早稲田大、6大会ぶりの「荒ぶる」ならず。明治のディフェンスを崩しきれず | ラグビージャパン365

早稲田大、6大会ぶりの「荒ぶる」ならず。明治のディフェンスを崩しきれず

2026/01/12

文●編集部


11日、6大会ぶりの日本一をかけて明治大学との対戦に挑んだ早稲田大学。昨年は佐藤健次(現:埼玉パナソニックワイルドナイツ)がキャプテンを務め、シーズン無敗で挑んだ決勝だったが、今年はリーグ戦3位。負けを経験してチーム力を上げてきた。

野中健吾キャプテンのPGで先制するも、明治大学のFWの圧力をうけ、セットプレーで苦しい状況。ハイパントを使う戦略も効果的なゲインを奪えぬまま、強みのアタックが繰り出せない。前半を3-14で折り返す。

前半9分野中健吾のPGで早稲田が先制

前半9分野中健吾のPGで早稲田が先制


後半も中々敵陣に入れず、さらに2トライを奪われリードを許す時間帯が続く。ここまで強みとしていたスクラムでも明治のプレッシャーをうけ思ったようなアタックを見せることができない。それでも自陣でのマイボールスクラムから、SH渡邊晃樹がトライを決め、さらに残りの時間もアタックを仕掛けるも明治のディフェンスを崩しきれず試合終了。10-22で敗れ、6大会ぶりの「荒ぶる」を響かせることはできなかった。

渡邊晃樹のトライ

渡邊晃樹のトライ

早稲田大学 大田尾竜彦監督

早稲田大・大田尾竜彦監督

早稲田大・大田尾竜彦監督


試合に関してはリードされることも想定していて、最後の方でもまだまだチャンスがあるなと思って見ていたんですけれども、やはり明治大のコンタクトの圧力があったのかなと思います。ただ選手たちはここまでの歩みの中でよくやってくれたと思いますし、出し切らせてあげられなかったのが僕の責任かなと思います。

今回負けはしましたけれども、非常にチームにとって、(キャプテンの野中)健吾を中心に4年生がすごく良いものを残してくれたなと思いますので、4年生に本当に感謝したいなと思います。

――立ち上がりからハイボールキックを多用していましたが、その意図は?

基本的にはエリアを取ることが狙いでした。敵陣でのセットプレーを多くしたい試合だったので、50対50の状況であっても、エリアを優先し、敵陣で戦う時間を増やそうと考えていました。

早稲田はハイボールを多用した

早稲田はハイボールを多用した

――自分たちのアグレッシブさを引き出せなかった要因は?

キックとランのバランスのところかなというふうに思うんですけど、やっぱりボールを持つ時間の長さとエリア取りって本当にバランスが難しいなと思うところです。準決勝、準々決勝は非常にうまくいっていた。(決勝は)思いのほか、マイボールのラインアウトの数がイメージよりはちょっと多かったというところと、自分たちが攻める設定をしていたところよりもやや深いところがすごく多かったなという印象で、そういう中の戦い方で、ボールを持つ時間が少なかったというところで選手たちが受け身に回ったかな。特に前半ですね。


――ハーフタイムではどのような修正を?

プラン自体はこのまま遂行するということですね。あとはボールを持った時に、やっぱりアグレッシブさというものが足りてないというところで、そこはもう一段階、ギアを上げていこうという話をしました。

――中盤でミスが出た要因は?

攻め急ぎでしょうね。やっぱり試合前のチームミーティングでいろんなことを想定する中で、後半の残り20分ぐらいで、20点差で負けているという想定もしっかり自分たちの中でして、それで残り10分で2本差ぐらいは全然、射程(内)だという話もしているんですけど。

実際、決勝の舞台に立ってみて、その場にあった時に、どうしても攻め急ぎというのがあったのかなというふうには思います。一つ一つプレーを完了させるというところもあったかとは思うんですけれども、そこはやっぱり明治大さんのプレッシャーが選手たちにとって想定より来てたのかなというふうには思っています。

福島秀法がオフロードパスをしようとするも阻まれる

福島秀法がオフロードパスをしようとするも阻まれる



――試合数の多さによるコンディションへの影響は?

そこはもう全然なかったですね。それこそ(大学)選手権入った時に総力戦だという話をして、初戦の関東学院戦はジュニアのメンバーを中心に試合しましたし、そういうところでは相手より一試合多いとか、そういうのはあまり感じませんでした。

早稲田大 CTB野中健吾キャプテン

野中健吾キャプテン

野中健吾キャプテン


前半に関しては、相手のアグレッシブさが(自分たちを)上回っていたと感じています。それを十分に引き出せなかったキャプテンとしての自分の責任は大きく、チームに対して申し訳ない気持ちです。ただ、ここまで積み重ねてきた過程を振り返ると、チーム全体としては確実に成長してきたと思っています。その点については胸を張っていいのではないかと感じています。


――明治のディフェンスを崩し切れなかった要因は?

簡単にはいかないことは想定していました。その中で、我慢強く戦うことをチームで共有していましたが、球際のミスなどで我慢しきれなかった場面がありました。そこが自分たちにとってのマイナスだったと思いますし、相手のプレッシャーも想定以上だったと感じています。


――敵陣でもキックを選択した理由は?

エリアに関しては強く意識していたので、チームとしての遂行力はあったと思います。その判断の中でキックを選択しました。敵陣に入ってから、もう一度キックを使った場面がありましたが、それも敵陣で戦い続けるというチームの方針によるものです。その流れの中でのキックであり、意図のないものではありませんでした。

矢崎由高

矢崎由高


――FB矢崎選手がイエローカードをもらい数的不利となった前半の時間帯はどう対応しましたか?

その状況についても、試合前から想定していました。焦ることなく、14人になってもつながり続けてプレーしようという意識は、チーム全体で共有できていたと思います。その点に関しては、特に問題はなかったと感じています。

――試合終了直後の率直な気持ちは?

本当にただに悔しくて何も言葉が出なかったというか、そういう感じでしたね。

――この敗戦を後輩たちにどうつなげたいですか?

この決勝での経験は決して無駄ではないと思います。昨年、そして今年と、2年連続でこの舞台を経験できているというのは、本当にこのチームだからこそだと感じていますし、その経験は必ず来年につながっていくはずです。この貴重な経験を無駄にせず、今後に活かしていってほしいと思っています。

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