11月8日、7人制ラグビー女子アジア予選香港大会。優勝のトロフィーを掲げたのはサクラセブンズこと女子日本代表だった。
前半、キックオフのアドバンテージを活かし3トライをあげ、17−0とリードして後半へ。相手のキックオフから自陣深くから前進を試みるサクラセブンズ。粘り強いアタックとディフェンスで、ようやく自陣から脱出すると、後半7分、この苦しい時間帯に頼れるフィニッシャー・山口真理恵が相手のクリアボールをキャッチし、そのままインゴールへ勝負を決めるトライ。22−0でカザフスタンに勝利し香港大会優勝を果たした。
女子の場合、今回行われた香港大会と11月28、29日に東京・秩父宮ラグビー場で行われる東京大会2大会で獲得するポイント数の合計で上位1チームに出場権が与えられる。
香港大会を終えた各チームのポイント数
Team | P | W | L | PA | TF | PF | TD | PD | PTS | RP | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 |
| 5 | 4 | 1 | 17 | 25 | 149 | 22 | 132 | 13 | 6 |
2 |
| 5 | 4 | 1 | 45 | 22 | 124 | 15 | 79 | 13 | 5 |
3 |
| 5 | 3 | 2 | 61 | 14 | 82 | 3 | 21 | 11 | 4 |
4 |
| 5 | 3 | 2 | 39 | 19 | 125 | 12 | 86 | 11 | 3 |
5 |
| 5 | 1 | 4 | 169 | 7 | 41 | -20 | -128 | 7 | 1 |
6 |
| 5 | 0 | 5 | 204 | 2 | 14 | -32 | -190 | 5 | 2 |
|
カザフスタン代表とのポイント差は僅か。さらに香港、中国が続く。アップセットが起きやすいセブンスにおいて断言することは出来ないが、再びカザフスタンとの直接対決でリオへの切符が決まる可能性が高いだろう。ホームの地、秩父宮で勝利して男子とともにリオ出場を決めて歓喜をむかえたい。
「日本大会の登録メンバーはもう一度選考したい」浅見敬子ヘッドコーチ
「優勝することができて安心した。香港大会を優勝して日本大会に臨めることは本当によかったと思う。まずは選手に労いの言葉をかけたい。ただ、まだリオデジャネイロオリンピックに出られると決まったわけではないので、まずは選手たちをリラックスさせて、コンディションを整えていく。日本大会の登録メンバーは20名のスコッドの中からもう一度選考したいと考えている。現地香港、そして日本から応援してくださった方々、サポート頂いた方々に感謝したい」
「ゲームスピードはもっと改善の余地がある」中村知春キャプテン
「オリンピックやオリンピックに至るまでの過程には何があるか分からない、ということを聞いていたが、それは本当で、勉強になった。アタックは自分たちの力を100%出せていないが、ディフェンスは出来るようになってきたと思う。しかし中国代表に負けたことは事実なので、気を緩めず、一度リセットしてからしっかり修正して、日本大会にのぞみたい。
中国に負けた事で課題、修正点をしっかり改善できました。負けたことで決勝のカザフスタン戦で気を引き締め直せた。中国はカザフスタン、香港に負けているが、しっかり中国の弱点も確認したい。
具体的にはゲームスピードはもっと改善の余地があると思うので、もっといいゲームを見せたい。世界一テンポの速いラグビーを目指していますがまだまだです。勝った試合では全てファーストトライをとって流れをつかむことができましたが、中国戦では相手に走られてちょっと慌ててしまい、受けてしまいました。
東京大会は心と体のいい準備をして、2週間休む時はしっかり休んでコンディションをピークに持っていきたいです。
「プレッシャーのかかった試合を14人で楽しむことができた」山口真理恵
「プレッシャーのかかった試合を、(香港に遠征してきた)14人で心の底から楽しむことができた。今までたくさんのファンの方々、仲間、スタッフ、家族に支えられてここまで来られた。日本大会に向けては1つひとつプレーの精度を高めて、必ず無敗でホームの秩父宮ラグビー場で優勝を決めて、男子に続きたい」
「勝った後の試合は難しい。より一層強い気持ちで」冨田真紀子
「タフな試合が続いたが最終的に優勝できて本当によかった。ただ、勝った後の試合は難しい。相手はサクラセブンズにより一層強い気持ちで勝ちにくるはずなので、それを受けないようにしっかり修正して、日本大会で結果を残したい」
PHOTO GALLARY