ながとブルーエンジェルスの2大会ぶり優勝で終えた「太陽生命ウィメンズセブンズシリーズ2024・鈴鹿大会」を終え、公式記録から個人ランキングを紹介。さらに今大会で素晴らしいパフォーマンスを見せた7選手を「ドリームセブン」として発表する。
トライランク
1)ジャネット・オケロ(三重パールズ)8T
1)アカニシ・ソコイワサ(TKM)8T
1)グレイス・スチュワート(TKM)8T
4)岡元涼葉(フェニックス)7T
5)新野由里菜(ながと)6T
5)アマーリ・ハラ(ながと)6T
5)モニーク・コフィ(三重パールズ)6T
8)ジラワン・チュトラクン(ながと)4T
8)大竹風美子(フェニックス)4T
8)園村音羽(アルカス)4T
8)松田向日葵(追手門)4T

ジャネット・オケロ
トライ王は3人が分け合った。今大会で太陽生命シリーズ通算100トライの偉業を達成したオケロは昨年第4戦の花園大会から4大会連続のトライ王。アカニシとグレイスは初のタイトルだ。オケロは花園大会で、ニア・トリバーも達成していないシーズン4大会連続トライ王獲りに挑む!

アカニシ・ソコイワサ
得点ランク
1)ジャネット・オケロ(三重パールズ)40=8T
1)アカニシ・ソコイワサ(TKM)40=8T
1)グレイス・スチュワート(TKM)40=8T
4)岡元涼葉(フェニックス)35=7T
5)プルーニー・キヴィット(ながと)34=2T12C
6)新野由里菜(ながと)30=6T
6)アマーリ・ハラ(ながと)30=6T
6)モニーク・コフィ(三重パールズ)30=6T
9)津田佳梨(追手門)25=1T10C
10)谷山三菜子(日体大)24=2T7C
10)園村音羽(アルカス)24=4T2C
トライ女王の3人がそのまま得点女王との2冠を獲得した。キッカーとして最多のコンバージョン成功を記録したのは今大会でもながとのキヴィットだった。

プルーニー・キヴィット
ドリームセブン
本誌では、鈴鹿大会で活躍が光った選手7人を「ドリームセブン」として選出した。
新野由里菜 ながとブルーエンジェルス 22歳(大村工―日体大)得点30(6T)

新野由里菜
東京山九フェニックスとの決勝では0-12とリードされたところから3トライのハットトリックで優勝をたぐり寄せた。熊谷大会では昨季まで在籍した日体大に敗れ悔しい思いをしたが、鈴鹿では「実は10mのスプリントは新野がチームで一番速いんです。ニアよりも」と村杉HPMが称える快足が爆発。文句なしの鈴鹿大会MVPに選ばれた。

岡元涼葉 東京山九フェニックス 21歳(京都成章-東京学芸大3年)得点35=7T

岡元涼葉
PKを得ればクイックスタートでトライチャンスを演出し、ハイボールも高く跳び上がって確保。走れば滑らかなコースチェンジでタックラーの指先を抜いてゆく……ラグビー理解度の高いクレバーな選手が揃うフェニックスにあって、仕掛けと仕留めの両面で縦横無尽に躍動。PTSとの準々決勝では3トライのハットトリック!

ジャネット・オケロ 三重パールズ 31歳(ケニア代表)得点40=8T

ジャネット・オケロ
DAY1初戦のアルテミ・スターズ戦で3トライをあげ太陽生命シリーズ通算トライを99に伸ばすと、続くナナイロ戦で史上3人目の通算100トライを達成! さらにDAY2は3試合すべてでトライ。準決勝のながと戦で見せたジラワン、ニアとのマッチアップは太陽生命シリーズの名場面だ

ジャネットvsジラワン
高橋夏未 日体大 20歳(中条RS-国学院栃木-日体大3年)得点5=1T

高橋夏未
鈴鹿大会ではワールドシリーズシンガポール大会に出場しないオリンピックスコッドが数人、所属チームで出場したが、その中でも活躍度が高かったのが高橋夏未だ。抜けそうにない狭いスペースをスルスルと抜けていく独特のランニングから狙い澄ましたラストパス。DAY2準々決勝のTKM撃破の主役となった。

アカニシ・ソコイワサ 横浜TKM 24歳(フィジー代表)得点40=8T

アカニシ・ソコイワサ
DAY1は3試合すべてでトライ、とりわけ日体大戦では2トライをあげて全勝通過の原動力に。DAY2初戦、日体大との再戦には敗れたが、アルカスとの5/6位決定戦では切れ味鋭いステップと一瞬の加速で2トライ。セブンズ王国フィジアナ・マジックを見せつけた。大会8Tでオケロ(パールズ)、グレイス・スチュワート(TKM)と同点ながら初のトライ王を獲得した!

小西春菜 追手門学院VENUS 19歳(Girls兵庫-追手門学院高-追手門学院大2年)得点15=3T

小西春菜
負傷等で出遅れていたが今季シリーズ3戦目で初のメンバー入り。DAY2の日経大戦で今季初トライをあげるとスタンドから「ハルナお帰り!」の大きな声援が。昨年9月に足を痛め、メンタル的にも苦しんだと言うが、「仲間がサポートしてくれて戻ってこられました。チームスポーツって素晴らしい。今回はベンチスタート中心でしたが、花園では先発で出してもらえるよう練習から頑張ります」
垂門奈々 日本経済大AMATERUS 19歳(鹿児島JrRS-鹿児島情報高―日経大2年)得点10=2T

垂門奈々
最後の11/12位決定戦、チャレンジチームを相手に同点で迎えた後半5分に勝ち越しトライを奪い、日経大アマテラスに今季3大会目、15試合目で初勝利をもたらしたパワフルガール。北九州大会から良い内容の試合を続けながら勝利に恵まれなかったアマテラスに逆襲への流れを呼び込む!!

![]() (おおとものぶひこ) 1962年宮城県気仙沼市生まれ。気仙沼高校から早稲田大学第二文学部卒業。1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』(文藝春秋)で活動。’87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。 プロフィールページへ |