14日、NTTジャパンラグビーリーグワン、ディビジョン1、2位の東芝ブレイブルーパス東京は、5位コベルコ神戸スティーラーズを迎え撃った。
この試合に勝利または引き分けでブレイブルーパスはプレーオフ進出が決まる。イーグルスとプレーオフ争いをしているスティーラーズとしては、イーグルスが今節勝点5を取っているだけに勝利して引き離されたくない大事な一戦となった。
先制したのはブレイブルーパス。4分、CTBトンプソンの突破からニコラスマクラカンが先制トライ。さらに7分、自陣10mターンオーバーからWTBジョネ・ナイカブラがブレイク。ショートパントしたボールを自らキャッチしてトライ。12-0とリードを広げた。
追いかける神戸は13分、17分にチャンスを迎えるもゴールライン際で決めきることができない時間帯が続いた。
対するブレイブルーパスはチャンスを確実にものにした。19分、ナイカブラのブレイクから森勇登、さらにFBコリンズに繋がりトライをきめリードをひろげた。
21分、神戸は相手ペナルティから敵陣でのマイボールスクラムのチャンス。サインプレーでCTBラファエレティモシーがトライ。さらに26分、敵陣でFB山中亮平がボールを奪い、アタックを仕掛けるとNO8サウマキアマナキのトライで5点差とする。
前半の終盤、ブレイブルーパスはCTBニコラス・マクカランの突破からFBコリンズがこの試合2本目のトライを決めて再び26-14とすると、前半終了間際の40分、ゴール前のスクラムからサインプレーでWTB森勇登がトライを決めて33-14として前半を終えた。
後半先にスコアを決めたのは神戸。47分、ゴール前攻防でボールをキープした神戸がキックパスを受けた山下楽平がトライ。57分、神戸は敵陣ゴール前からタップでリスタート。サウマキアマナキがインゴールに持ち込むも決めきれない。
後半神戸は何度も好機を作るもスコアにつながらずフラストレーションが溜まる展開となる。59分、神戸はゴール前のラインアウトからモールから押しきれず。64分、ようやく敵陣ゴール前のスクラムから途中出場のFLワイサケがトライを決めて5点差にした。
ブレイブルーパスは直後のキックオフボールを神戸がミス。このボールを獲得したブレイブルーパスは攻勢に転じ、WTB森勇登がトライ。
それでも神戸は、68分、NO8アマナキがすぐさまトライを返し、再び5点差で終盤を迎える。ブレイブルーパスは80分、FLシャノンフリゼルにイエローカードが出され1人少ない状況となる。
スティーラーズはゴール前のマイボールスクラムからアタックを仕掛けるも、ブレイブルーパスも粘りのディフェンスで中々ゴールラインを越えることができない。
それでも攻め続けた神戸は88分、WTB濱野隼大がトライを決め同点に追いつく。ブリン ・ガットランドがゴールを狙うも、左に逸れてノーサイド。40-40で引き分けで激戦は幕を閉じた。
東芝ブレイブルーパス東京は、勝点52。次節は三重ホンダヒートと対戦。コベルコ神戸スティーラーズはクボタスピアーズ船橋・東京ベイとホームで対戦する。
東芝ブレイブルーパス東京 トッド・ブラッカダーHC
観客の皆さんにとっては素晴らしい試合だったんじゃないかなと思います。自分たちが本当に素晴らしいことが出来た瞬間もありましたし、無理やりオフロードしたことによって、相手に脅威を与えてしまったこと、落ち着いてプレーできなかったシーンもありました。ただ前向きなところをみると、タフに戦い続けられたところは良かった。
特にテリトリーバトルにかんしては、相手が65%テリトリーを仕切っていたということで、全然敵陣でプレー出来ませんでした。しっかりとこれからどうやって敵陣でプレーすることができるのかということは考え直して、この勝点2が取れた中でしっかりと準備していきたい。ポジティブに、この試合から学んでさらに良くなるために、一貫性がなかったところを持てるように、臨んでいきたい。
(プレーオフ進出について)組織に関わる全ての人を代表して本当に嬉しく思います。ここまでハードワークしてきました。自分たちがやっていることを愛してやまない理由の一つがこういったチャンスを掴むためのことなので、本当にワクワクした気持ちでいます。このチャンスを得たということ本当に嬉しく思います。
次の3週間で自分たちのしなきゃいけないことというのはしっかりフォーカスしながらやっていきたいと思っています。
東芝ブレイブルーパス東京 原田衛ゲームキャプテン
今週リーダー陣としては、多分タフな試合になるだろうなと思っていました。リッチーもマイケル(リーチ)さんもいないという状況だったので。前半の入り、相手は後がない状況で(挑んでくるだろう中では)いい入りができたの思いました。最後実際にいらないオフロードだったり、僕から見たら簡単なミスが増えてしまって、相手に流れを渡してしまったかなと思います。切り替えていきたいと思います。
(オフロードについては)僕らの中で方針・決まりというのに則った上でやっていれば駄目じゃないですけど、そうでなくて簡単にやってしまうと流れが相手にむかってしまう。(それでも負けないのは)今の東芝の強さかなと思います。最後のトライを取られましたけど、最後までみんなで追いかけたり、できるだけ端でトライさせるようにする僕らのレジリエンスが繋がっているかなと思います。
コベルコ神戸スティーラーズ デイヴ・レニーHC
試合についてはなんて言ったらいいかわからないです。フラストレーションがたまる試合でした。自分たちのミスも多く、前半に関してはタックルミスも多かった。そこからしっかりチームとしてのハートの部分を見せてファイトバックすることができました。一番フラストレーションが溜まる部分としては、後半あれだけチャンスを作りながら勝ち切ることができなかったことです。今日の結果に関しては自分たちの順位を考えてもほぼ負けに等しいと思っています。
タックルミスについては個人の責任だと思っています。どれだけシステムがあろうと、個人としてのミスが続いてしまうと遂行できない。クリアに自分の仕事をやりきるべきだというメッセージをハーフタイムに伝えて後半は良くなったと思います。
チームとしては昨年より間違いなくよくなっていると思いますが、自分たちの昨年の順位から成長するには時間がかかる部分もありますし、コーチとしても新しいコーチ陣が託宣いる中で、新しいまなびから自分たちのスタイルを確立していくのも時間がかかります。
今日については後半ではたくさんチャンスを作れたし、フィニッシュするチャンスも多くあった。そこに対して東芝さんはスクランブルディフェンスをうまく変えることが出来ていたと思いますし、オフサイドの状況は正直多かったと思います。ただ底の部分のクリアな県内はまた(マッチ)オフィシャルに確認します。
キヤノンさんとは7点差という状況なんで、誰かキヤノンさんを倒してもらえれば、トヨタなのか、三菱なのか、もしくは両方に。そこの部分は自分たちでコントロールできないところなので、自分たちはタフなクボタ相手に札幌の試合になるので、どれだけ高いレベルで準備していくか、自分たちがコントロールできることだけにフォーカスしていきたい。
コベルコ神戸スティーラーズ ブロディ ・レタリック共同キャプテン
ヘッドコーチのコメントにあまり付け加えることhないです。前半に関してはタックルのところで外されることが多くて、その部分で点差をつけられてしまった。レニーが言っていたように自分たちの気持ちの部分は見せることができました。自分たちのやるべきことを信じ続けて能力を信じ続けてしっかりファイトバックすることができました。