太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2025第3戦の花園大会は2日、DAY1のプール戦を行い、熊谷大会優勝の三重パールズ、北九州大会優勝のながとブルーエンジェルスなどが8強に進んだ。

横河武蔵野アルテミ・スターズは今季初の8強入りを決め、最終札幌大会のグランドファイナル進出に望みをつないだ。北九州大会で最下位に終わったアルカス熊谷はながとブルーエンジェルス、横浜TKMに敗れたが最後に東京山九フェニックスから終了直前に逆転トライを奪い26-21で逆転勝ちしたが、得失点差で及ばず8強入りはならなかった。熊谷大会準優勝の東京山九フェニックスは3戦全敗で、シリーズで初めて8強入りを逃した。
札幌大会でグランドファイナルを争うシリーズポイント争いでは、すでに8位以内を決めていた三重パールズ、ながとブルーエンジェルス、ナナイロプリズム福岡に続き東京山九フェニックスと横浜TKMがこの日で確定。残る3枠は自衛隊体育学校PTS、北海道ディアナ、日体大、アルテミ・スターズに絞られた。
グランドファイナル進出に向け、あくなきチャレンジを見せたのが2戦を終えてシリーズポイント9位だったアルテミ・スターズだ。
プール初戦のPTS戦は前半0-0と拮抗した戦いが続き、9分27秒まで続いたロスタイムに先制トライを献上したものの後半早々に片岡詩主将のトライで7-7の同点に。後半5分にPTSの黒田美織にトライを奪われ惜敗。パールズには7-33で大敗したが、最後のチャレンジ戦を29-7で制し、プール3位同士の得失点差比較で2位となり全体8位で8強に滑り込んだ。

前半1分木川海の先制トライ

前半7分矢崎桜子のトライ。前半だけで3連続トライでチャレンジチームを突き放したアルテミ・スターズ
サクラセブンズの矢崎桜子は「今大会はPTSに勝って上のトーナメントに行くことを目標にして準備してきました。PTSさんとは今季3回目の対戦で、全部負けてしまった。接戦までは行っても勝ちきれない。足りないところがありますね」と反省したが、目標だった8強進出は果たした。


西舞衣子
入替戦回避とグランドファイナル進出には現在8位・日体大とのポイント10差を逆転しなければならない。DAY2は決勝進出が必要になるが、矢崎は「相手がどこになっても、アルテミ・スターズとしてやってきたことを精度高く出すこと」と一戦必勝を誓った。

高崎真那

後半ラストプレー、キャプテンの片岡詩が突破

林かんながダメ押しトライ
アルカス熊谷はフェニックスとの激闘を大逆転で勝利するも8強入りならず
同じくグランドファイナルを目指してチャレンジし続けたのがアルカス熊谷。初戦はながとブルーエンジェルスに5-36、横浜TKMには12-26で敗れたが、最後のフェニックス戦では最大16点差をつけられながら追い上げ、終了直前に杉本七海がビッグゲインし、最後は山田晴楽がフィニッシュ。26-21の逆転勝ちを飾った。

アルカス vs フェニックス、前半4分小出深冬のトライ

前半ラストプレーで鈴木柚来がトライを決める

山田晴楽のゴールも決まり12-21と9点ビハインドで前半を折り返す

後半・杉本七海の突破

アルカス・山田晴楽が左サイドを突破し逆転のトライ
劇的トライをあげた山田は「今年は松井渓南さんと一緒に共同主将をやらせていただいているので、その責任感で、最後まで走り切れるように練習を重ねてきたのが、最後のトライにつながったと思う」と声を弾ませた。

喜ぶ丸山希香と杉本七海

共同キャプテンを務める松井渓南は嬉し泣き

同じく共同キャプテンを務める山田晴楽が松井渓南をパワフルに抱き上げる
DAY1トライランク
1 タリア・コスタ(PEARLS)7T
2 黒田美織(自衛隊体育学校PTS)6T
2 堤ほの花(日体大)6T
4 レアピ・ウルニサウ(ナナイロプリズム福岡)5T
4 チャリティ・ウィリアムス(東京山九フェニックス)5T
6 平野優芽(ながとブルーエンジェルス)4T
6 ダニー・マフィー(北海道バーバリアンズディアナ)4T
8 村田彩乃(PEARLS)3T
8 アカニシ・ソコイワサ(横浜TKM)3T
8 米村妃菜(北海道バーバリアンズディアナ)3T
8 小西春菜(追手門学院)3T
DAY1のトライランク1位は7トライをあげたPEARLSのタリア・コスタ。チャレンジ戦、アルテミ・スターズ戦で2試合連続3Tのハットトリック。最後のPTS戦でも先制トライをあげ7トライ。DAY1は熊谷大会では5、北九州大会では4トライだったので、過去2大会を上回るペースだ。
なお今季のシリーズ合計トライはレアピ・ウルニサウが24、タリア・コスタが23、チャリティ・ウィリアムスが19。
DAY1得点ランク
1 タリア・コスタ(PEARLS)35=7T
2 レアピ・ウルニサウ(ナナイロプリズム福岡)33=5T4C
3 黒田美織(自衛隊体育学校PTS)30=6T
3 堤ほの花(日体大)30=6T
5 村田彩乃(PEARLS)27=3T6C
6 プルーニー・キヴィット(ながとブルーエンジェルス)26=2T8C
7 チャリティ・ウィリアムス(東京山九フェニックス)25=5T
8 ヨレイン・イェンゴ(横浜TKM)24=2T7C
9 谷山三菜子(日体大)22=2T6C
10 平野優芽(ながとブルーエンジェルス)20=4T
10 ダニー・マフィー(北海道バーバリアンズディアナ)20=4T
DAY1得点ランク1位はタリア・コスタ。過去2大会連続2冠のレアピ・ウルニサウに2点差をつけた。3位にはトライ2位の黒田美織と堤ほの花が30点で食い込んだ。
ここまでの今季の通算得点はレアピ・ウルニサウが150で独走。以下タリア・コスタが115、ヨレイン・イェンゴが109、谷山三菜子が106で続いている。