24日、OTOWAカップ、第31回関東女子ラグビー大会準決勝が日本体育大学・健志台グラウンドで開催された。第1試合は、RKUグレースとMorning Bears(アルカス熊谷・自衛隊体育学校PTS合同チーム)が対戦し、29-0でMorningBearsが勝利。決勝進出を決めた。
2021/01/26
文●編集部
GALLARY

リオ五輪代表のモーニングベアーズWTB谷口令子(アルカス)は自陣からたびたびビッグゲインでチャンスを作った。

グレースSH新井実来。勤勉なパスさばきで司令塔の大塚朱紗にボールを供給した

モーニングベアーズのSO藤春柚香(自衛隊体育学校)は19歳。強気に前に出るプレーが光った

モーニングベアーズのPR藤本麻依子(アルカス)。スクラムに加え運動量とボールキャリーで存在感を発揮

前半18分、モーニングベアーズはFB平山愛(自衛隊体育学校)が先制PG

29分、モーニングベアーズはWTB谷口令子が右サイドをビッグゲイン

PR藤本がさらに前進

最後は右隅でFWが密集を押し込みPR藤本がトライ

左サイドを駆け上がるモーニングベアーズWTB本間美月(アルカス)。モーニングベアーズはWTBの走力でグレースを上回った

池田韻レフェリーは早大の3年生。ARについたA級レフェリーの高橋真弓さんのサポートを受けながら滑らかにゲームをマネジメントした

前半ロスタイム、グレースは自陣ゴール前スクラムからボールをインゴールへ蹴り出したが池田レフェリーは「時間はまだあるよ」。この大会はタイムキーパー制は導入されていない。

ゴール前スクラムのチャンスを得たモーニングベアーズはNo8梶木真凜がサイドを突いてトライ

トライを決めた梶木を祝福するモーニングベアーズ。ここまで粘り強く守ってきたグレースにとっては痛恨の失点だった

BKに負傷者が続出したグレースは後半、FWの縦突破で局面打開を試みる。RWC2017サクラフィフティーンのベテランNo8小林ちひろの突進

サクラ15のグレースLO北野和子が突進。モーニングベアーズLO門脇桃子(アルカス)がしがみついて倒す

11月の日本代表強化試合で大活躍したグレースLOンドカ・ジェニファもモーニングベアーズDFの圧力に思うように走れなかった。マークする20は後半からモーニングベアーズSOに入った今釘小町(アルカス/立正大1年)

後半2分、モーニングベアーズHO公家のトライ

精度髙いプレイスキックでコンバージョンを決めた平山

突き放されたグレース。自陣ゴール前でのスクラム。意地を見せ押し込みペナルティーを獲得


後半31分、モーニングベアーズは敵陣ゴール前のスクラムからNO8梶木、SH阿部の連携からダメ押しのトライ

SH阿部のトライで29-0

グレースのFL須田澪奈主将。劣勢の試合の中でもタックルに体を張り続けた。

試合はモーニングベアーズが29-0で勝利。MIPには先制PGを含む3C1PGを成功させ9点をあげたFB平山愛(自衛隊体育学校)が選ばれた。

決勝進出を決めたモーニングベアーズの円陣。決勝は1週置いて2月7日。コンディションを整えて迎えられるだろう。
モーニングベアーズ 公家明日香主将コメント

「チーム全体で練習する機会をなかなか作れなくて『1人1人が前に出よう』とシンプルに臨んだのがよかった。キックがうまくいったのもラッキー。スクラムも最初は安定していなかったけれど、試合中のコミュニケーションで修正できたのは良かった。
緊急事態宣言後は立正大のグラウンドが使えず、現在は荒川の河川敷を走るなど限られた状態で練習しているという。この日は冷気に包まれた中での試合だったが「熊谷の河川敷よりは温かいかもしれない(笑)。試合ができたことが何よりです」