7月21日(日)、ラグビー日本代表(世界ランキング14位)は北海道・札幌ドームで「リポビタンDチャレンジカップ2024」でイタリア代表(同8位)を迎える。なお、両者の対戦成績は日本代表の2勝7敗であり、昨年もワールドカップ直前にイタリア・トレヴィゾで対戦し、イタリア代表が42-21で勝利している。
ラグビーイタリア代表の10番を背負うのが24歳ながら38キャップを誇るSOパオロ・ガルビージだ。「アッズーリ」の絶対的司令塔に独占インタビューを敢行した。なおSHアレッサンドロ・ガルビージは実弟。
「今年はこれまでの歴史を振り返っても最高というような出来だった」
――日本は初めだと思うけど、どうですか?
そう、僕は初めての来日だけど、本当に素晴らしいね。日本に来ることができて最高だよ。できることならもう少し長く日本にいて色々見て回れたらよかったな。イタリアからはなかなか遠いからね。ヨーロッパはどこの国も共通しているところが多くて見慣れているけど、日本は全然違う。もうすっかり日本が気に入ってしまって、本当に日本に来て良かったなって思うし、札幌もすごく楽しみだ。
――東京はどこかに行ったりしたの?
渋谷に行ったよ。街をぶらぶらしてショッピングをしたり、寿司や和牛も堪能したりしたんだ。
――日本はイタリア料理が美味しい店もあるんだよ。
そうなの? まだ行けてないな。
――札幌にもたくさんあると思うよ。
じゃあぜひ試してみたいな!
――お土産とかも買った?
もちろん。両親や彼女にちょっとした物を買ったよ。外国に行くたびに、その国のものを何か持ち帰るようにするのは、すごくいいことだなって思っているんだ。それを見るたびにその時のことを思い出すこともできるしね。
――そろそろイタリア代表の話に入りましょう。今年はシックス・ネーションズで、スコットランド代表やウェールズ代表に勝って、さらにはフランス代表には引き分け、ホームで対戦したイングランド代表とはかなりいい勝負をしていたと思うけど、好調の要因は?
そうだね。今年はこれまでの歴史を振り返っても最高というような出来だったね。これは僕らにとっては非常に重要なことなんだ。こうした好成績を残したということは、今までとは何か変化が起きているということを意味している。
まずディフェンスが前よりだいぶ改善されてきたことが大きいし、アタックでもバックスリーがこれまで以上に前に出られるようになってスコアできるようになったのが大きい。だから、この夏のツアーも全勝するつもりでやってきたけど、サモア代表戦ではかなり酷いパフォーマンスで敗れてしまった。トンガ代表戦で調子を戻せてきたから、日曜日の日本代表戦は僕達にとってはすごく重要だし、タフな試合になるだろうね。
――ところで、イタリア代表は4大会連続ワールドカップでベスト16です。その壁を打ち破って初めてベスト8に入るには何が必要だと思う?
今まで以上にハードワークを続けることはもちろんだけど、あとはランキングをできるだけ上位で維持し続けることかな。ワールドカップで簡単な試合なんてひとつもないけど、(もしランキングを上げれば)少しはプールステージでの戦いが楽になる。イタリアは、2019年大会はニュージーランドと南アフリカ、2023年大会はニュージーランドとフランスと同じプールになった。それは世界ランクで12位、13位という位置にいたことが影響していた。だから次の大会ではできるだけ上位にランクして、組分けに臨みたい。
それから、当たり前だけど、ハードワークを続けて、一歩ずつでも成長し続けることも、すごくシンプルだけど大切なことだ。成長し続けなければならない。今のところトップチームと比べれば僕たちは8位だけど、世界のトップ5、6チームと比べれば、アタックであれ、ディフェンスであれ、キックであれ、あらゆるエリアで大きな進歩を遂げないといけない。だから、僕らはクラブで個人的に、そして代表チームとして、11月のテストマッチや、シックス・ネーションズ、そして夏のツアーに向けて、それを続けていかなければならない。
――自分としてはワールドカップに何回出たい?
そりゃもちろん、できるだけ多くだよ。去年は23歳で出たから、次の2027年は27歳。それからその次は31歳。だから3回かな?
――もっとできるんじゃない? 日本代表のキャプテンFLリーチは今35歳だし、アイルランドのジョニー・セクストンは昨年38歳だったよ。
まあそうだね。4回目となったら35歳だから、もちろん出られるようなら出たいけどね(苦笑)。でもまあ、こればっかりはわかんないな。
――あなたはイタリアの育成組織出身だと思うけど、イタリアのラグビーの育成について話を聞かせてくれる?