スペイン代表は試合時間にあわせ、前日の17時から試合会場の秩父宮ラグビー場で前日練習を実施。練習に先立ちファン・ゴンザレスHCとラウラ・デルガード主将が会見した。
スペイン代表 デルガード主将

デルガード主将
「あす、日本と再戦の機会をいただけてとても光栄です。この1週間、先週土曜日の反省点をチェックして、ハードワークして過ごしましたので、その成果を出したい。あすの試合が待ちきれません」
――デルガードさんはあすの試合で50キャップですね、おめでとうございます。その節目で日本と戦うことはあなたのキャリアでどんな意味を持ちますか?
「夢のような気持ちです。これで50回も、国を代表してラス・レオナスとして戦えたこと、これまで国を代表してきた人たちの思いも背負ってプレーできることに感謝したい。そのタイミングで日本に来られていることも心から嬉しく思っています。日本の皆さんは本当に温かく迎えてくれて、感謝しています。その思いをフィールドでプレーすることで表現したい」

――デルガードさんは現在、イングランドのハリクインズでプレーされていますが、日本の選手で、一緒にプレーしたり対戦したりしたご存じの選手はいますか?
「もちろんです! サチ(PR加藤幸子)とカナコ(CTB小林花奈子)はいい友達です。私はハリクインズの前はエクセターでプレーしていて、そこで2人と一緒にプレーしたし、スペインにも来てもらいましたし、対戦もした。とても良い友達です」
――スペイン代表の強みはどこだと考えているかを聞かせてください。
「私たちの良さはBKにあると思います。でもFWも、この前はいいところを見せられなかったけれど、次は魅力あるプレーを見せられると思う。あとは情熱。私たちが持っているものすべてを、骨惜しみせずに出しきるのが私たちの良いところだと思っています」
ゴンザレスHC
「まずお礼を申し上げたい。ここまでとても温かく私たちを迎えてくださり、とても良い時間を過ごしています。あすは試合を見る方にも楽しんでいただけるように全力を尽くします」
――ここ数年、スペインは男女とも成績が上昇基調になっている印象を持っているのですが、何か国として力を入れていたりするのですか?
「はい。スペイン協会として昨年、ハイパフォーマンス部門を強化してきました。専門のスタッフも入ったし、試合数も増えたし、チームで行動する時間が増えたことで、チームの力が向上してきたと思います」

密度を高くした状態でのハンドリング練習。来日から10日間が経過してコンディションも上がっているようで落球はほとんどなかった。
――ワールドカップのプール戦で対戦する日本と、ワールドカップ直前に2試合を戦うというスケジュールをどう考えていますか?
「これは私たちにとってとても大切な試合と受け止めています。これはワールドカップで日本と戦うための準備として重要な機会。私たちと日本の距離感を知るため、私たち自身を試す機会になるし、選手自身が難しい状況から立ち上がっていく、そういう重要な位置づけにあると思います」

――第1戦では日本がモールからたくさんのトライを取りました。何か対策は立てられたのですか?
「はい。第1戦ではモールは日本の強みなのだなと知りました。我々としてはトライラインのディフェンスをより強化しないといけない。もちろんモールそのもののディフェンスも重要だし、そこはこの1週間練習してきました。そのうえで、勝負のポイントはトライラインでのディフェンスだと思う。この前も、トライラインに向き合う姿勢自体は間違っていなかった。今度は自信をもってプレッシャーをかけていかないといけないと思っている」

――チームの特徴、強みをどう見ているか聞かせてください。
「まずBKは良いメンバーがそろっている。特にチームに勢いがあるときはさらに力を出すメンバーが揃っている。相手ディフェンスが目の前にいるときでも攻撃的にプレーできるのが強みだと思います。FWも良いところはあります。特にラインアウトとそこからのモールは私たちの武器だと思う。先週の試合ではそこを見せることができなかったので、今週は試合で見せたいと思っています。
チームとしてはベテランと若手のバランスが取れていると思っています。ベテランが冷静さ、規律の部分をリードして、そこに若手の選手はスキル、スピードも含めてエナジーをたくさん持っていて、チームに送ってくれるのが良いね」