以下、村上) 7勝3敗といってもアジアファイブネーションズ(A5N)の4勝は当たり前なので、まあ、3勝3敗ですね。理由は後で言いますが、僕が本当に期待していたものからすると不満が残る。ダメだったと思います。
大友信彦氏(以下、大友) 村上さんにそう言われると、本当にそうだったなと思います(笑)。試合会場では、毎試合毎試合「絶対にこの試合に勝って欲しい」と思うし、負けた試合も、勝ってもおかしくないところまではいっていた。廣瀬、小野澤というコミュニケーション面をリードする人たちがケガで欠場する中で、あの負け方があったことでチームが強くなった。特にウェールズ戦の第2テストマッチ、カナダ戦、アメリカ戦とタフな状況のなかで勝てたのは、あの負けから学んだから。だから、ジャパンが望んでいたかどうかは別にして、すごく有意義な結果だったと思います。