女子15人制日本代表・WTB谷口令子(アルカス熊谷)「最後はサクラフィフティーンで」 | ラグビージャパン365

女子15人制日本代表・WTB谷口令子(アルカス熊谷)「最後はサクラフィフティーンで」

2021/03/04

文●編集部


3月2日深夜、ワールドラグビーは9月18日からニュージーランドで開催予定だった「ラグビーワールドカップ2021女子の延期が発表された。アジア予選は中止が先日発表され、女子15人制日本代表ことサクラフィフティーンはまだ出場が確定していない。現在、レズリー・マッケンジーHC指揮のもと、先が見えない中、和歌山合宿を行っている。2日、練習後に、WTB谷口令子(アルカス熊谷)選手、LO玉井希絵(パールズ)選手がオンライン取材に応じた。尚、この取材は、W杯延期発表の前に行われている。

最後はサクラフィフティーンのメンバーとしてワールドカップで最高の結果を残す

この合宿からチームの中でゲーム形式のものを取り入れてやっていて、関東、全国大会でクラブチームではなかなか出場できなかったメンバーと、(日本)代表ではプレーできていて、チームとしてはワールドカップに向けて、前向きに進んでいるところだと思います。


――3月にW杯予選が行われなくなったことに関しては?


チームの中でもそういった話し合いがあって、レズリーから、どう思うんだ?という問いかけがあった。大多数の選手は前向きな言葉を話していて、私たちはW杯に向けて準備するだけで、そこに向けてそれぞれがマインドを上げていくという前向きな形で進んでいます。(今後、予選がいつあるか)詳細はわからないので、本当にW杯というところに向けて進んでいます。


――リオ五輪に出場したが、現在15人制ラグビーに絞っている理由は?


(2017年の)15人制のW杯は直前のケガで出られていない悔しい思いをしています。東京五輪が行われるということも含めてやっていたが、いろいろ考えたときに、私自身15人制のラグビーがすごい好きで、心から楽しんでいる自分がいるなというのを2017年W杯に向けて活動、遠征をしているときに思いました。そこからW杯に出られなかったことがひとつ大きな起点となっていて、最後、自分が思う存分楽しめる場は、心から楽しいと思う15人制の方が一番かなかなとたどり着いて、そこから、自分の中でもセブンズなのかなと心が揺らいだ部分もあったが、最後は15人制で、どんな結果であれ、準備はしているが、その過程を今は楽しんでいるので、最後、サクラフィフティーンのメンバーでW杯で最高の結果を残せるようにと、15人制に専念しています。

――「最後」という言葉を何度か使っていますが……引退の時期を決めているのか?


何となく自分の中でイメージは近年、年を重ねるごとに終わりを感じるようになってきて、トップで体と心がやれるのは今がベストかなと思っている。もし自分がW杯でやり切った後、まだ自分の中でやる気持ちあれば、その先を目指してやることはできると思いますが、今の時点では、今年のW杯が一つ区切りになるかなというニュアンスで使いました。


――今はW杯に向けて全力で?


はい!


――ゲーム形式を取り入れての練習は具体的にはどんなことを?


アジア予選がどうなるかわからないが、世界に向けて、世界相手に戦う認識で、選手、スタッフはやっているので、そこに向けたフォーマットで合宿のスケジュールが組まれている形です。ゲームをこの合宿で2回ほどスケジューリングされているので、W杯に向けたスケジューリングの中で、対戦が目標で進めている。チーム名いで紅白戦という形で、チームを2つに分けて、そういう形で試合をしている。

――チーム内で役職があればお教えください。


サクラフィフティーンの中では、キャプテンはいるのですが、さらにその下に、(Drivers Groupに)細分化されていて、現在は「アタック」「ディフェンス」「トランジション」「コンタクト」「ラインアウト」「スクラム」とグループに分かれていて、私は「コンタクト」のチームに加わって、チームを引き上げています。

各カテゴリーのリーダー陣が週1回、レズリーヘッドコーチとともにミーディングして、次の合宿や、次チームがどうよくしていけば世界と戦えるか話し合いをしながらやっています。私も「コンタクト」のリーダーとしてやっています。(各グループのリーダーはレズリーヘッドコーチが指名しそれに)適した選手が入っているのかなと思います。


――BKの中では最年長です。


それは自分の中で自覚を持っていて、下はすごい若い子が多くて、私たちの世代が一番上に来ていると感じています。やることは今までと変わらないが、気持ちの部分でマインドの部分で、若い子よりも気の入れ方、気の引き締めの部分でチームを上げて行く部分で必要で、みんなで投げかける部分は大きいと思っていて、プレーでも示しますが、思ったことやチームをより高い目標に向かっていくために言葉掛けをするためにやっています。

「オフ・ザ・ピッチ」でも周りを見る余裕ができてきた

――関東大会でWTBとして調子が良かったですね。どのあたりに成長を感じますか?


正直、どういう部分が成長しているが自分の中では気づいていないが、一つ言えるのは周りを見る力はついてきたのかな。単純にプレーの中でということだけでなく、オフザピッチでも周りを見れる余裕ができてきて、強いていえば、その部分かなと思います。


レズリーさんは、自分たちで答えを出せと考えさせる。「信頼関係を築きやすい関係」



――レズリーさんの指導で学びになっている点は?


本当に日本人にない形で激しい声かけだったり、チームを1回落とす言葉を掛けもしますが、自分たちをどうするか考えさせるのはレズリーさんしかない。そこで自分たちで考えて発言して、レズリーさんは拍車をかけるではないですが、それでいこうとチームを前向きにしていく。

練習ははちゃめちゃな練習もすごいありますが、選手は必死についていくんですが、それでうまくいかないと喝を入れられて、そこで上手くいかないと自分たちが考えさせる場を与えてもらって、自分たちの答えを出していく。そこにレズリーが前向きな言葉をかけていく。チームを作る上では重要なところをわかってらっしゃるなと思いました。


――レズリーHCの指導の下で、どう変わったか?


特にラグビーの面では、やはり、コンタクトにすごく力を入れていて、そのためのトレーニングをすごく練習している。コンタクト、ブレイクダウンの質は今までとは違った形でレベルアップしていると感じています。それ以外の部分でも、レズリーさんは一人一人の選手を見ていると感じています。全員が全員が一緒ではないので、その選手にあった声かけ、その選手が悩んでいる考えていることに対してしっかり向き合ってくださる。今までは見られないと思う選手もいたが、新しい選手に対して、すごい気に掛ける、ケアする部分をもたれていて、選手としても信頼関係を築きやすい関係にあります。


――レズリーHCに考えることをさせられていることはどう活きていくか?


レズリーは自分たちで答えを出せという形で、レズリーには彼女なりの答えがあるが、それを選手におしつけないで、局面、局面に、選手たちの考えでやってみろ、と。失敗したら、そこで解決する。

考えたことをプレーに出すことをしていて、1つのプレーに関して正解、不正解を出さず、やったことにアプローチしてくれて、選手一人ひとりの考えを尊重してくれる。そこに対してのアプローチをしてくれる。そういう意味では自分たちの考えもクリアになっていくし、さらに、チームとしても前に前に進んでいく状態になっていると思います。やりやすいですが、考えることで頭がパンパンになることはしょっちゅうです(苦笑)。

鈴木彩香選手

鈴木彩香選手

欧州でプレーする3人の選手たちの存在は刺激になっている?


同じチームの鈴木彩香選手とはよくコンタクトを取っています。本人の状態やチームでこういうことが起きていて、彩香ちゃんがどう考えるのか、シェアしたりしています。試合に関しては幸ちゃん(加藤幸子)、(平野)恵里子と試合に出ている中で、普段、そういう相手とできない中で彼女たちは経験を積んでいる部分では、私たちと一緒にやったときに、さらに刺激的な存在になるんじゃないかなと思っています。私たちも、3人の存在がいるから、国内でできることを精一杯努力していこうと話になります。

本当に3人の存在は頭の片隅にあり、SNSでも拝見してパワーをもらっている存在です。チームに戻ってきたら(経験したことを)シェアしてもらって前に進んでいきたい。


 

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