2月9日、女子15人制ラグビーの日本一を決める第6回全国女子選手権決勝、RKUラグビー龍ヶ崎GRACE(以下、グレース)対横河武蔵野Artemi-Stars(以下、アルテミスターズ)の一戦が行われた。両者1トライをずつを決め7-7と80分では決着がつかず、大会規定により抽選の結果、アルテミスターズが初優勝を果たした。
2月10日18時に、日本ラグビーフットボール協会は、両チーム優勝にするという発表をしました。
(以下引用)
「試合結果7対7の同点(トライ数、ゴール数共に同数)だったため、大会要項に沿って抽選を行い横河武蔵野Artemi-Starsを優勝といたしました。しかし、日本ラグビーフットボール協会女子委員会は、日本協会主催の選手権大会であることの重要性を鑑み、協議の結果、RKUラグビー龍ヶ崎GRACEと横河武蔵野Artemi-Starsの両チーム優勝といたします。」
両チームは関東大会でも決勝で対戦し、トライ数6-6の同数ながらコンバージョン差でグレースが40-36で勝利していた。
1ヵ月ぶりの再戦となった会長杯決勝は、前回とは一転、激しいタックルとブレイクダウンによる白熱戦となった。
前半は、今季無敗で決勝に臨んだグレースが風上からキックオフ。15分に今季初先発のNo8鈴木彩夏キャプテンが約60mを独走トライ。SO大塚朱紗がコンバージョンを成功し、7点を先制する。
後半は風上に回ったアルテミスターズが反撃し、後半27分にHO加藤幸子のトライ(SO高木萌結C成功)で追いつくと、残り時間は互いに猛タックルの応酬。試合は7-7の同点でノーサイド。
両者優勝かと思われたが、大会規定により抽選が行われ、アルテミスターズが優勝となった。グレースは優勝カップこそ抱けなかったが、同点優勝と呼ばれるに相応しい戦いをみせた。
グレースの井上愛美HCは「この1ヵ月、本当に日本一になるんだという強い気持ちで練習してきた。ディフェンスではやってきたことを出せたと思う」としながら「負けてはいないけれど、勝てていないのは何か足りないところがあったということ。またここに戻ってこられるチームを作りたい」と話した。
「優勝」の横河武蔵野アルテミスターズは、チーム創設からわずか2年目ながら、先発15人中10人が日本代表という才能を擁してのみごとな優勝だった。南早紀主将は「集中力が最後まで高かった」と話した。
佐藤幸士GMは「ちょっとモヤモヤしますね。両者優勝で良かったのに」とグレースをいたわるコメント。マッチコミッショナーの坂本優女子委員長もこの規約については「早急に見直したい」と話した。
激闘の80分を写真で振り返る。