4月8日、スピアーズえどりくフィールドではラグビーリーグワン・ディビジョン1、クボタスピアーズ船橋・東京ベイが55-17で花園近鉄ライナーズに快勝。ネイミングライツでチーム名をホームスタジアムに入れた初戦を勝利で飾った。これでスピアーズは12勝1分1敗とし、プレーオフ進出を決めた。ライナーズは開幕から14連敗を喫し、リーグの連敗記録を更新した。
2023/04/09
文●編集部
序盤からWTB木田晴斗のハットトリックを含む5トライでスピアーズが優位に試合を進め、後半も4トライを決めリードを広げた。HOマルコム・マークス、CTB立川理道キャプテンら主力選手を温存しながらボーナスポイントを含む5ポイントを獲得。選手層も充実してきていることを証明した。
ゲームキャプテンを務めた青木祐樹は「先週から少しメンバーも変わりましたけど、自分たちのやることは変わらないので、やるべきことをやった結果が試合につながった」と話す。
まずは3シーズン連続のトップ4入りを果たしたことについて、フラン・ルディケHCは「(トップ4入りを果たすために)大事なことはパフォーマンスの一貫性だと思っています。それが今シーズンも出来たことが結果につながっていると思います。まずはエンジョイできていて、毎週毎週、小さなことを改善していく、あまり先のことを見すぎないようにしています。シーズンもあと2試合あるのでそこに向けて改善すべきことは改善していきたい」と慎重な姿勢は崩さない。
この試合から「スピアーズえどりくフィールド」とチームの名前がスタジアムに入ったことについて「ホームゲームを『えどりくフィールド』と呼べたことは大きいし、ファンにとってもエキサイティングなラグビー、スピアーズのラグビーが見れる場所はここだと伝えることができる。」(ルディケHC)
「今日はじめてスコアボードが新しくなったのをグラウンドに立った時に見たら、気持ちも上がりますし、今後そういったものがどんどん周りに増えていってくれたら嬉しい」(青木)
今回ネーミングライツでホームグラウンドにチーム名を入れた経緯について、石川充GMも取材に応じた。
「リーグワンになってホームスタジアムとしてここ江戸陸でやりだして、何か象徴的なものにしたいなという思いがありました。たまたまネーミングライツの公募がありうちも手を上げました。(チームの名前を入れたのは)スピアーズとして、江戸川でしっかりプロモーションをしたかった。」
現在グラウンドに足を運ぶ方は、江戸川区以外の方がほとんどだという。「まずは江戸川区の方に認めてもらって、足を運んでもらいたい」(石川GM)
スタジアムではなく、フィールドという名称については、現在の競技場の環境も影響している。収容人数は5,000人、屋根もなくさらにメインスタンドとバックスタンドを周回することもできずコネクションが切れてしまっている。フィールドの向きも球技には向かない南北となっている。
いろいろな課題はあるもののラグビー界初の試みに意欲は充実している「立川理道と一緒に成長してきたチームなので、それを継承しながら、二部落ちしたチームが(リーグ)優勝というのはないのでそこは目指していきたい。毎日コツコツとちょっとづつ(オレンジ色に)塗っていきますよ。」(石川GM)
ホーム16連勝を果たしたスピアーズ、最終節で東京サンゴリアスを迎える。果たして不敗神話は継続できるだろうか。