栄光を取り戻すために、九州バーバリアンズを―楕円球タイムトラベル | ラグビージャパン365

栄光を取り戻すために、九州バーバリアンズを―楕円球タイムトラベル

2021/05/05

文●大友信彦


RUGBYJAPAN365プレミアムページ恒例の企画、ラグビーの過去記事を発掘する「楕円球タイムトラベル」。今回発掘したのは、本サイトスーパーバイザー大友信彦記者が2004年2月、トップリーグ1年目のシーズン終了を受けてNumberに書いた記事です。トップリーグ1年目、サニックスは12チーム中最下位に終わり自動降格が決定。2年目のトップリーグには九州のチームがなくなってしまうことになるという事態を受け、大友記者がコラムで提唱したのが「九州バーバリアンズ」構想でした。関東や関西など人的物的資源の集中する大都市圏のチームに対抗するため、複数の企業スポンサーが支えるチームを作っては?

コカ・コーラレッドスパークスのクラブハウスには歴代のチームジャージーやOBの寄贈したいろいろなジャージー、いくつものトロフィーが飾られていた(2016年撮影)

コカ・コーラレッドスパークスのクラブハウスには歴代のチームジャージーやOBの寄贈したいろいろなジャージー、いくつものトロフィーが飾られていた(2016年撮影)

実際はその後、2005年にサニックスがTL復帰。さらに2006年にコカ・コーラウエスト(現コカ・コーラ)、2007年に九州電力が新昇格し、2009年まではTL14チームに九州勢3チームが鼎立。九州の底力を感じさせたのですが……そこからさらに12年。唯一TLに残っていたサニックスは「活動縮小」を、トップチャレンジで再昇格を目指していたコカ・コーラは「活動終了」を発表。来年スタート予定の新リーグに九州のチームはどんな形で参加できるのかはまったく霧の中になってしまいました。トップリーグ1年目のシーズンに書かれた記事で指摘された問題が、トップリーグ最後のシーズンに再び浮上したわけです。とはいえ、各チームのカルチャーがすべて消えうせると決まったわけではないはず。きっと、可能性はいろいろ残されているはずです。

九州という芳醇な土壌ではぐくまれてきたラグビー文化、そこで各チームが地域に根付きながら築いてきた、スポーツと地域が支えあう関係が、どうかこれからも続きますよう祈りつつ、誕生したばかりのトップリーグが、先の見えない中で模索していた17年前へ、タイムトラベル!

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