「最後は相手よりも自分たちがどんなスクラムを組みたいかが大事になってくる」日本代表・長谷川慎スクラムコーチ | ラグビージャパン365

「最後は相手よりも自分たちがどんなスクラムを組みたいかが大事になってくる」日本代表・長谷川慎スクラムコーチ

2019/10/03

文●編集部


前半34分、自陣でのアイルランドボールのスクラム。スクラムが崩れかかってもしっかりと押し切ったジャパン。見事に相手ボールスクラムでペナルティーを獲得。試合の雰囲気を一変させ、自分たちに流れを引き寄せるキープレーとなった。

サモア戦に向け準備をすすめるジャパン。長谷川慎スクラムコーチが、ジャパンの成長と次なる戦いにむけた思いを話した。

「チームに火をつけていかないと。スクラムは。

――アイルランド戦のスクラムについて


世界的にも強いアイルランドとしっかりスクラムが組めていたので力がついてきたなと思う反面、2つのペナルティーを取られてしまいました。そこは非常に悔しいです。修正しないと他のチームはそこをついてくると思うので。


――前半途中で相手ボールのスクラムをペナルティーとりました。


あそこで、ペナルティーをとってくれたというのは、それまで2回同じことをされていました。2回目でやり返してくれましたね。また3回目やられてしまったのですが、そういうことのないようにしたい。もっとディテールを詰めていきたい。

やろうとしていることがやれているときは自信をもっています。8人全員がやらなければならない。ちょっと不具合が起きてしまった時に2回続けるなよという指示はしました。

もっと80分間、8人がしっかりスクラムを組むという覚悟みたいなものを持てなければ、その先はうまくいかないだろうと思っています。せっかく積み上げてきたのに、スクラムから崩れていくのは嫌なので。逆に火をつけていかないとスクラムは。

――2試合戦ってみて、レフェリングの傾向は。FLが45°で付いていることがスクラムを落としている原因だと見られていることもありましたが。


もともと何で45°で付くかということを我々とレフェリーのところで考えが違っていました。それをしなくても組めるようになってきたというのが一番大きい。名指しでそこが悪いと言われ、それがレフェリーの中で伝わっているということで直しました。もっと不利に吹かれるかと思いましたが、皆さんフェアに吹いてもらっています。我々に不利に吹かれるという予想が外れてよかったです。


――45°に付けていたことの理由は?


もともとFLを45°につけているのか、決して斜めに押しているのではなく、まっすぐ押すとどうしてもフロントローが外に開いてしまう。身体の大きさや相手とのパワーの差から。それをFLが止めてあげる。外に力を漏らさないことが目的でした。フロントローも組み方だったり、パワーもついてきて、開かなくなってきたので止める必要性がなくなった。

――サモアに対して、スコットランドはスクラムでプレッシャーをかけていました。両チームのスクラムの印象を。


両チームともに、スクラムは強いですね。たまたまスコットランドの相性が良かったというだけ。そのまま日本に当てはまるとは思っていないです。何でスコットランドがサモアに対してうまく組めたのか、ということを見ていきたい。それを今週の試合に活かしていきたい。


――ワールドカップは、今の日本のスクラムをどう成長


私が現役の時にうまく組めていた時、その理由がわかりませんでした。何でうまく組めているのか。その逆も。それが今ははっきりわかっています。だからこそ、そこを直していけばもっともっとよくなると思います。

サンウルブズ、代表とやってきて経験値ある選手が新しくメンバーに入った選手に対して感覚的な部分を教える文化を培ってきた

――サモアのスクラムについて


細かいところは、秘密なんですけど。スコットランド戦のスクラムを見て、強さはHOが変わろうがあまり影響していなかった。ただ、前半、スコットランドが優位になっている状況で、後半、修正しようとしていた。それを日本戦でやられると嫌だなという印象を受けました。サモアの場合、誰がフロンローを組むのかということで強さが大きくかわってくるのでそこは気をつけたい。



――サモア戦用にスクラムも練習内容が異なるのか?


はい。変えています。ただ、やっていることの90%は一緒です。試合によって、相手によって対策を練習するのは10%程度です。短い練習でやってしまう。最終的には相手の対策より、自分たちがどういうスクラムを組みたいかという部分の方が大事。



――代表就任時は日本人選手がフロントローをしていることが多かった。最近では外国人選手や新たにコンバートされた選手も多い。どういったことにフォーカスして教えているのですか?


2016年に来た時は、ヤマハの選手がフロントローに4人いました。その4人に、みんなへ(スクラムを)教えさせていました。言葉では補えない、感覚的な部分で。今はサンウルブズや代表でフロントローの選手たちが、新しい選手に教える。そういう文化ができています。そのシステムの中でLOやFLがどう組まなければならないのかも選手同士で伝えることができているので、だいぶ楽になりました。

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