26日、日本ラグビーフットボール協会は理事会を行い、土田雅人氏が新協会会長になることが全会一致で承認された。メディア向けの記者会見には、専務理事に再任となった岩渕健輔氏とともに登壇し、就任の経緯などを発表した。
岩渕健輔専務理事
土田会長を推す声が上がり全会一致で決まりました。まず日本ラグビー協会としては中期戦略計画を推進しており、それを実行するには2つの大きなポイントがあります。(日本ラグビー協会は)スポーツの競技団体であるが、高いビジネスに関する知見が必要という話。もう1つはスポーツの競技団体なのでラグビーの深い知見が現時点ではかなり重要な要素である。その2つの知見を兼ね備えている人間が、森(重隆)会長体制を引き継ぐ、さらに進める重要なポイントだと理事の中で一致しております。新会長に土田会長を推す声があり全会一致で、選任されました。
――ラグビー界での知見とは具体的には、どんな話が出たのか?
理事会で話が出たことですが、今、協会運営は企業運営といっしょだろうということでした。ただ一方、ワールドカップが終わって、リーグワンが立ち上がり、様々な話、代表チームの話もありましたが 今後の舵取りしていくには ラグビー界に深く知見がある人間が必要だろうということになりました。
土田会長が推薦されたのは経営的な視点以外では、ご自身が代表選手の経験があり、代表の指導に携わった。大学、社会人の選手としても、指導者としても国内で優勝している。国内で選手、指導者として成し遂げられることはほぼすべて達成してきており、適任者は他にいないだろうという議論でした。
「大きく3つの目標がある」土田雅人新会長
2015年に亡くなった平尾(誠二)くんとともに、日本のラグビーを変えていこう、二人で改革をやろうと、日本ラグビー協会の理事となりました。その年に、ラグビーワールドカップ2015があり、そこでエディー・ジョーンズヘッドコーチ率いる日本代表が3勝し、ジャパンラグビーは大きく変わりました。そして、みんなで盛り上げていこうということで、ラグビーワールドカップ2019日本大会では、選手たちの頑張り、国民の皆さまと感動し見届けることができました。
その後、リーグワンを作ろう、もっと協会を変えていこうという思いで、前森会長、岩淵専務理事とともに頑張って参りました。今回、そういう結果の中で会長に就任しました。
仕事との両立の面で大変迷いましたが、高校時代からラグビーを始めて、本当にラグビー界にお世話になりましたので、その恩返しをしたいという思いで引き受けました。