16日、関東大学対抗戦、1敗の帝京大は同じく1敗の明治大との大一番に挑んだ。前半を10-0でリードして折り返したが、後半、明大にフォワードで2トライを許し逆転を許すも、試合終了間際にFB吉田琉生のトライで再逆転し、勝負あったかと思われた。後半ロスタイム、明治の反撃をうけ、最後はペナルティトライを決められ逆転負けで今シーズン2敗目を喫した。相馬朋和監督、大町佳生主将の試合後コメントを紹介する。
2025/11/17
文●編集部
帝京大学 相馬朋和監督

帝京・相馬朋和監督
本当に素晴らしいゲームができたことを、まずは嬉しく思いたいと思います。本当に今日は明治大学さんが素晴らしかったなと思います。ここまで、なんだかモヤモヤしていたのだろうなって明治大学さんを見ていて、すごく思いました。(この試合では)すごく吹っ切れたように全員が明治らしく、前に出てきたなという印象です。こうやって(対抗戦で)2回負けるというまた新たな経験をして、大町キャプテンを先頭に立てて、大学選手権に向けてもう一度進み始めたいなと思っております。
――明治大がモヤモヤしていたのだろうな、具体的にはどういうことろで?
今日は、すごく明治さんが迷いなくみんなが前に出てたように見えます。この試合までの明治さんの映像を通して、たくさん見ましたけど、みんなが何か迷いを抱えているように見えていました。そういう意味で今日はゲームが始まった瞬間から、きっと良い試合になるだろうなというふうに感じていました。(ゲームが始まったときから?)最初にコンタクトが起きた時に、それまでの明治さんのコンタクトした時の姿勢からして違ったので、そういう風に感じました。

帝京大HO高矢がトライ
――スクラムに関して
スクラムの結果のところが良くなかったですね。以上です。
――相手はハイボールが多かったが、そこは分析していたか
(ハイボールの競り合いは)本当に、勇気を持って高く跳んで、そこで競り合う以外にないので、その部分でも明治大学さんは、今日は迷いなく、我々よりも早く高く跳び、そのボールを確保していたと思います。

前半ラストプレーで帝京大CTB大町がPGを成功
――最後はペナルティーが重なって、ペナルティートライで敗戦しました。
自分たちが変えられる部分をきちんと変えながら次に向かいます。
――明治大が良いパフォーマンスをすることは想像していましたか?
いつもそれが起きるので、ジュニア選手権で勝てば対抗戦で負けるし、対抗戦で勝てばジュニア選手権も負けるし、明治さんとの試合はいつも勝ったり負けたりしながら戦ってきています。だから、映像ではこうだけど、きっと対戦する明治はこうじゃない、ということはメッセージとして送っていましたけど、まさか本当にこの短時間でここまで、いろんな意味で吹っ切っていて整理してということができるとは正直、私も想像していなかったです。やっぱり負ける時の敗因は私にあるのだろうなと思います。
――2敗という初めての経験。どう次に活かしたい?
我々にとってすごく良い部分でいくと、ゲームの内容に関しては、そんなに悪いものじゃない。いろんなことを修正しなければいけないほどの試合をしているわけではないので、本当にキャプテンが言っているように、規律の部分とか本当に細かい部分で精度を上げていくということが我々にとっては必要なことだと思います。
帝京大学 大町佳生主将

大町佳生主将と相馬朋和監督
相馬監督がおっしゃるとおり明治大学らしいプレイヤーが、終始、自分たちにプレッシャーを与えているようなゲームでした。ただ自分たちにとっての良い点も課題も見つかるようなゲームだったと思います。これから残りの対抗戦1試合、大学選手権に向けて歩みを止めることなく日本一に向かって成長するだけだと思います。

後半38分、帝京大FB吉田琉が逆転トライ
――良い点と課題は
こういうゲームで先週は勝ち切れて、今週は負けという形で、本当にこのクロスゲームというのが自分たちを成長させていると思います。ここで勝ち切るか、勝ち切らないかというところに自分たちの課題があると思いますし、そこを勝ち切るチームを大学選手権に向けて作っていくべきだと思います。自分たちの規律のところや、一つ一つのプレーの精度を高める必要があると思います。1つのミスでこれから今日のように負ける、(大学選手権は)もしくは勝つというゲームになってくるので、その精度を高めていかなければいけないと思います。
――ポジション柄、キックのマネジメントを担っていたと思いますが、ゲームの流れをどのように感じていいですか。
10mと10mの間の攻防というのが明治大学さんは、今日はうまくいっていたと思います。
自分たちがミスしたり、ボールキープされたりして、なかなか自分たちがアタックする機会というのが後半は特に少なかったかなと思います。ただ、自分たちのエリアマネジメントのところでも課題が残るようなシーンがあったと思います。

大町がプレッシャーを浴びながらコンバージョンを成功して17-14
――後半に相手陣に入れなかったのは
ハイボールのところもそうですが、自分たちの一つのペナルティーで、常に自陣でディフェンスする形というのが後半はすごく多かったように感じます。そこでペナルティーをしてしまって、明治大学さんの強みやゴール前のアタックと相手の形を出されてしまったというところが反省点として挙げられるかなと思います。
――ペナルティートライで最後、負けましたが、どういった声かけをしていた?
やはり、最後はペナルティー、自分たちの規律のところで乱れてしまって、最後、ペナルティートライという形で、一番、不完全燃焼の形での試合の終わり方だったと思います。でも、勝負は勝負ですし、負けは負けですので、その部分については、もう一度チームとして見直していかなければいけないと思います。
SCOREBOARD
明治大学


