16日、関東大学対抗戦、今節注目の1敗同士の一戦、明治大学が後半ロスタイムにモールでペナルティトライを決めて5シーズンぶりに勝利し1敗を守った。勝ち点は30。次節は伝統の早明戦、勝利すれば勝ち点5となり35。仮に筑波大学が残り2試合でボーナスポイントを獲得しても最大勝ち点は34となるため、明治は早明戦に勝利すれば対抗戦優勝が決まる。
2025/11/17
文●編集部
明治大 神鳥裕之監督

明治・神鳥裕之監督
今日の試合は、チーム全員で勝ち取った勝利だと思います。グラウンドの上に立っている23人だけじゃなくて、準備に関わったメンバー外の選手、スタッフ全員を含めて負けられないという試合にしっかりと全員で同じページを見て臨んだことが最終的に勝利につながったかなと思います。最後の最後まで諦めないという、こういう姿勢が次の試合につながってくると思いますので、この試合をきっかけにさらに成長できるように頑張っていきたいと思います。

――帝京大の相馬監督が明治大を見ているともやもやしていたように見えたが、この試合ではそれを吹っ切れたと話していました。その要因は
シンプルに戦おうということを選手たち自身がしっかり話し合って、それが、みんなが同じ共通価値のもとに画を見られた。戦い方もそうですし、自分たちの強みは何だったというところもしっかりと話し合って、ごちゃごちゃ考えずに、エリアの取り方一つとっても、戦い方も含めて、とにかくシンプルにしようと。

明大SO伊藤龍のビッグゲイン
うまくいかないところほどシンプルな形に持っていこうという形が結果的にチームとして一つの画になっていたかなというところです。

明治・伊藤龍之介
-――ハイボールキックを多用したことに関して
この試合に向けてというよりかは、これまでの戦い方の反省とか振り返りを受けて、シンプルに、中盤や自陣で少しボールを持ち過ぎたりしていたので、なるべくボールを手放して、そこにチャレンジするという考え方をシーズン当初から話をしていたが、そこをもう一度見直すというか振り返って立ち戻るというか、それを徹底したという流れです。

明大WTB白井のハイボールキャッチ
当然トレーニングの中でそういうシチュエーションがあれば練習もしていますし、選手たちは自分たちの個人練習でもそういったところはやっていますので、こういう戦術になったからといってそこをトレーニングするというよりかは、そもそも自分たちが戦おうとしていたシーズン当初からエリアの使い方をもう一度立ち返って、シンプルをしようという流れになったということです。
-――FW戦、特にセットプレーで優勢に戦ったことに関して
セットプレーはやっぱり絶対的にプライドを示したいと思っていたエリアでしたので、ゲームの中においては、当然思うよりにいかないシチュエーションもあるだろうという想定の下、最後まで自分たちの力を信じて戦ってほしいと思っていました。(スクラムは)前半の部分では少し難しい状況が続きましたが、試合を通して、後半につれて自分たちが見せられるという時間帯を作れたというのは、今後の試合に向けても大きな自信になると思います。

後半4分、明大PR田代トライ

――早明戦に向けて
順位のこともありますが、対抗戦の最終戦は早明戦ですので、特別なものもありますし、負けたくない、自分たちが勝つという強い気持ちを持って臨みたい。
明治大・CTB平翔大主将
この2週間、選手でプランやフォーカス含めをしっかり考えてきて、それを試合で全員が迷わず、遂行できたのが本当に良い収穫だと思っています。(対抗戦は)あと1戦、早稲田大学でしっかり勝って、大学選手権優勝に向けてつなげていければなと思っています。

平翔大と神鳥裕之監督
-――今日の試合のテーマは?
フォーカスになりますけど、接点の部分と、メンバーだけじゃなく部員全員が同じページを見るということで「セイムページ」というテーマにしました。いつもメンバー23人だけで戦っているイメージがあるのですが、今日はメンバー23人だけじゃなくて、スタンドにいる選手たちが本当に大きな声援をくれたおかげ(の勝利)だと思っています。

明大・平翔大主将
-――この試合に向けての意気込みは
この試合に関しては、ここ数年、勝てていない相手でもあったので、あとは春シーズンの大敗から、夏合宿とこのゲームに関して、この試合に関して思いは僕だけじゃなくて、選手90人が同じ画を見られたのかなと思っています。シンプルに勝てて嬉しいです。

-――-早明戦に対しての意気込みを
この試合と同様に、全員が同じ画を見るという形で、3週間、準備していきたいと思います。伝統的な試合もあるので、ファンの皆様のためにも勝利につなげたいと思います。

